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葬儀の豆知識

さまざまなカテゴリーで葬儀の豆知識をご紹介しています。

悔いのないお葬式をしていただくために参考にしてください。

失敗しない葬儀社の選び方

何故葬儀の見積もりはわかりにくいのか?

今回は何故葬儀の見積もりはわかりにくいのか?について考えてみたいと思います。

葬儀の見積もりがわかりにくいと思われる要因はいくつか考えられます。

 

1.そもそもお客様が経験していないので知識も経験値もない

2.インターネット普及前の葬儀見積は積み上げ方式が主流だったので打ち合わせをしないと費用が出せない

  作成した見積書も項目が多岐にわたり専門用語が多い

3.故意にわかりにくく見せている

 

まず1です。葬儀はできたらやりたくない、しかしやらなければいけなくなって初めて検討をするものです。

日頃から葬儀の研究をしている人はまずいないので詳しくなくて当然だと思います。

 

次に2ですが、時代が変わり葬儀社もネットで検索する人の割合が多くなっています。できたら価格はネットである程度分かったうえで詳しい検討をしたいと言うニーズが増えているからだと思います。

いまそういう時代に一つ一つの仏具等に価格をつけて積み上げる方法は正直わかりにくく不親切だと感じます。

わかりやすく説明をしようとしても項目が多いので時間がかかりますし、お客様の立場に立っているとは言い難いです。

 

最後3つめは、自分の個人的な見解も入っておりますが、あながち間違っていないと思っています。

何故わかりにくく見せるか?それはお客様の知識のなさを利用して受注金額を上げやすくするためです。

葬儀規模の縮小化、さらにコロナ禍の影響で葬儀業界は大きく変化しました。従来通りのやり方では会社の維持が厳しくなっている葬儀社もあるでしょう。しかし、それを短絡的にお客様からいただく、しかも決して正攻法とはいえない方法を使う。これは私の感覚では正しい方法とは思えません。

 

こういう環境の中で如何にお客様に葬儀を理解していただき、特に肝心の費用について安心していただくにはどうすればよいのか?こういう視点で当社としては如何にわかりやすい料金体系をとるのか?に焦点を当てています。交流のある葬儀社さんからは、ドライアイスの追加ぐらいはお客様から頂いてもいいのでは?というアドバイスをいただきますが、当社としましては今の料金体系を変えるつもりはありません。何故ならご用命いただくお客様からのお言葉があるからです。

「色々見た会社の中で料金が一番わかりやすく安心して頼めそうだった」といったご感想は沢山頂戴しております。

 

価格以外のことに関しましてもお客様目線でお客様が望んでいることに関してできるサービスがあれば今後も取り入れていく所存です。よろしくお願いいたします。

つくば市 葬儀 葬儀の事前相談について詳しく解説 その4

さて次に事前相談の申込をした会社を訪問します。

訪問の際の大きなポイントは応対してくれる担当者に対する印象です。

人間の直感というものは実は非常に正確で、過去の経験や知識を総動員して判断をするそうです。イスラエルの大学では直感が正しかったかどうかの実験を行い、約90%以上直感が正しかったという結果も出ています。

まず第一印象をよく見てください。

・身だしなみ

・態度

・言葉遣い 等々

 

そして次に下記の質問をしていただく事をお勧めいたします。

1.真夜中にご連絡してもすぐに対応していただけますか?

2.最初から葬儀終了まで同じ方に担当していただけますか?

この2つの質問への回答が即答で「Yes」でない場合はその葬儀社はお勧めできません。

1の質問については事前相談への積極性が感じられません。ご逝去後であれば当然即対応するはずなのに

事前相談ということで即対応ができないかもしれない等という回答には全く誠意が感じられません。

2の質問については専任担当制でない場合クレームが起きやすいというリスクがあります。つまり担当が何人も替わると何度も同じことを伝えなければならない等の問題が起きやすくなるのです。

 

また依頼をしてあった概算見積についても説明をしてもらってください。

以下のような対応をする葬儀社もお勧めできません

・見積もりの説明がわかりにくい

・実際に発注してもらわないと正確には出せない等と言って曖昧な見積もりになっているど

 

以上のように実際に葬儀社を訪問して担当者と面談することによって葬儀社の印象や自分との相性がよくわかると思います。

葬儀というサービスは最後は「人」で決まります。少しでも違和感がある場合はその葬儀社には頼まない方が良いでしょう。金額の安さよりも担当者との相性の方が重要なのです。

 

さて4回に亘って事前相談で葬儀社を選ぶ方法をお伝えしてまいりました。

少しでも参考にしていただければ幸いです。

つくば市 葬儀 事前相談 勇気をもってやってみませんか?

今回は今までも何度も取り上げてきた事前相談についてです。

当社もこのブログを始めて一年が過ぎましたがその間に事前相談をお受けする件数が増えてまいりました。

事前相談をして葬儀までされたお客様もいらっしゃいます。

そのお客様方にお聞きした事前相談のメリットをお知らせしたいと思います。

 

1.慌てることなく葬儀に臨むことができた

「事前に葬儀をやる会社が決まっていて担当者がどういう人なのかまでわかっていると非常に安心だった。」

中には事前相談をされて2日後にお父様がご逝去された方もいらっしゃいましたが、事前に相談していて本当に良かったとおっしゃっていました。

 

2.事前に会うことで信頼感が増した

「電話だけでなく実際に面談することで信頼関係が深まり、どんな質問も気軽にすることができた。」

葬儀の仕事も人間同士の仕事です。やはり信頼関係は非常に大事です。実際にお目にかかってお互いのことを知ることはスムーズに仕事を進めるためにも必要なことです。

 

3.費用面の検討もゆっくりすることができた

「葬儀費用についても何人参列するとどのくらいかかるかという想定が時間をかけてゆっくり検討できた。」

ご逝去後に短時間で葬儀社を決める場合、葬儀費用についてしっかり理解し納得をする時間が足らない場合も多いことでしょう。葬儀費用について事前にしっかり説明を受けておくことで理解し納得することができます。

最も不安でまたトラブルが多い費用面の打合せは事前にやっておくのが安心です。

 

以上事前相談を実際にされて葬儀をされたお客様の声をご紹介しました。

ただ頭では事前相談をした方が良いと理解できてもなかなか行動に移せない方も多いかもしれません。

しかし、勇気をもって一歩踏み出してみませんか?

当社は仮に事前相談に来られた方が別な葬儀社を選んだとしても何も問題ございません。やはり相性というものがありますので、ご縁がなかったと考えます。それよりもそのお客様が事前相談をされて安心して葬儀に臨むことが出来れば良かったと考えるのです。決してきれいごとでも何でもありません。それが偽らざる私の思いです。

二度とやり直しの効かない大事な葬儀ですから、後悔をしないということが何より一番だと思うからです。

つくば市 葬儀 葬儀の事前相談について詳しく解説 その1

今回はあらためて葬儀の事前相談を詳しく解説ということでその第一回です。

事前相談につきましては、当ブログでも何度か書いておりますし、当社のYouTubeチャンネルに起きましてはもうかなりの数の動画をアップしております。

これだけ何度にもわたって事前相談を取り上げるのは何故でしょうか?

それは葬儀をするお客様に失敗、後悔をしていただきたくないという私の強い思いからなのです。

総額で数十万円以上、参列者の数によっては優に100万円を超えるようなサービスにおいて後悔をしてしまう、ましてや二度とやり直しがきかない葬儀です。本当に失敗をしていただきたくないと思うのです。

 

事前相談は、まず候補となる葬儀社のピックアップから始めなければなりません。

前提としてその時点で知っている葬儀社が全くない方が対象です。

まず、ピックアップを始めるタイミングですが、なるべく早く始める事をお勧めいたします。ある程度時間をかけて探すことが必要になるからです。

 

例えば、対象となる方が、

・老人施設に入所した

・入院した

こういったタイミングをきっかけにしていただくとよろしいのではないでしょうか。

 

次にピックアップの方法ですが、

1.インターネットで探す

2.ポスティングされたチラシを保管しておく

この2通りになると思います。チラシについてはポスティングされるのを待つしかありませんので、インターネットで探してピックアップする方法について解説していきます。

 

現在、検索サイトはグーグル(Google)が最も使われるサイトですのでグーグルを利用することとします。

グーグルのサイトにどんな言葉を入力すればよいか?

まず、ご自分の住んでいる「市町村名」、次に「葬儀」と入れます。

例えばつくば市にお住まいであれば、「つくば市 葬儀」と入力します。すると検索結果が表示されます。

表示された結果から、葬儀社をピックアップしていくことになります。

しかし、ここで注意点があります。

ここで、上位表示されるのは、

1.大手の葬儀社

2.葬儀社の紹介サイト (小さなお葬式、よりそうお葬式 いい葬儀等)

以上の2種類が圧倒的に多いです。

それは、それらの会社は上位表示されやすくする為に多額の広告費を使っているからです。

その証拠にそして最上位から4番目ほどは最初に「広告」という文字が入っています。

もし大手の葬儀社をご希望されていればそのままピックアップしていただければOKです。また紹介サイトを利用すれば何社かご紹介される会社の中から選べばOKです。

ただし、いくつかの問題点があります。

・大手葬儀社は前提として料金が高い

・紹介サイトは料金トラブルになるケースが少なくない(特に小さなお葬式)

・紹介サイトはそのサイトに登録している会社のみ紹介されるので必ずしも自由に選べない

以上のような問題点を踏まえるとこの方法だけですと片手落ちと言わざるを得ません。

ではインターネット検索でどのような方法があるのでしょうか?

それにつきましては、次回、葬儀の事前相談について詳しく解説第2回で解説いたします。

よろしくお願いいたします。

つくば市 葬儀 葬儀の事前相談について詳しく解説 その2

今回はまずインターネット検索でどのような方法があるかにつきまして解説いたします。

前回通常のGoogle検索の場合、広告費を沢山使える大手の葬儀社が上位表示をされる事をお伝えいたしました。大手葬儀社で葬儀をご希望であればそのままご連絡をしていただければOKだと思います。

では大手ではなく価格的にもう少しリーズナブルな葬儀社を探す場合はどうすればよいのでしょうか?

それには以下の方法があります。

1.検索結果を1ページ目だけでなく5~7ページ目くらいまで見て探す

2.Google マップという地図のアプリを使って検索する

 

1の方法は探すのに時間がかかります。また、多くの葬儀社の中からピックアップをするのも手間がかかるので

じっくり探したい方向きの方法です。

2のGoogle マップを使用して探す方法についてご説明いたします。

Google マップは元々地図の機能があるアプリです。通常は検索欄に住所を入力して目的地を探すのに使います。ただこのアプリの機能はそれだけではありません。

例えば、近くのコンビニとかガソリンスタンドを調べたい時に、検索欄に「コンビニ」「ガソリンスタンド」と入力していただきますと表示されるのです。

ですから、検索欄に「葬儀社」と入力していただくと、ご自分の現在地の比較的近い葬儀社が表示されます。

やはりご自宅から距離がある位置にあるより近い葬儀社の方が何かと便利だと思いますのでこの方法はお勧めです。

 

Googleマップで表示される葬儀社の中から5社ほどピックアップしていただき絞り込んでいくのが良いと思います。

ピックアップした会社にホームページがある場合は、検索結果の中に「ウェブサイト」という表示がありますのでそこからホームページを見ることができます。

ホームページのない会社はこの方法ではそれ以上調べることができませんので候補から外していただくことになります。

 

次に、ピックアップしていただいた会社のホームページを見て候補の会社を絞り込む作業に移りましょう。

ホームページのどこを見れば良いのか?

それは以下の4つのポイントになります。

1.価格が表示されている

2.会社の特徴がわかる

3.代表者や担当者が見える

4.ホームページの印象 わかりやすい等

 

それでは順番に解説していきます。

1は必須項目です。お客様が最も知りたい情報の一つが「葬儀にかかる費用」です。特に以下の点はよく見ていただく必要があります。

・価格表示がされているか?

・価格表示がわかりやすいか?

・表示されている価格以外にどういう費用がかかるかまで載っているか?

まず価格が載っていない会社は候補から外すべきだと考えます。最も肝心な点が抜けているホームページはお客様にとっては意味の無いものだからです。

掲載された価格の表示の仕方がポイントです。表示されていてもわかりにくかったり、表示されている項目以外にどんな費用がかかるのかが全く分からないのもマイナスポイントだと思います。

理想を言えば、ホームページに表示されている内容から概算金額が算出できる事です。

2,3につきましては、どんな会社でどういう人が働いているのかがわかることが重要です。できたら顔写真や動画などが載っている会社がお勧めです。

会社の情報に社長の名前が記載されていないような会社はお勧めできません。

最後に4ですが、これはホームページから受ける印象などです。感覚的なものですが、できたらホームページにも良い印象を受ける会社がお勧めです。

 

以上の作業で5社から2~3社に絞り込みをしていただきます。

そしていよいよ事前相談をしていくことになります。

その詳細につきましては次回「葬儀の事前相談について詳しく解説 その3」でお伝えいたします。

つくば市 葬儀 葬儀の事前相談について詳しく解説 その3

いよいよピックアップした会社に事前相談を申込みしていただき、実際に事前相談をする場合の解説をしていきます。

まず葬儀社に電話を掛けるところからです。

お電話する前に葬儀の種類を決めておく必要があります。

葬儀の種類、参列者の人数は見積の際に必要になりますのでご注意ください。

ここでは仮に仏式・家族葬で一日葬、参列者は20名、菩提寺無しということにしておきます。

 

電話では以下の内容を伝えてください。

1.あくまで事前相談なのですぐ葬儀をしなければいけないわけではない事

2.つくば市在住 一日葬で20名位の参列者 仏式で菩提寺無し 宗派は曹洞宗

3.料理、返礼品も20名分、供花は2基

4.2と3の条件で総額の見積もりを依頼したいという事

伝える内容は以上です。

 

実は事前相談を申し込むときの電話はそのやり取りの中に葬儀社を選ぶ際の貴重な情報があるのです。

電話での対応をよく観察することから葬儀社選びは始まっていると考えてください。

以下ご説明していきます。

上記1のことを伝えた後の葬儀社側(電話対応をする人)のリアクションに注意してください。

葬儀社は当然ですが葬儀の依頼には迅速な対応をしますが、事前相談の場合は「すぐではない」ということで

あまり積極的でない会社もあるのです。上記1を受けて相手が少しでも反応が鈍かった場合はマイナスポイントになると考えてください。

また、上記2,3,4で総額見積もりを依頼する際に、実際葬儀をやることが決まらないと総額は出ないというような言葉が出るのも事前相談に対して消極的な証拠です。これもマイナスです。

電話を掛けた時に大事なことは、「第一印象」です。

この段階で、明らかに印象が悪い場合は候補から外しても良いと思います。

電話対応に問題のない会社とは訪問するスケジュールを決めます。その際に総額の見積書の提出をお願いしておきます。

 

事前相談のスケジュールが決まったらこの時点での優先順位をご自身で考えてみてください。

ピックアップした会社は、費用面、立地面などから見てご自分がイメージした葬儀をお願いできそうな葬儀社であるはずです。ですから総額見積の金額も重要な要素ではありますが、それよりも「この会社なら、この担当者なら安心してお任せできる」という観点で選んでいただく事をお勧めいたします。

葬儀は誰が担当してくれるのかが非常に重要です。最優先に考えるのは「人」だと思います。

 

スケジュールが決まったら実際に葬儀社を訪問し、担当者と面談をしていくことになります。

それにつきましては、次回、葬儀の事前相談について詳しく解説第4回で解説いたします。

よろしくお願いいたします。

 

良い葬儀社の条件

今回は良い葬儀社の条件ということについて考えてみたいと思います。

 

そもそも自分が中心になって葬儀をしなければならないシチュエーションというものは一生に一度有るか無いかという頻度です。葬儀というものは、お客様の本音としてはやりたくない(生きていて欲しい)ことであり、もちろん楽しみにすることでもありません。

そんな葬儀について事前に調べて詳しい知識を身につけようとする人はほぼいないといって良いと思います。

ですから、ほぼ100%の方がまったく葬儀の知識のない状態で、葬儀社を探さなければいけないというのが現実です。

ある統計によると、いわゆる事前相談をしてあらかじめ葬儀社を決めている人は約24%程度しかいないという結果が出ております。つまり4人に3人は亡くなられてから葬儀社を決めているのです。

当社も事前相談が必要ですということを再三発信しておりますが、少しずつ増えているにしてもまだまだ少ないのが現状だと思います。

 

・葬儀に関する知識がほとんどない

・死後短時間で葬儀社を決めなければならない

 

以上の2つのような状況が残念ながら最も多いケースなのです。

こういう状況の中、良い葬儀社を探すのは至難の業だと思われるかもしれません。

 

そこでお客様にとって良い葬儀社とはどういう葬儀社なのかを考えてみました。

良い葬儀社とは少なくとも以下の3項目を満たす葬儀社ではないでしょうか。

 

1.葬儀の料金体系が誰にでもよくわかる

電話などでの問い合わせに対する説明はもちろん、自社のホームページにもわかりやすい記載がされている。

お客様が一番知りたいのはどの位の費用がかかるか?です。それが不明確だと不安を抱えたまま葬儀に臨むことになってしまいます。

料金に関することは誰が聞いても誰が見てもわかりやすくしておくのは当然だと思います。

また、当初の見積もりから追加の費用が発生したら、その理由と金額を必ず説明するのは言うまでもありません。

 

2.誠実であること

知識が無く不安を一杯かかえているお客様に対して誠実に正直に対応するのは葬儀社以前に人間として当たり前の姿です。

自社の利益を優先しお客様の要望をごまかし、噓をつくようなことは絶対にあってはならないと思います。

 

3.お客様のご質問にはすべてご回答する

予備知識をお持ちでないお客様からは様々なご質問があると思いますが、その全てに対してわかりやすくご回答することも非常に大事なことだと考えます。

 

事前相談をせずに葬儀社を決めなければいけない状況はなかなかすぐには解消しないと思われます。

だとしたらそんなお客様でもよい葬儀社だと思っていただけるよう葬儀社側の企業努力が必要になります。

お客様を自社の利益が増えるように誘導するような葬儀社は長い目で見れば淘汰されることになるでしょう。しかし葬儀は待ってくれません。くどいようですがお客様におかれましてはどうぞ事前相談をされて不安を抱えずに安心して万一の時をお迎えいただけることを願って止みません。

葬儀でやってはいけない広告表現

今回は葬儀でやってはいけない広告表現というテーマです。

数年前に葬儀のポータルサイトで有名な「小さなお葬式」が景品表示法違反で多額の賠償金の支払い命令を消費者庁から受けました。これは、サイトに安い金額で葬儀ができると謳って、実際には追加費用がかかるということで苦情が殺到したことが原因です。

 

サイト上に大きく金額を掲げて「この金額以外に掛かりません」と表示すればお客様はすべてその金額で葬儀ができると思ってしまします。ところがそのページには非常に小さな文字で追加費用がかかる条件が記載されているという事なのです。

 

この手法は、広告のチラシでもよく使われています。

「火葬式 8.8万円」などというような言葉が大きく書かれているものが多いのですが、当然そんな金額ではできません。実際にその会社に葬儀を依頼した方にお話をお聞きし、見積書や請求書も拝見しました。しっかり追加が載っていて最終的な請求は30万円を超えていました。そのお客様によると説明があったので納得はしているが、広告を見て期待した金額からは大幅に高くなったので正直がっかりしたと話されていました。

 

この件で最も問題なのは、「葬儀」というサービスでこういう表現は禁じ手だと考えるからです。

その理由は以下の通りです。

・葬儀のサービスは金額が高額である。

・葬儀は絶対にやり直しがきかない。

 

こういう広告表現は他業種でもよく使われる手法です。

しかし多くは高額な商品やサービスではありませんし、追加費用の件ももう少しわかりやすくなっているのが通常です。また、似たような手法として「目玉商品」を前面に出してお客様を誘導するのもよく見るやり方です。

 

しかし、前述のように葬儀というサービスにこの広告表現は使うべきではないと思います。

サービスの特性上、後でお客様からの信頼を損ねる可能性のあることは極力しないことは当然のことです。

実際にできないことをあたかもできるように錯覚させて目を惹いておいて請求は高くするというのは小道徳上大きな問題です。

 

当社としましては、以上のような悪質ともいえる手法は決して用いず正々堂々と今後もビジネスをやって行く所存です。何卒よろしくお願いいたします。

葬儀の顧客満足度を上げるために必要なこと

今回は「葬儀の顧客満足度を上げるために必要なこと」考えてみたいと思います。

私の個人的な印象として、葬儀という儀式は顧客期待度という意味ではあまり高くなのではないかと考えております。

理由としては、

・楽しみにしているものではない

・愉快なものでもない

・おめでたいものではない

ただし、他のどんなこととも決定的に違うことは絶対にやり直しがきかないということです。

 

ですからたとえ顧客期待度が低くても最終的には満足度を上げていただくために我々葬儀社がしっかり対応しなければいけないのではないでしょうか?

 

ではそのためには何が必要なのでしょうか?

私はお客様に満足いただくために必要なことは、以下の2つのポイントだと考えます。

 

1.葬儀社とお客様の気持ちのギャップをできるだけなくすこと 

葬儀という儀式自体お客様にとっては非日常的なことです。大切な方が亡くなり、その悲しみを抱えた状態で臨まなければならないつらい儀式です。

しかし葬儀社にとっては仕事が葬儀ですからこれはある意味日常になるわけです。ここに気持ちのギャップが出てしまうと思うのです。

ですからこのことをしっかり意識してお客様対応をすれば全く違う対応になると思います。

 

2.お客様に対する感謝の気持ちをあらためて確認すること

葬儀の仕事が他の仕事と大きく違うのは、お客様の獲得を葬儀屋が積極的にできないことです。病院で「是非葬儀をやらせてください」などと営業することなど不謹慎極まりなく不可能です。

ということはお客様からご用命されるのを待つということになります。これに慣れてしまうと感謝が薄れてくるのかもしれません。

ここをもう一度よく考え社員教育にも取り入れて「お客様に対する感謝」を徹底するべきです。

 

何度も言いますが葬儀は絶対にやり直しがききません。その条件の中仕事をする上で最も重要なことはお客様の気持ちやご要望を傾聴しできるだけ実現することだと思います。

もちろんお客様が要望されてもできないことはあります。ただその際もできないことを丁寧にご説明したうえで代替案を考えご提案をすることが必要です。

 

お客様の状況は、通常の状態ではなく精神的にも肉体的にもつらい状況であるわけですから、それを十分に把握し対応する。当り前のことだと思うのですが、これがしっかりできておらずクレームになっているケースが非常に多いのが実態です。

 

当社では今後とも今まで述べてきましたお客様への対応を十分にさせていただき、お手伝いをしたすべてのお客様から「いい葬儀だった、ありがとう」というお言葉をいただけるよう取り組んでまいります。

葬儀ポータルサイト(仲介業者)について

今回のテーマは、「葬儀ポータルサイト」です。

お葬式を考えていらっしゃる方で葬儀社にまったくあてのない方は、まずインターネットで検索をされる方が多いと思います。

その際によく目にするのが、「小さなお葬式」や「よりそうお葬式」などの広告です。

テレビでCMもやっているのでご存知の方も多いと思います。

ここで勘違いをされている方が多いのですが、これらは葬儀社ではないということです。

お客様を全国に提携している葬儀社に紹介する、いわゆる仲介業者なのです。

 

インターネットで葬儀社を探す方が非常に多い時代にこのサービスはいい仕組みだと思います。

最近はこのような葬儀社を紹介するポータルサイトは多くなってきています。

 

ポータルサイトには大きく分けて次の2種類あります。

1.ポータルサイトの会社が葬儀の価格を決めるシステム(定額制)

  「小さなお葬式」「よりそうお葬式」「イオンのお葬式」など

2.各提携先の葬儀社が葬儀の価格を決めるシステム

  「いい葬儀」「安心葬儀」など

1のシステムでは、提携先の葬儀社がポータルサイト運営会社の実質的に「下請け」ということです。

また1のポータルサイトは料金の安さが「売り」の場合が多いと思います。

2のシステムは、提携先の葬儀社が主導ですべての業務が行われます。

 

1のシステムを採用しているポータルサイトの中で「小さなお葬式」に関するお客様とのトラブルをよく耳にします。

具体的にはどんなトラブルなのでしょうか?

 

以前、「小さなお葬式」では「追加料金一切不要」とか「プラン料金がお葬式にかかるすべての費用」と謳っていました。

実際は火葬場の込み具合によって亡くなった日から葬儀までの待機日数が一日二日では済まず長くなったりすることがあります。そうするとドライアイスの費用と自宅以外の葬儀社の安置施設に安置した場合の安置費用が本来追加費用として掛かってくるはずです。

ところが広告で「追加料金一切不要」とか「プラン料金がお葬式にかかるすべての費用」と大きく出ているのでお客様は当然かからないと思ってしまいます。サイト内には追加費用に関する表示はあったのですがわかりにくくお客様に気付いてもらえない表記でした。

ここでトラブルになったのです。

 

・葬儀社は掛かった費用をお客様に追加請求します

・お客様は「追加費用無し」と書いてあるのでおかしいと主張します

・お互い譲らず平行線になってしまいます

・そこでお客様は葬儀社でなく「小さなお葬式」(運営会社)に連絡をします

・しかしここでも埒が明かずトラブルが解決しません

このようなトラブルが頻発し、ついに2021年7月消費者庁は「小さなお葬式」の運営会社に対して、経費表示法違反で何と1億180万円もの課徴金の支払いを命じました。

ここまでの金額になったということはトラブルがいかに多かったということだと思われます。

 

現在は改善されているのでそういうトラブルは多くはないと思われます。

 

ただ、葬儀の価格が定額制というのは誤解を生みやすいのでお客様側も注意が必要です。

 

最終的にはどの葬儀社を選ぶかは、100%お客様の自由です。

どういう形で選ぶにせよ、

・事前に余裕をもって選択する

・冷静な判断が出来るタイミングで選ぶ

・自分との相性が良いかどうかを考える

以上のことを行なうために事前の準備を強くお勧めいたします。

 

葬儀代 会社によってなぜこんなに違うのか?

今回のテーマは、「葬儀代 会社によってなぜこんなに違うのか?」です。

お葬式を考えていらっしゃる方にとって、葬儀費用がどのくらいかかるのかということは最も重要であり、また不安なことでもあります。

 

一般的に「葬儀費用の見積もりはわかりにくい」というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?

多くの方はネット検索で葬儀社を探し、その際葬儀代をお調べになります。ただ全て統一された基準で価格を表記されているわけではありませんので、ネット検索だけでは本当の価格がわからない場合もあります。

 

何故葬儀費用の見積金額はわかりにくいのか?それは次のような理由だと考えられます。

1.葬儀本体の価格にどこまで含まれているのかがわかりにくい

通常葬儀本体の価格は「プラン料金」と表記されそれぞれの金額が載っていることが多いです。

また

・ドライアイス  

何日分まで含まれているのか?単価は一日当たりいくらか?

・ご遺体の安置(ご自宅以外)  

何日分まで含まれているのか?単価は一日当たりいくらか?

・病院などから安置場所までの搬送  

搬送距離が何kmまでが含まれているのか?それを超えた場合の金額は?

以上のように、プラン料金にどこまで含まれているのか?が不明瞭だったり単価がわからなかったりします。

ですので、これら追加で請求される可能性のある項目につきましては、見積書を受け取った際に必ずご確認していただくことが必要です。

 

2.オプションについての情報が不足している

葬儀本体以外でお客様の希望で変わってくる項目をしっかりオプションとして載せていない会社も多いと思います。例えば、供花、料理、返礼品などです。

もちろんこれらのすべてを載せるのは現実的ではありませんので、せめて最低単価ぐらいは情報として載せるのが親切であり、わかりやすいと思います。

また、棺や骨壺、祭壇を生花祭壇にするなどのグレードアップもオプションになります。

オプションの項目や金額についても必ずご確認ください。

 

以上葬儀費用の見積もりがわかりにくい理由についてご説明してまいりましたが、見積書を受け取った時にいい葬儀屋さんかどうかを見分けるポイントがあります。

それは、ズバリ「見積書のわかりやすさ」です。

あまり質の良くない会社の見積書はハッキリ言ってわかりにくいです。

そもそも一生に一回経験するかしない喪主様として見積を受け取る方にとって葬儀費用については良くわからなくて当然です。

それを見越して、故意に葬儀の専門的な項目をたくさん列挙したような見積書を提出するというのは悪質というしかありません。

「葬儀費用の見積もりのわかりやすさ」。このポイントは非常に大切ですので必ず覚えておいてください。

 

葬儀は安ければ良いという訳ではありません。お客様に合った葬儀をいくらで施行してもらえるのか?

このことを見積で出来るだけ正確に伝えていただける葬儀社を選ぶ事をおすすめいたします。

 

自分に合った葬儀社の見つけ方とは?

今回のテーマは、「自分に合った葬儀社の見つけ方とは?」です。

まず前提として、大切な方が亡くなられてからでは圧倒的に時間が足りませんので「事前準備の段階で探した場合」ということで考えていきたいと思います。

 

葬儀社を選ぶ際に重要な点は最終的に自分の思っている葬儀を実現してくれる葬儀社かどうかということです。

それにはまずどういう葬儀にしたいのかをおおまかで良いのであらかじめイメージをしておくことが必要です。

・葬儀の形態をどうしたいか 

一日葬(告別式のみ)か二日葬(お通夜と告別式)か または直葬(火葬のみ)か

・どのくらいお金を掛けるのか

・盛大にやるのか こじんまりやるのか 等々

以上の点をイメージしていただいたうえで探し方のポイントをご説明したいと思います。

 

1.ホームページがわかりやすい

多くの方はまずインターネットで検索をされると思います。その際にその会社のホームページがわかりやすいかどうかは大事なポイントです。

会社の特徴・葬儀の料金・所在地などを見てください。

中には葬儀料金が記載されていなかったり、どんな会社なのかがまったく分からないホームページもあります。

ご自分が見てわかりやすいと思うホームページの会社をピックアップしてください。

 

2.直接連絡をする

次にピックアップした会社に連絡をします。

ここはハードルが上がるのですが、これをしないと自分に合った葬儀社を見つけることができませんので是非やりましょう。

まず電話を掛けます。

ここで「今すぐではないのですが葬儀の事前相談はできますか?」と聞いてください。

この時の反応をよく観察してください。

なんの躊躇もなく自然にOKするのか?ほんの少しかもしれませんが「なんだすぐじゃないんだ」という反応を感じるか?ここは結構大事なポイントになります。

 

3.見積書を複数の会社から取る

2で連絡した複数の会社に見積書の作成を依頼します。依頼する会社の数は3社ほどで良いと思います。

依頼する時に以下の点をしっかり伝えてください。

・希望する葬儀の形態

・おおまかな参列者の人数

・見積は最低限葬儀をするために必要な費用の総額を出す

・お花、料理、返礼品はサンプルと単価がわかる資料を提示する

これで宗教者への支払い以外の総額がイメージできます。

ちなみにお花、料理、返礼品に関してはどの葬儀社でも大きな違いはありません。

繰り返しますが、見積金額は葬儀費用の総額で比較検討してください。特にホームページ上安さを一番の売りにしている会社は後で追加請求がないかどうかを初めに確認しておくことが重要です。

 

4.自分に合っている会社かどうかを判断する

見積の説明は必ず受けてください。このプロセスが最も大事だと考えております。

・その会社に実際どういう人がいるのか

・見積の説明の仕方がわかりやすいか

・質問に対する受け答えの仕方がスムーズかどうか

などを実際に面談して確認をするのです。

そして最後は直感で相性の良さを感じる会社を選んでください。

「直感」などで選んでしまっていいのか?という疑問を持つ方もいらっしゃると思うのですが、葬儀も人と人が関わることですので直感に基づく相性は大切だと考えております。

 

今回の内容が葬儀社選びの参考になれば幸いです。

葬儀費用 こんな見積金額見たことありません!

今回はあらためて葬儀費用がテーマです。

当社は設立4年目の会社です。

30名くらいまでのご家族葬を専門とした葬儀社ですので葬儀費用は100万円を超えることは多くありません。

この数年来葬儀の簡素化、縮小化の流れが出てきて、2020年の1月ごろから新型コロナウイルスの流行によりさらにその流れが加速してきていると言われております。

ただ、幸か不幸か当社はまさに葬儀の簡素化、縮小化の流れの中で設立しておりますので、その流れにほとんど影響を受けておりません。

 

お客様の葬儀に関する不安で最も多いのが葬儀費用に関することです。

あるアンケート調査によりますと、

葬儀の準備で不安だったことは?という質問に対して

 第1位 葬儀の価格 27.9%

 第2位 追加費用 8.6%

 第3位 お布施や心づけの金額 8.1%

(第4回お葬式に関する全国調査(2020年鎌倉新書)

という結果が出ております。約45%もの方が費用に関する不安を持っているのです。

 

同じアンケート調査によりますと、葬儀費用の平均は、

・葬儀そのものにかかった費用(供花を含む)  約119万円

・葬儀の飲食費(料理・飲物) 約31万円

・葬儀にお返礼品代   約34万円

合計で約184万円 という結果でした。

 

規模の縮小化はこのアンケート調査のあと、コロナ禍で拍車がかかっていると考えられますので費用はこの調査より低減してきているはずです。

個人的には率直に言ってまだ高いという印象を受けました。

 

先日その葬儀費用のことで非常に驚くことがありました。

当社は葬儀以外に終活関連のビジネスも行なっております。

先日、生前整理で不用品の買取の依頼がありまして、葬儀のエリア外ではありますがご紹介いただいたお客様でしたのでお伺いいたしました。

大正生まれでもうすぐ100歳を迎えるおじいちゃんでしたが大変お元気で今でも自炊、洗濯などもの周りのことはすべて自分でしているとのことでした。

その方は若いころから釣りがご趣味で、ヘラブナ釣りの竿を数点買い取らせていただきました。

買取りのあといろいろお話を聞くうちに、

・今回の買取の依頼も生前整理の一環だという事

・奥様を10年前に亡くされている事

・自分の葬儀も生前予約していること

等をお話しいただきました。

そこで葬儀費用についてのお話になり、生前予約されている葬儀社の御見積書を見せてくださいました。

その金額は、想像以上に高額で、アンケートに出ていた葬儀そのものの金額の4倍強になっておりました。

その葬儀社はそのエリアではいちばんの老舗だそうで、奥様の葬儀もその葬儀社にお願いしたそうです。

 

その見積書を見て、

・こんな非現実的な金額をお客様に提示する葬儀社が実在することに対する大きな驚き

・この見積の説明はどのようにするのか?是非一度見てみたいという興味

・世間一般では通用しない昔の葬儀社の古い体質

以上のようなことを感じました。

 

遅かれ早かれこんな見積もりをお客様に出すような葬儀社は淘汰されることは間違いないと思います。完全に時代の流れに逆行し、それに気付きながらも儲かった昔を忘れられないというところではないでしょうか。

 

業界の健全化が進むよう当社も微力ですが努力していく所存です。

家族葬と納棺の儀について 満足感のある葬儀とは

今回はあらためて家族葬と納棺の儀について考えて見たいと思います。

当社は小規模なご家族葬を専門に施行しております。

ご家族葬をご希望される方のほぼ100%が納棺の儀も併せてご希望されます。

そして納棺の儀が終了後、皆さん異口同音に「お願いして良かった。」とおっしゃいます。

 

その理由について考察してみました。

 

お客様が葬儀での満足とはどんなことなのでしょうか?

言うまでもなく葬儀は楽しい事ではなく、また楽しみにする事でもありません。しかし必ず行わなければならない非常に大切な儀式です。

お客様がご満足される葬儀とは、故人様のために「ここまでしてあげることができた」というお気持ちになれる葬儀ではないでしょうか?

・立派な棺や骨壺をご用意することができた

・綺麗な花の祭壇を作ってあげられた

・ありがたい読経をしてもらえた

などお客様によってさまざまな要因が満足感につながると思います。

ただ物理的なモノやお経よりもっと身近でしっかりと満足感が得られること、

それが「納棺の儀」であるのではないかと考えております。

 

納棺の儀のやり方も実は様々です。

「エンゼルケア」という主に病院などで行う死後処置があります。その内容は納棺とそれほど違いがありません。

しかし、大きく違うのは誰が行うのか?という点です。

エンゼルケアは病院などで行います。すべての作業が完了して安置場所に搬送されます。従ってご家族がその作業を目にすることはありません。

また、納棺師が行う納棺の儀もご家族のいる前で行わずすべての作業が完了した後で対面するやり方もあります。

当社が行う納棺の儀は上記の方法とは違っております。

それは、配偶者やお子様、中学生以上のお孫さんも納棺の儀に「参加」するという点です。

 

そもそも何故納棺をするのか?

死化粧をし、白装束を着せることだけが納棺ではないのです。

故人様の夫や妻、子供や孫というご家族が、実際に故人様のお身体を拭き清める「清拭」や経帷子を始めとする装束に着替えることを手伝う、死化粧も納棺師と一緒に行う、これが納棺の儀であると考えております。

人は生まれると、産湯につかり白いおくるみに包まれます。それは母親にしてもらう初めての行為です。

納棺の儀はそれと反対に、あちらの世界に旅立つ故人様を送るためにご家族が旅支度をしてあげる、そういう行為なのです。

 

・亡くなると体が冷たい

・体が硬く重く感じる

・お顔の色がだんだん変わってくる

こういう変化を目の当たりにしながら納棺の作業を手伝っていただくことで、

人が亡くなるということを身近に感じ、最期の準備をしっかり手伝ってあげることができたという満足感につながる

と考えております。

納棺の儀は、主に火葬の前日に行う事が多いのですが、このプロセスが葬儀そのものの印象を大きく変えることになります。

 

納棺の儀を行う前はご家族も硬い表情の方が多いのですが、終わった後は、故人様への思いによって違いがありますが皆さん表情に変化があります。「納棺の儀をやって良かった」という点では一致していると確信しております。

やっぱり事前相談が大事

今回はあらためて葬儀の事前相談が大事であるということについてお伝えしたいと思います。

以前も当ブログにて事前相談については書かせていただきましたが、

・やはり非常に重要であること、

・まだまだ認識をされていない方が多くいらっしゃるということ

この2点を踏まえてあらためて書かせていただきます。

 

終活全般の仕事をしておりますので、生前整理のご依頼をいただく機会も多いです。

ここ最近生前整理のお仕事を2件ほどさせていただきました。整理する家の持ち主はご依頼者のお父様やお兄様で今現在はいずれも施設や病院にいらっしゃるということでした。もちろんまだご存命でお医者様から余命についてのお話しが出ているわけではありません。

ご依頼者からは共に葬儀の事前相談をしていただきました。

今回のご依頼者は、お二人とも女性で年齢はいずれも60代の方でした。ところがお二人のご主人が共に、「まだ生きているのに事前相談なんて少し不謹慎ではないか」とおっしゃっているとのことでした。

 

また、ネットのQ&Aで葬儀についての質問を見る機会がありました。そうすると、質問者の多くが、質問の前置きで「まだ亡くなっていないのにこんなことを相談するのは不謹慎だと思うのですが・・・。」という意味のことを書かれているのです。年齢的には40代の方から60代の方など結構広い年齢層にみられました。

 

この二つの事実は私にとっては少し意外でした。終活ということが少しずつ認知され、エンディングノートを書かれたり、欲しいという方が増えてきている中で、『葬儀の事前相談が不謹慎だ』という感覚は少しショックを受けたといっても過言ではありません。

 

確かに、まだ元気に生活されている方の葬儀の話をすることは、たとえ話をするのがお子様であろうと一見不謹慎に聞こえます。

ただそこで相談をためらうことで、実際の葬儀の際に後悔をされる可能性が出てくることもあると思うのです。

 

あるアンケート調査によりますと、

葬儀社を決めるまでにかかった時間は?という質問に対して、多かった順に

第1位 没後~2時間未満 24.7%

第2位 2時間~4時間未満 16.9%

第3位 4時間~6時間未満   9.4%

     (※第4回お葬式に関する全国調査 2020年鎌倉新書)

という回答だったそうです。半数以上の方が亡くなられて数時間以内で葬儀社を決めているのです。

 

数時間以内で葬儀社を決めることのデメリットは、以前のブログにも書きましたのでここで詳細については書きませんが、主なものは

・その葬儀社が自分たちの希望する葬儀をしてくれるかどうかわからない

・費用や葬儀の内容についての説明が疲れやストレスなどで頭に入らない 等々

が挙げられます。

それを考えるとやはり事前相談の重要性は声を大にして言いたくなってしまうのです。

 

何故、事前相談をされる方がもっと増えないのでしょうか?

その理由として、

・前述したように、事前相談自体が不謹慎と考えている方が少なくない

・一度葬儀社に相談するとそこで葬儀をしなくてはいけないと考える方が多い

・そもそも葬儀社に連絡すること自体敷居が高く中々できない

以上のようなことが考えられます。

 

それらの理由を払拭してもっと楽に事前相談を可能にするにはどうしたらよいのかを考えてみました。

それには以下の3つのことが必要になると思います。

1.事前相談は不謹慎でなく必要なこと

まず事前相談は決して不謹慎でなく、大切な方の最後の儀式を後悔せずに施行するための大事な準備ということを再認識していただけるように強くお勧めしたいです。

2.「あくまで事前相談」

是非思い切って葬儀社に連絡をしていただきたいのですが、その際に必ず次の言葉を忘れずに葬儀社にお伝えください。

「あくまで事前相談で御社に決めたわけではないですが、それでも相談していただけますか?」

この言葉を聞いた葬儀社の反応が途端に冷たい対応になるようでしたらその葬儀社はやめた方が良いでしょう。

3.情報収集ということで割り切る

非常に大切な儀式の準備なのですからしっかり情報収集をする必要があります。

複数の葬儀社から欲しい情報をすべて集めるという「割り切り」の気持ちで行なってください。

葬儀費用や会社・担当者の信頼性、自分との相性など実際にお話をしてみないとわかりません。

 

後悔の無いお葬式にするために是非思い切ってお客様も行動してください。

事前相談についてご質問があれば事前相談の事前相談いつでも承っております!

葬儀社選び 見積の比較の仕方のポイント

今回は葬儀費用の相見積もりをしたときに、その見積の比較の仕方についてご説明をいたします。

事前準備として見積書を出してもらう場合は、実際に葬儀の日取りなどが決まらないと出せないものもありますので正確な金額が出ません。

この方法は御身内の方が亡くなられて急に葬儀社を決めなければならない時に非常に役立ちます。この段階では既に斎場の空き状況も分かり費用もほぼ確定しているのでお見積りが正確にできるのです。

ただその前に前提条件として、ご自身が葬儀をどのように行ないたいのかの方針をはっきりさせておく必要があります。

例えば、お亡くなりになった方の生前の意向が「葬儀は近親者のみで質素にして欲しい」というご要望がある場合は全国的に有名な大手の葬儀社から見積は取らない方がいいでしょう。普通に考えて質素で低価格にはならないからです。

端的に言えば、ある程度お金をかけてもいいのか、できるだけ費用は抑えたいのかによって相見積もりをとる葬儀社は変わってくるということです。ですから、ご自身の葬儀の方針に合った会社の中から3社ほど選んで見積を取り比較をしていただくことが重要です。

 

今日ご紹介するのは、以前このブログで、相見積もりをとったら「総額」で比較をしてください、ということを書きましたが、比較の仕方についての方法です。

比較する項目は大きく分けて次の3つです。

1.葬儀の基本的な費用

この費用は、棺や骨壺、遺影写真、仏具などとご遺体の搬送費用や安置費用、ドライアイスなど葬儀をするにあたって必ず必要になる費用です。

2.斎場使用料

これはお通夜や告別式を行う式場と火葬場の使用料金です。式場費用は公営の斎場を使う場合と

葬儀社の自社ホールでやる場合では金額がかなり違ってくると思います。

実際茨城県南エリアで価格を抑えて葬儀をされたい場合、ほとんどが公営斎場を利用することになりますのでこの費用はあまり変わらないかもしれません。

3.お坊さんに支払う費用

これは読経や戒名をつけていただく時のお布施です。

菩提寺がある場合はこの費用は比較対象からは外れます。

葬儀社がご紹介する場合に比較の対象となります。

以上の3つの金額を合計して比較をしていただくとわかりやすいと思います。

 

この3つに含まれない、お花、料理、返礼品は大体相場がほぼ決まっております。

お花いわゆる「供花」は税抜きで15000円から20000円前後、お料理も3000円位から頼めますし

返礼品も2000円~3000円で種類もたくさんあります。

 

以上見積の比較の仕方を書いてきましたが、茨城県南エリアで限定すると、主に上記1.の葬儀の基本的費用を比較すれば価格の違いは大体わかると思います

 

金額の比較をして、ご自分の予算に合った見積の葬儀社を決めていくのですが、どこもそれほど違わないこともあります。また金額だけで判断するのも少しリスクがあります。

その時は、お電話でお見積りの説明を受けていただく際に、

・説明の仕方がわかりやすいかどうか

・お客様のご質問に的確に丁寧に説明するかどうか

・話した時に感覚的に相性がいいと思うかどうか

この辺りを考えていただいてお決めになるといいでしょう。

 

私の個人的な経験ですが、お電話でお話しした時にしっかりご説明ができて、それをお客様がご理解をいただいたと実感するときはそのままご用命いただくことが多いです。

 

葬儀で実際に行う事は仏式であればほぼ変わりません。

それでも葬儀が終わった後のお客様の満足度に差が出てしまうのは、お相手する担当者の対応力の差だと考えられます。肝心なのは葬儀の儀式そのものではなく式を行うまでの対応なのです。

 

葬儀社を選ぶ際に価格はもちろん重要ですが、担当する「人」も同じくらい重要な要素であると言える

でしょう。

葬儀広告の価格表示について

今回は、葬儀広告の価格表示について考えてみたいと思います。

今はほとんどの客様がスマホを使って葬儀社を検索し、比較検討をされていると思います。

言うまでもなく葬儀社を選ぶ上で価格は非常に重要なポイントです。

ですから葬儀にあまりお金をかけたくない方は少しでも安くできる会社を探すと思いますが、価格だけで決めてしまうのは少し

リスクがあります。

 

それは何故でしょうか?

その理由として以下の2つのポイントが挙げられます。

1.極端な安値にはウラがある場合が多い

  これは広告表現上安く謳って目を引くのが目的であると考えられます。

  必要なものやサービスが入っていない場合が多く最終的にはそれほどの低価格ではないということ

  になります。最初からしっかり正当に金額を出している会社の方がお客様に誠実なのではないでしょうか。

 

2.Web上の紹介サイトに多い「この価格以上に一切費用は掛かりません」という表現には要注意

  有名な「小さなお葬式」はトラブルの多さでも有名ですが、その運営会社が大阪で2021年7月に景品表示法違反で

  1億数千万円の課徴金命令を消費者庁から        命じられました。これは「追加料金一切不要」などと表示しながら追加料金を

  請求していた問題です。

        契約約款には小さい文字で追加料金についての条件(安置期間や搬送距離など)について記載されていたそうですが、

  お客様に誤認される可能性が高いです。

 

以上のようにいわゆる「安値広告」はすべて鵜吞みにせずしっかり調べて本当に安いのかどうかをよく確認することが大切です。

 

そもそも仕事の性質上、葬儀業界は値引きや価格競争は難しいと考えられます。

その理由として、

・葬儀は必ず「人」が関わる仕事なので、工業製品のように大幅なコストダウンすることができない

  葬儀は機械化や合理化のできない仕事です。運営していくために必要な経費や仕入原価等も併せて考えると価格を下げる

        には限界があるのです。

  大手の葬儀社が年間多くの葬儀を施行してもスケールメリットで価格を安くしているということはありません。

・他の業界では、外注していた業務を自社で行うとその分コストが下がるが、葬儀はむしろコストが上がる

  葬儀は毎日必ず仕事があるわけではありません。葬儀がない日はそれほど業務は多くありませんのでむしろ人は少ない方が

  良いのです。外注していた仕事を自社で行うとむしろ人が増えコストが嵩むことになります。

・薄利多売ができない

  旅行業界などでは団体割引といって沢山の人数が参加することによって利益金額が大きくなるので一人当たりの単価を下げる

  ことができます。

  しかし葬儀では、会社が福利厚生でその葬儀社を指定したとしても、施行するのは家族単位、個人単位なので「多売」

  することはできません。

 

以上、ご説明しましたように葬儀はある程度のコストがかかる業務ですので、極端な安値にすることはほぼ不可能だと

考えられます。

ですからネット上の葬儀の安値広告には十分注意をしていただくことが重要です。

 

何度も書かせていただいておりますように、できましたら事前に見積を取っていただき、内容をよく理解しておくことが、

葬儀をして後悔をしないためには「必要十分条件」であると確信しております。

 

お客様が満足される葬儀とは?

今回は葬儀が終わっていい葬儀だったと満足をされる葬儀とはどんなものなのかについて考えてみたいと思います。

 

ほとんどのお客様はご自身が喪主や当事者で行う葬儀は人生で1度か2度しかありません。

また葬儀社の評判なども中々聞く機会がありません。

ですから葬儀社が何をしてどんなサービスがあるのか等々何もわからないままお任せするしかないのが実際のところです。

 

マーケティング用語で、

CS (お客様満足度:Customer Satisfaction)という言葉があります。

お客様の満足度が上がると高くなる指標です。

もうひとつ、CE (お客様期待度:Customer Expectation) という言葉があります。

これは、お客様がそのサービスを受ける前にどの程度期待をしているかという指標です。

 

お葬式は結婚式に比べて期待度はそれほど高くないのではないでしょうか。生前から葬儀のイメージを明確に持たれている方

は少ないと思います。

無事に済んでくれれば特に不満はない、という方が多いかもしれません。

それほど期待度が高くないということは少しでも期待していた以上のことがあればお客様の満足度が上がるということになります。

普通に考えれば、お客様の満足度を上げるのはそれほど難しい事ではないと考えられるのです。

 

私は葬儀という緊急事態で気が動転しているご家族に対して、まず以下の3つのポイントを基本的に行っております。

1.お客様対応を丁寧にすることを心がける

2.見積書などの説明はわかりやすく行う

3.お客様のご要望はしっかり聴く

この3つは特別なことではありません。葬儀以外のビジネスにおいても全く同じだと思います。

しかしながら徹底されていない葬儀社が少なくないのではないでしょうか。

 

大切な方を亡くされてショックを受けている方の心を少しでも落ち着かせて差し上げるには、相応の心遣いが必須です。

ただそれは人として当たり前のことです。

そういう対応の仕方で葬儀を前段階から進めて行けばお客様はある程度はご満足いただけるはずです。

 

さらに心に残りいい葬儀だったと思っていただく為には、ちょっとした事の積み重ねになってくると思います。

お客様はお仕着せのサービスは望んでいないと感じます。

例えば、

・棺をグレードアップする 

・骨壺を高級なものにする

・霊柩車を外車にする     等々

これらは本当にお客様が望んでするのであればご満足につながるかもしれませんが、望んでいないのにお仕着せでの

サービスだとしたらご満足いただけないでしょうし、逆に価格が上がって不満につながるかもしれません。

これらは葬儀社サイドが利益UPの目的で変更するように促しているのではないかと考えてしまいます。

 

以前妻の祖母の葬儀の際に、義父が「霊柩車を立派なものに変更して金額を上げるなんておかしいね」

と言っていたことを思い出しました。

 

やはり先ほどの3つのポイントを実行するのは当たり前のこととして、プラスアルファが必要です。

・納棺師をその意義もしっかり説明したうえでお勧めする

・遺影写真を選ぶ際にアドバイスや注意点をしっかり説明する

・料理や返礼品もできるだけお客様の望むものをご提案する 等々

このような小さなことが積み重なって全体の満足につながっていくのだと思うのです。

 

お客様のお気持ちや心配なことを察知するには、コミュニケーションをとってお話をよくお聞きすることしかありません。

 

「何をしていいかわからない」

これが葬儀を前にしたお客様の心境です。

不安なお気持ちのお客様が心から安心してお任せいただくこと

そのためにどうすればよいのかを常に考えること

この事こそご満足いただく葬儀を施行するための最も大切なポイントだと確信しております。

 

葬儀のクレームは何故起きるのか?

今回は葬儀のクレームは何故起きてしまうのか?について考えてみたいと思います。

 

当社は異業種から参入してまだ日が浅く施行件数も少ないですが、おかげさまでクレームは一件も

いただいておりません。

しかしまだ2年半ほどしか業界に居ない当社の耳にも他の葬儀社のクレームについての話が聞こえてきています。

 

葬儀のクレームで多いのは、次の3つです。

1.葬儀の費用について

2.担当者の対応の悪さ

3.互助会の解約について 

 

これはいずれも葬儀社側の問題であると考えられます。

説明不足や社員教育が徹底していない、互助会特有の問題などです。

しかし、よく考えてみますとあまりテレビや新聞、雑誌が葬儀のトラブルやクレームについて取り上げていないように感じます。

 

クレームが多い業界なのにお客様の声があまり取り上げられないのは何故でしょうか?

 

葬儀以外でクレームの多い業界というと、住宅産業が挙げられます。

私は社会人になりたての頃、住宅メーカーでいわゆる注文建築を売る営業の仕事をしておりました。

この業界はやはりクレームが多いです。

 

・仕上がったものが最初にイメージしていたものと違う

・使用している部材が間違っている 等など、

仕上がりの部分についてのクレームが非常に多いです。

これらは、住宅の完成後であっても直すことが可能なものも多いです。

やり直しが可能なら間違えたのはメーカーの責任だから必ず直して欲しい、というクレームにつながるのです。

もちろん、やり直しの効かない、工期の遅れ、設計ミスというクレームもまた多いので、住宅産業はクレーム産業

などというありがたくない名前までついています。

 

さて葬儀業界に話を戻すと、クレームが多いのは業界特有の問題なのではないかと感じています。

葬儀は絶対にやり直しは利きません。ですからお客様の心情として終わってしまったのでもう仕方がない。

そんな風にあきらめてしまい表に出ないことが多いのではないでしょうか?

 

ここから先は私の推測なので、そうでないことを祈りたいですが、クレームの多い葬儀社、担当者は

お客様があきらめてどうせ何も言ってこないことを見越しているのではと勘ぐってしまいます。

例えば、最初に出す見積書は必要最低限のものしか含まれていないにもかかわらず、それをしっかり説明しないまま、

葬儀後には当然のように実際にかかった費用を請求する。

もし意図的にそういうことをしているとしたらかなり悪質です。

しかし、何の疑問もなく業界の慣習的に上記のようなことが行われているとしたら事態はもっと深刻です。

悪いことをしているつもりがなければ後ろめたさも後悔もありませんので改善のしようがありません。

 

やはり、お客様の声というのは企業にとって重要なものだと思います。その声が届かない。

これは本当に業界として危機的な状態だと思わざるを得ません。

インターネットには葬儀のトラブルやクレームを取り上げているサイトはありますが、直接葬儀をした会社、

担当者に言わないと何も変わらないと思います。

 

業界の自浄作用は中々期待できそうにありませんので、依頼する側のお客様ご自身が葬儀社をしっかり選べるようになる

ことの方が現実的だと思います。

このブログでも再三のように申し上げておりますように、

・事前に  ご家族が入院、施設に入所のタイミングで

・冷静な時に  どんなに覚悟をされていても亡くなってしまうと気が動転します

・時間をかけて 判断するには相応な時間が必要です

葬儀社を比較検討することが大切な方の葬儀には必要不可欠なのではないでしょうか。

 

 

葬儀社の選び方のポイント

いざという時にどの葬儀社を選んだらよいか?

これは実は簡単ではありません。

まして急な葬儀となったらさらに難しくなります。

 

やはり事前に相見積を取ったりすることで葬儀社選びをしておくことは重要だと考えます。

ただどういう基準で選ぶのかを決めておかなければなりません。

当社が考える失敗しない葬儀社選びのポイントは次の4つです。

 

1.「安さだけが売り」の葬儀社は避ける

   我々同業者が見てどう考えてもこんな金額で施行したら大赤字というような金額を広告の前面に

   出している業者がおります。

   赤字では会社が立ち行きませんので、安さの裏に必ず理由があります。

このような業者はやめておかれた方がいいと思います。

 

2.信頼できる葬儀社かどうかを判断する

  インターネットだけで業者選びをするのはやはりリスクが高いと思います。

  相見積もりをとられたら、その説明を実際に受けていただくことをお勧めします。

  説明を受けますとその会社の姿勢や担当者がどんな人間なのかが垣間見えます。

  たった一度でもその対応の仕方で信頼できるかどうかがある程度判断できるのです。

  以下のような対応があった場合は選ばない方が賢明です。

   ・説明を会社のペースで進めてしまう。

   ・説明の仕方が稚拙で分かりにくい

   ・こちらの質問にしっかり答えられない 等々

  葬儀の仕事で最も重要なのは、お客様のご要望をヒアリングする最初の打ち合わせ

        だと思います。

  この時にしっかりした説明や受け答えができないというのはかなりのマイナスポイントです。

 

 3.お客様に対するリスペクトを感じない葬儀社は論外

   私は異業種から参入した葬儀社なのでよくわかるのですが、葬儀社の担当者の対応の仕方、

   態度などが事務的で冷たい、丁寧だが上から目線を感じることがあります。

   これは、担当者にお客様に対するリスペクトが欠けている証拠です。

   こういう葬儀社はやめておいた方がいいと断言します。

   急な葬儀で余裕がないと気が付かない可能性があります。

   ですから事前に相談をする必要性があると思うのです。

 

4.相性がいいと感じた葬儀社を選ぶ

  これは感覚的なものもありますので説明しにくいのですが、この担当者とは相性がいいかもしれない

  と感じる場合はその直感が当たっている場合が多いと思います。

  他のことでも理由は良く説明できないが何となく相性がいいと感じることがあると思います。

 

以前この拙ブログで書きましたが、葬儀費用に関するクレームやトラブルの多くは葬儀社側の問題で

お客様には責任がない場合がほとんどだと思います。

だからなおさらお客様の側でも事前に必要な情報をできるだけ多く知っておくことが大切です。

そうすることによって、いわゆる「良くない葬儀社」のペースに巻き込まれることを防ぐことができると

確信しております。

 

この十数年で終活という言葉が定着して、自らの葬儀について事前に調べたり相談することがタブーではなくなってきました。

またご本人だけでなくお子様やご家族と葬儀の話題について話すことも普通になりつつあると思います。

是非、人生のエンディングである葬儀を後悔の無いものにするために事前に準備をすることを重ねてお勧めいたします。

 

私は個人的には葬儀を施行させていただくのは、そのお客様との「ご縁」をいただいたと思っております。

ですからご用命をいただけなかった方とはご縁がなかったと考えております。

おかげさまでまだまだ施行件数は少ないですが、ご縁をいただいたお客様から大きなクレームを頂戴したことは

一度もありません。

葬儀の打ち合わせで大切なことは、「聴く」ということだと考えています。「聞く」ですと「聞き流す」という言葉も

あるように十分ではありません。お客様のご要望をしっかり聴くことが必要です。

「聴く」ことでお客様のご要望にお応えしお気持ちに寄り添うことができると思います。

 

無事葬儀を終えて、ご遺族から「本当にありがとうございました。いい葬儀でした。みんな満足しています。」

こういうお言葉をいただく度に、その方の人生の最期をしっかりお見送りするサポートができてよかったと心から思います。

そして葬儀というのはいい仕事だと思うのです。

 

 

葬儀の費用について

当社は葬儀の仕事を開始してまだ2年半余りです。

いろいろなご縁がありまして葬儀業界に参入したわけですが、当初は他の業界の常識、もっと言えば

一般の常識とかけ離れていることが多く正直唖然とすることが多々ありました。

 

最も驚いたのは、「当初の見積金額より実際の請求金額が〇〇十万も高かった。」ということを割と

頻繁に耳にしたことです。

私が昔いた建築や不動産の業界でこんなことがあったら大問題です。ありえない話です。

しかし、何故こんな非常識なことが起きて、ほとんどニュースにもならないのでしょうか?

 

葬儀というものは当事者として何度も経験するものではありません。

ですから葬儀の準備に際して不安になるものです。

ある民間会社のアンケート調査によりますと、(2020年鎌倉新書 第4回お葬式に関する全国調査)

葬儀の準備の際に不安だったことは?という質問に対して

1位:葬儀の価格 27.9%

2位:追加費用 8.6%

3位:葬儀の知識がない 8.2%

4位:お布施や心づけの金額 8.1%

という回答が出ています。価格に関する不安が上位に集中しています。

 

初めてでわからないことだらけ、特に肝心の葬儀費用はどのくらいかかるのか?

こういうお客様に対して、しっかり事前に打ち合わせをすることで正確なお見積りをご提示して

不安を取除いて差し上げる。これは当たり前のことです。

しかし残念なことにそれができていない葬儀社が多いということだと思います。

 

葬儀は、特別な慣習や作法によらない限りほぼ同じ内容で行われます。大手の葬儀社でも私どもの

ような小さな葬儀社でもやることはほぼ変わりません。

では何故葬儀費用が会社によって大きく違うのでしょうか?

高額の棺、骨壺、生花祭壇などお客様がご希望であればお金をかけられます。

しかし、同じ公営斎場で施行し、使用する仏具も変わらないのに金額が違うということもしばしばあるのです。これは何故なのか?

 

いくつかの要因が考えられますが、最も大きいのは一般の方に葬儀に関する情報、特に費用についての情報が圧倒的に不足していることが挙げられます。

通常の生活において「葬儀」というものはいつか必要になるが、今は全く関心のないことであるのです。

何かあって初めて調べる、でも時間がない、最終的には葬儀社任せになってしまい、気が付いたら費用は自分たちの想像していた金額よりはるかに高くついてしまった。

あるいは、自分の住んでいる地域では昔からみんなお願いしている葬儀屋さんがあるからそこにお願いした。費用もこんなものかと思い、言われるがままに支払ってしまった、などなど、これが実態ではないでしょうか?

しかし葬儀費用については、親しい間柄でも話題にしづらいですし、他の方との比較が難しいものです。

 

参考までに、前述したアンケート調査によりますと、(2020年鎌倉新書 第4回お葬式に関する全国調査)

葬儀費用(返礼品、料理、僧侶のお布施は除く)の全国平均は、

・火葬式(直葬 火葬のみ) 445,376円

・一日葬(告別式のみで通夜は行わない)  851,461円

・一般葬(通夜・告別式) 1,493,624円 という結果でした。

まだまだ全国的に葬儀費用は高いイメージです。

 

当社では、過去の平均でそれぞれ ※2021年9月末日現在

火葬式(直葬 火葬のみ) 234,162円

・一日葬(告別式のみで通夜は行わない)  562,026円

・一般葬(通夜・告別式) 786,300円 という結果でした。

全国の平均金額よりは大幅に低くなっておりますが、むしろ当社の平均金額の方が今現在の相場

に近いと考えられます。

 

ですから、多くの葬儀社もお客様に対する対応の仕方を大きく変える必要があると思われますが、

お客様も自己防衛の意味で具体的に葬儀の必要のない時期にあらかじめ事前見積を複数の葬儀社から取っておくことが望ましいと思います。

そこまで準備をしておけば、お見積金額より請求金額が非常に高いなどということにはならないと断言いたします。

 

当社ではいつ葬儀になるかわからないという方でも喜んで事前のお見積りをさせていただいております。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

葬儀の費用について その2

葬儀業界という私にとって異次元の業界は奥が深いといいますか、なかなか底の見えない部分があります。

今日は先日拙ブログで書きました葬儀費用についての第2弾です。

先日はお客様ができるだけ葬儀前に、できましたら複数の葬儀社から相見積もりをとっておくことが不安の解消につながる

ということを書きました。

 

今回は、葬儀費用の内訳と比較の仕方についてお伝えしたいと思います。

葬儀費用の内訳ですが、大体以下の通りです。

 

1.基本料金

  棺 骨壺 遺影写真 白木位牌 

  枕飾り 仏具一式 後飾り祭壇

  霊柩車 司会 受付 会場設置 

  役所手続き代行

 

2.その他(距離や数によって変動するもの)

  搬送車(寝台車) 安置費用 ドライアイス

  供花 返礼品 料理

 

3.追加オプション

  納棺師 生花祭壇 他

 

4.斎場利用料金

  当社は自社のホールが小さいので通常は公営斎場を使用します。

  公営ですので比較的安価で利用できます。

 ※公営斎場 つくばメモリアルホール うしくあみ斎場 土浦市営斎場 

やすらぎ苑 龍ケ崎市営斎場 他

5.お布施

以上の1~4までが葬儀費用の総額と考えてください。お布施はお坊さんによってかなり異なるので

ここでは別にして考えます。

 

見積の仕方は葬儀社によって異なりますが、比較の際は、上記1~4の総額で比較をしてください。

基本料金は非常に安いですが、料理や返礼品等が高かったり、自社ホール利用料が高額などという

こともあります。

 

当社で価格が上がる要因は、

・棺や骨壺を高額なものにする

・生花祭壇にお金をかける

・料理や返礼品単価の高いものにする ※会葬人数が増えれば合計金額は上がります

当社ではそのくらいの要因しか考えれません。

 

総額での比較をしますと、その会社がどの部分を高く設定しているかがわかります。

この比較を事前に、冷静な時に行うのです。

ご自身がもしもの時のためにご家族にお願いしておく、あるいは親御さんが入院などされた際に

調べておくことを是非お勧めします。

 

もう一度確認ですが、ポイントは、お坊さんに支払うお布施以外の「総額」で比較をすることです。

総額で比較して初めてその葬儀社の価格が高いか安いかがわかるのです。

 

さらにその葬儀社の姿勢がよくわかるのと思うのが見積の説明の仕方ではないでしょうか。

少々手間がかかりますが、見積の内容についてきちんと説明を受けることもお勧めです。

葬儀業界は相見積もりを極端に嫌っている印象を受けます。

問い合わせがあったら、「なるべく他社に取られないように」という何か必死になっているような姿勢が見えてしまうのです。

そういう姿勢が見積の説明にも現れたりすることもあるかもしれません。

 

ご依頼いただいた見積をしっかりわかりやすく説明する。この説明の仕方がその会社、その担当者が信頼できるかどうかが

わかる一因となるはずです。

私が以前いた、住宅業界は相見積もりが当たり前でしたから、お客様が何社かお見積りを取られるのは当然だと考えております。

 

やはりこれからは葬儀の話はタブーでもなんでもなく、ご自身の終活の最期の締めくくりと考えていただき積極的な情報収集を

することが良いと確信しています。

お客様が知識をお持ちになり、葬儀社と対等な意識で打ち合わせをすれば、見積金額とより請求金額が何十万も高くなる

などという非常識なことは絶対に起きません。

 

当社の葬儀の価格は、茨城県南エリアでほぼ平均的な価格だと考えております。

詳しくは葬儀プランをご参照ください。

 

また事前のお見積りに関しましてもお気軽にお申し付けください。

よくある葬儀トラブル

相続で揉めるのは遺言のせい?

今回は相続で揉めるのは遺言のせい?というテーマです。

終活の中で相続は大きなテーマです。

特に多額の財産がある場合、親族間で相続をめぐる争いが起きることも珍しくありません。

そこで士業の方や終活の専門家がおすすめしているのが遺言書を書くことです。

 

遺言には、

・公正証書遺言

・自筆証書遺言

・秘密証書遺言

の3つがありますが、主に公正証書遺言と自筆証書遺言のいずれかを選ぶ場合が多いです。

 

遺言書を書いてそれぞれの相続人が何をどのように相続すればいいかを明確にすることで、遺産相続で親族間の揉め事が減る。これが相続の際の正しい方法というのが常識だと言われています。

しかし、遺言書を書いたことで却って遺恨が残るケースもあるのです。

具体的にはどういうことなのかを見ていきましょう。

 

遺言の決定的な落とし穴は、相続人である子どもたちに、それぞれの査定内容が見られてしまうことです。下手に遺言に書き残してしまうと、そのことが全員の知るところになってしまうので、分け前がいちばん多くなる子どもは、その他の全員からねたまれることになり、立場が悪くなります。裁判沙汰になる場合さえあります。

 

もし子どもたちの受け取る金額に差をつけたいのであれば、その差額相当のお金を、他の子どもたちには悟られぬように生前に渡してしまう必要があります。おそらくいちばん思い入れの強い子どもには老後の支援を頼むことが多くなると思うので、その経費という位置づけで、あらかじめお金を渡してしまうのです。金額のイメージとしては、実際にかかる経費相当分以上にお金を先渡しすることをお勧めします。

 

遺言を書かず、子どもたちの間に無用な争いを起こさないためには、どうすればいいのでしょうか。

答えは簡単です。あなたが元気なうちにA、B、Cの査定をして(人事評価と同じです)、自分の言葉できちんと個別に伝えるのです。またお金の渡し方も一度にすべてを渡さず少額ずつ、贈与税の非課税限度額の範囲で分けて渡していけば贈与税がかかるのを防ぐことができます。

 

遺言がないから「争族」になるのではありません。親が亡くなった後に遺言が出てくるからトラブルになるのです。後に残るお子さんたちの関係が悪くなる可能性が高くなるのです。

 

どうしても遺言を書くことを希望する人は、付言事項(法的効力を与えることを直接の目的としない記載事項)を必ず添えることをお勧めします。通常はだれに何をいくら遺すのかのみを書く傾向がありますが、付言事項として、「こういう事情で多く相続してもらう」という理由を明確かつ具体的に書き残しておけばトラブルになる可能性が低くなると思われます。

 

葬儀保険と互助会どっちがいい?

今回は葬儀保険と互助会の比較をしてみたいと思います。

結論から申し上げますと、家族葬をご希望の場合互助会に入るメリットはありません。

その理由について葬儀保険との比較をしながらご説明をいたします。

 

葬儀保険というのは、葬儀費用に備えることを目的とした保険で「少額短期保険」のことです。一般的な生命保険などに比べて掛け金は少額です。加入時の審査もそれほど厳しくありません。

主に支払われる保険金が一定のタイプと、月々の保険料が一定のタイプの2通りのタイプがあります。

デメリットとしましては、保険期間が長い場合、元本割れになる可能性があることです。むしろその分を現金で貯めておいたほうが良い場合もあります。

また、掛け金の額によっては葬儀費用すべてを賄うことができない場合も出てきます。

 

互助会とは、正式には「冠婚葬祭互助会」と呼ばれるサービスで、毎月掛け金を積み立てておくと、七五三や結婚式・葬儀の際に特典を受けることができるものです。

ただし、積立金で葬儀全ての費用を賄えるわけでなく、解約のトラブルは非常に多いのが現状です。

 

それではそれぞれを比較してみましょう。

まず、葬儀保険についてですが、

1.支払金 掛け捨て

2.受け取り 現金

3.使える場所 どの葬儀社でもOK

4.使い道 自由(葬儀以外にも使える、例えば遺品整理など)

5.プラン変更 毎年の更新時に自由に変更可

6.途中解約 事務手続きのみでいつでも可能

7.取扱会社の倒産時の保証 無し

以上のようになっております。

 

次に、同じように互助会について見てみましょう

1.支払金 積立

2.受け取り 会員である葬儀社のサービスのみ

3.使える場所 会員である葬儀社のみ

4.使い道 会員である葬儀社で受けられるサービスのみ

5.プラン変更 基本的に不可

6.途中解約 中々応じてもらえずトラブル多数 解約できても多額の解約料(十数%~20%)が差し引かれる

7.取扱会社の倒産時の保証 無し

 

この比較で分かるのは、互助会会員の葬儀社が気に入られてそこで盛大にやることを決めている方以外にはほぼメリットはないと言えるでしょう。

 

葬儀保険は次のような方には向いていると思います。

・自分で毎月現金を貯めておくことが難しい方 喪主になる予定の方がお支払い出来ます

・高齢で終身保険への加入が難しいが、葬儀費用は残したいと考えている方

 

今回の比較をしてみて、個人的には互助会でなく葬儀保険の方がメリットがあると思いました。いずれにしても大切なお金を使うことですので加入前には十分お調べになる事をお勧めします。

絶縁した親の葬儀に出るべきか?

今回は「絶縁した親の葬儀に出るべきか?」ということについて考えてみたいと思います。

葬儀とういう仕事をしていると様々な親子関係を垣間見ることになります。

家族が仲良くしっかり絆のある親子もいます。一方で様々な事情で家族を捨ててしまった父親、母親の葬儀もあります。

家族を捨てて縁を切っていた親の葬儀には出るべきなのでしょうか?

これはご家族それぞれに様々なご事情もあり、簡単な判断はできないかもしれません。

今まで当社で施行させていただいた絶縁した親の葬儀の場合、初めは絶対出ないと言っておられたご家族が当日参列されるケースが比較的多いような気がいたします。

 

・あの人だけは絶対に許せない

・この憎しみの感情は無くなることはない

・思い出すだけでネガティブな感情に襲われる

・できるなら復讐してやりたいとさえ考えたことがある

 

以上のような感情は親子関係だけでなく本当に酷い目にあわされたり、裏切られたりした人間の感情としてはあり得るものだと理解できます。

ただ、憎しみの感情を持ち続けたままだとなかなか幸せになることができないとも言われています。

昔あるセラピストの方の本に憎しみへの対処法が書いてありました。

「憎しみを完全になくしたり、忘れることはできない。憎しみをいったん置くことをしてみましょう。ここに置いてきた、と考えるのです」というような趣旨でした。

「憎しみを置く」

 

断絶した親の葬儀もそういうきっかけにしてみたらどうなのかと思いました。

憎んでも憎み切れない親かもしれないが、その憎しみはこの葬儀で一緒に置いて来よう

そう考えて参列されてみてはいかがなのかと考えました。

 

葬儀を行ない火葬されて遺骨になった状態を目の当たりにすると、自分の親もただの弱い一人の人間だったと思えるかもしれません。

 

そういう経験の乏しい私がたいそうなことは言えないことは承知しているつもりです。

ただ、葬儀に出ないで将来悔いが残ってしまうのはやはり避けるべきなのかなとも思うのです。

もし時間的、物理的に行くことが可能であるなら葬儀にはいった方が良いというと私は考えます。

 

葬儀の常識

葬儀費用の全国平均が及ぼす深刻な影響について

今回は「葬儀費用の全国平均」というアンケートについて」考えてみたいと思います。

これは日本消費者協会という一般社団法人が3~4年に一度実施している、「葬儀についてのアンケート調査」のことです。

2017年に実施されたこの調査結果によりますと、

 

全国平均

・葬儀費用の総額            195万7千円

・飲食接待費                30万6千円

・お布施(寺院への支払い)   47万3千円

・葬儀費用            121万4千円

 

となっております。これらの金額は非常に高額な印象を受けます。

2017年に実施したと言っても葬儀本体の費用の平均が120万円を超えることは中々無いのではないでしょうか?

結論から言いますと、この結果はまるであてになりません。

その理由として、

1.そもそもアンケートの母数(回答した人の数)が極めて少ない

全国でたったの491人です。しかも都道府県でばらつきもあるようです。

2.葬儀の種類に関することが反映されていない

直葬、一般葬の区別が無く、その比率もありません。

3.回答者は実際に葬儀費用を支払った人だけではない

何と費用の支払いをしていない参列した人からの回答も含まれているというのです。葬儀に参列した人に喪主が費用を教えたりすることは通常ありません。ということは「想像の数字」が含まれている可能性が極めて高いのです。

以上のように全く信憑性に欠ける結果だと言わざるを得ません。

そして、この結果を全国のマスコミを通じてテレビや新聞で報道しているのです。この結果をマスコミが報道するということは、結果に信憑性を与えてしまいます。上記3つの内容も併せて発表しないと無責任だと言わざるを得ません。

葬儀費用は高額であるとの印象にマスコミがお墨付きを与えてしまう結果になってしまうと考えられます。

 

さらにこのデータを使って「印象操作」をしているサイトがあるから事態は深刻です。

「〇さなお葬式」「より〇うお葬式」というネットで集客して、契約している全国の葬儀社に顧客を紹介するネットブローカー会社はこのアンケート結果を悪用しています。

全く信憑性のない高額な葬儀費用と自社サイト上の葬儀プランの金額を単純に比較して「安い!」と謳っているのです。当然このアンケートの内容を知った上での印象操作としか思えません。

 

このように業界について、葬儀について全く知識のない方がある意味「騙されてしまう」ような情報がネット上にはあふれているのです。

ご逝去後にわずかな時間であわてて葬儀社を探すことのリスクは本当に大きいと思います。

色々な意味で難しい事もあるとは思いますが、やはり事前に葬儀社選びをすることが非常に重要であると考えます。

任意後見制度について

今回は任意後見制度ついて考えてみたいと思います。

日本はすでに超高齢化社会に突入しそれが進んでいます。同時に認知症になる方の人口も増え続けております。

2025年には65歳以上の約5人に一人が認知症になるとの推計もでております。

認知症を発症し、判断能力が低下、または無くなってしまった時の制度として、「成年後見制度」があります。

 

成年後見制度には、

・任意後見制度

・法定後見制度     

の2種類があります。

 

法定後見制度は、

認知症等で判断能力が十分でなくなった方の財産の管理上親族の申し立てなどにより、家庭裁判所から法定後見人が選定されます。弁護士や司法書士などの法律の専門職が選任される事が多いです。親族も対象となりますが選ばれる割合は2割に達していません。

法定後見は「家庭裁判所の申立後、審判が確定した時」に効力が発生します。

専門職ですから安心できる反面、やはり他人が自分の親の財産管理をすることに違和感を覚える親族もいます。

 

一方任意後見制度は、

将来的に認知症などで判断力が不十分になる前にあらかじめ任意後見契約を結び、本人が子供や親族など自分の信頼できる後見人を指名できる制度です。

任意後見は「本人の判断力が不十分になった時が効力発生のタイミングとなります。

任意後見制度では、認知症などになってしまった後のことを決めておくことができるのです。

 

それでは任意後見制度のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

メリットは、以下の通りです。

・本人が親族でも信頼できる第三者でも自分の意思で選任できる。

後見人になる上で必要な資格はありません。この人なら任すことができるという人に頼めます。

・契約の内容も自由に決めることができる

財産管理や生活全般、医療のことなど本人の望んだ生活を送ることができます。

・任意後見人の働きを監視できる

家庭裁判所が選任する、任意後見監督人が第三者として監視してくれるので安心です。

・報酬も自由に決めることができる

法定後見人は毎月報酬が発生しますが、親族などが任意後見人になる場合無償にすることも可能です。

ただし任意後見監督人には報酬が発生します。

・契約内容が登記されるので、任意後見人に選ばれた人の地位が公的に証明される

 

次にデメリットは、

・取消権がない

悪徳商法に引っかかってもその契約を取り消すことができません。因みに法定後見人には取消権があります。

・死後の事務及び財産管理はできない

亡くなった後の葬儀や遺品整理などの手続きはできません。もし心配な時は、併せて「死後事務委任契約」を結んでおく事が必要になります。

・利用開始のタイミングが難しい

本人の判断能力が低下した時点で家庭裁判所に申立を行い、初めて効力が発生しますので、同居していないと本人の判断能力がどれだけあるのか判断することは難しいかもしれません。

 

将来の認知症対策をしておきたい方には、任意後見契約が向いています。

任意後見契約を結んでいれば、認知症になったときも後見人が財産管理を行なうことが可能です。

判断能力があるうちに契約内容を考えておけるので本人の希望に沿って柔軟に財産を管理できます。

配偶者や親が認知症になったときに備えたいと思ったときは、終活の一環として任意後見制度を検討してみましょう。

享年?行年? どちらを選べばいいの?

今回のテーマは、ご位牌や墓石に彫られている「享年」と「行年」についてです。

そもそも享年、行年とはどういう意味があるのでしょうか?

 

享年とは、天(仏様)から賜った年数のことです。享という漢字には受ける、受け入れるという意味があり、享年は故人がこの世に存在した年数を表しています。

享年とは本来年月を指す言葉なので、年齢の後に「歳」という字を記さず「享年〇〇」と数字で止めるケースが一般的でした。しかし、実際のところは『享年〇〇歳』とすることがほとんどです。「歳」をつけるか付けないか?ということについても、あまり厳密な決まりはないようです。

 

行年とは、何歳まで故人が存命していたかを表す言葉といわれています。

行年の行は、娑婆(私達が暮らす世間のこと)で修行をした年数、現世で存命した年数を表しているといわれています。

行年も享年と同じように、「歳」を記さずに数字で止める例もあれば、「行年〇〇歳」と記す場合もあります。

 

また、年齢を記す場合満年齢なのか?数え年なのか?という問題もあります。

 

日本には元々満年齢の考え方がありませんでしたので享年も行年も数え年で刻まれるのが一般的でした。数え年とは、生まれた時点で1歳とする考え方です。

年を取るのは誕生日ではなく元旦です。つまりほとんどの人は、正月が来れば一年を待たずに年齢を重ねることになります。この数え年の考え方は、仏教の教えから始まっています。

数え年は正確には母親の胎内に赤ちゃんが宿ったときから、年齢を数えています。

つまり赤ちゃんがおなかの中で成長する十月十日も年齢として数えて、生まれた瞬間に1歳を迎えると考えられているのです。

 

これに対して、現代の0歳から数える満年齢は、日本では比較的新しく取り入れられた年齢の数え方です。

明治時代には、年齢は出生日から起算するという法律も作られましたが、その後も長らく数え年で数える考え方が一般的でした。

1950年に「年齢のとなえ方に関する法律」施行され、国や地方公共団体などで年齢を言い表す時には満年齢が使用されるようになり今日を迎えております。

 

それでは、ご位牌や墓石へ表記する際には享年と行年のどちらを選べばいいのでしょうか?

これは実はどちらが正解ということはありません。

 

故人の年齢の表記に関しては、基本的にはそれぞれのお寺の『住職の考え方』によって違います。

ですから、同じ宗派や地域でも、お寺の墓地を見ていると享年と行年が混在しています。

もしご位牌や墓石への年齢の表記で享年と行年とで迷ったら、お付き合いのあるお寺の住職に確認をするようにすることをお勧めいたします。

いまさら聞けない葬儀のマナー

今回のテーマは、葬儀のマナーについてです。全部で7つ取り上げます。

 

1.早く来すぎる

例えば午前11時からの告別だとしますと、1時間以上前に斎場に来てしまうのは良くありません。

まして葬儀を執り行うご当家が来る前から斎場に居るのはマナー違反です。

ご当家の方も葬儀社も対応に困ってしまいますのでご注意ください。

 

2.遅れて来る

通夜や告別式が始まってしまってから来るのも良くありません。お仕事や交通事情などやむを得ない理由がある場合は仕方がありませんが理由もないのに遅れて来るのはやめましょう。

式の最中に入ってくると音がしたりしますし何よりご当家に対して失礼に当たります。気を付けましょう。

 

3.式をドタキャンする

これもやむを得ない正当な理由があれば喪主にきちんと連絡をして謝罪をすることで許されると思いますが、そうでない場合は大変迷惑がかかります。通夜振舞いや精進落としの料理が無駄になりますし、社会人として失格です。

 

4.肌を露出する服装で参列する

真夏の葬儀は暑いのでなるべく涼しい格好でと考えてしまうのも分かりますが、ノースリーブで肩からから肌を露出する服装はマナー違反です。半袖にして上着も持参して式の最中は着ていることをお勧めします。

ワンピースの場合は膝下丈の長さで、短すぎないものにしましょう。

 

5.式中の私語

式の最中に隣の方などと話をするのは大変失礼に当たります。ひそひそ話したとしても式場は非常に静かですので他の参列者の方の意識がそちらに向いてしまいます。絶対にやめましょう。

もちろん携帯電話も電源オフにしてください。

 

6.式中に子供が騒ぎ出す

葬儀はお子さんにとっては退屈なものです。飽きてぐずってしまうこともあるでしょう。その時はお母様がすぐに退席をしてなるべく影響を少なくするようにしましょう。

 

7.故人の見た目をネガティブに表現する

棺の窓を開けてお顔をご覧になることは良くありますが、その際にお顔や容姿についてネガティブに言ううことも慎みましょう。これもまたご当家に対して失礼なことに当たります。

 

以上葬儀のマナーについて解説をしてまいりましたが今回取り上げたのは常識的なマナーではなく情報としてネットなどにあまり出ていないマナーですので参考にしていただけましたら幸です。

生活保護を受けていた父の死 葬儀代はどうなる?

今回のテーマは「生活保護を受けていた方の葬儀」です。

先日こんなお問い合わせをいただきました。

「家族を捨てて出て行った父親が孤独死しました。父は生活保護を受けていたので葬儀代は生活保護のお金から出るんですよね?」

ご相談者は娘さんでした。

 

これはいわゆる「生活保護葬」、「福祉葬」と呼ばれる葬儀のことです。

生活保護を受けていた方が亡くなった場合、一定の条件を満たした場合、葬祭扶助費が自治体から支給されその範囲で葬儀を行なうという制度です。

 

それではどういう条件を満たした場合に葬祭扶助費が支給されるのでしょうか?

それは次の2つの条件のいずれかを満たしている場合です。

 

1.喪主(扶養義務者)が生活保護受給者で葬儀費用を負担できない場合

2,故人様が生活保護受給者で身寄りがない場合

生活保護世帯の方が亡くなり、同居の親族が葬儀を行う場合は1の条件に当てはまります。

管轄の役所の福祉課や保険課が、故人や親族の収入、困窮状態を判断して支給額が決定されます。

亡くなった方に親族がいない、または親族が別居していて葬儀を行う意志がない場合は2となり、

親族以外の方の手によって葬儀が行われます。この場合、故人の遺品から費用を受け取れる可能性もあり、

支給額は不足分のみとなります。 支給額は自治体により多少差はありますが、大人206,000円以内、子供164,800円以内です。

 

今回のご相談の場合は、残念ながら2つの条件のいずれにも当てはまらず、葬祭扶助費を受け取ることができませんでした。

葬祭扶助費が支給されないケースとしては、次の3つが考えられます。

1.生活保護受給者であった故人に預貯金がある

2.親族に葬儀費用を支払える経済状況の人がいる

3.福祉担当のケースワーカーが最終的に支給不可と判断する

※ご相談者様のケースは上記2に該当します。

 

では「生活保護葬」はどういう形態で施行されるのでしょうか?

お金に困っている方のために自治体が葬祭扶助費を出すわけですから、通夜や告別式は行わず、「直葬」という火葬のみの形式で行われます。

また葬祭扶助費は必ず葬儀の前に申請を行う必要があります。火葬が終わった後に申請をしても支給されません。

申請者となれる方は、

・扶養義務者(故人の遺族)

・同居人

・家主、地主

・家屋または土地の管理人

・公設所(国公立病院など)の長

・後見人、保佐人、補助人

などです。

費用の精算は、葬儀社から福祉事務所へ請求書を送り、その内容が精査された上で福祉事務所から葬儀会社に対して支給が行なわれます。

 

生活保護葬については、今回のご相談者の方のように間違った認識をお持ちの場合があります。

支給されるための条件等を参考にしていただけましたら幸いです。

葬儀後に貰えるお金のお話

今回は葬儀後に手続きをすれば貰えるお金のお話をしたいと思います。

葬儀は悲しさとあわただしさに加え、葬儀費用など様々な出費もあります。ただ手続き次第でしっかり受け取れるお金があるのです。

受け取れる可能性があるのは以下の4つです。

 

1.葬祭費・埋葬料

2.高額療養費

3.未支給年金

4.遺族年金

 

それでは順番にご説明していきたいと思います。

1の葬祭費・埋葬料ですが、まず亡くなられた方が国民健康保険か後期高齢者医療保険の加入者であれば、「葬祭費」が各自治体の市役所町役場で支給されます。支給額はつくば市をはじめとする茨城県の県南エリアでは一律5万円となります。

また埋葬料は、協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入されている方は、一律5万円の支給を受けることができます。

葬祭費や埋葬料には申請期限があります。どちらも2年以内に申請をしないと時効となり支給を受けることができません。またいずれも相続税の対象とはなりませんので申告の必要はありません。

※葬祭費は葬儀の日から2年以内。埋葬料は故人が亡くなった翌日から2年以内となっています。

 

次に、2の高額療養費です。

長期の入院や治療を受けたのちに亡くなられた場合、医療費も高額になります。その医療費のうち、上限を設けて負担を抑えてくれる制度が高額療養費制度です。定められた医療費の上限を超えた分を払い戻してくれる制度です。

例えば、後期高齢者医療保険に加入している方で、一般的な所得の方であれば、外来で18000円/月、入院や配偶者等ご家族の医療費を合算する場合は57600円/月を超えた分が払い戻しの対象となります。支給の仕方は請求をしてから振り込まれるケース、その対象となると自動的に振り込まれるケースなど自治体によって異なりますのでお住いの自治体にご確認してみてください。

ちなみに、介護を受けていた方は「高額介護サービス費」という制度が利用できます。この制度は、1ヵ月に支払った利用者負担の合計が負担限度額を超えたときは、 超えた分が払い戻される制度です。

また医療と介護の両方を受けていた方には、「高額医療・高額介護合算療養費制度」があり高額療養費や高額介護サービス費の払い戻しを受けた方も対象になりますので併せてご確認することをお勧めいたします。

 

3の未支給年金ですが、年金は亡くなった月の分まで受給できますので、ご家族が忘れずに請求をしてください。年金は偶数月の15日に支給されますので、例えば、4月1日に亡くなった場合、4月15日に、2・3月分と4月分を「未支給年金」として受け取る権利があります。ただし、請求できるのは生活を同一にしていた遺族と決められていますのでご注意ください。配偶者がいる場合は、全額受け取ることができます。また、未支給年金はあくまで生活を同一にしていた遺族のものであり、遺産分割の対象ではありません。

 

4の遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があります。

遺族基礎年金とは、国民年金の被保険者または老齢基礎年金の受給資格を満たしている方が亡くなったときに支給されるもので、自営業者や会社員の方々も支給される遺族年金の1つです。

また、遺族厚生年金とは、厚生年金加入者が亡くなったときに支給されるもので、18歳未満の子供がいない世帯でも支給対象となります。

これまでは、主に会社員の方が対象となる年金でしたが、遺族共済年金との一元化されていますので、現在では公務員の方も対象となります。

 

上記1~4について対象となるかどうかをご確認の上、忘れずに受給されるようにしていただければと思います。

家族葬が選ばれる理由とは?

今回は、家族葬が選ばれる理由というテーマにについて考えてみたいと思います。

現在、ここ2年続いているコロナ禍の影響もあって葬儀は「家族葬」を選ぶ方が非常に多くなっております。当社も設立当初からほぼすべて家族葬を施行してきております。

何故、家族葬が選ばれるのでしょうか?

理由は主に次の5つではないでしょうか。

 

1.葬儀費用を抑えることができる

2. ご家族やごく近しいご親戚のみでゆっくり故人を偲ぶことができる

3.弔問客の対応で疲れなくて済む

4.参列予定の人への連絡の手間がかからない

5.葬儀社との打ち合わせの時間が短くて済む

 

では順番に見ていきましょう。

1の「葬儀費用が抑えられる」は、参列する人数が少なくなりますので当然かかる費用も少なくて済みます。葬儀費用全体で桁が一つ減るくらい違いがあると思います。

 

2「ゆっくり故人を偲ぶ」ですが、まさにその通りでいわゆる一般葬の場合、なかなかご家族や近しいご親戚だけで偲ぶ時間がとれないものです。ご自宅に安置する場合は告別式に参列できない方が葬儀の前にお線香を上げに来たりします。そういう対応をせずにお見送りする準備をゆっくりできることが家族葬のメリットだと思います。

 

3「弔問客の対応で疲れなくて済む」は、上記2に関連しますがたくさんの方が弔問されますとその対応だけで大変です。中には一度もあったことのない方が来られ、どなたかわからないままごあいさつする場面も少なからずあります。そういう対応に追われ葬儀の記憶がただ疲れただけと言うものになってしまうこともあるでしょう。家族葬なら気心の知れた人しかいないので気疲れすることはありません。

 

4「連絡の手間がかからない」もいちいち連絡先を調べたりすることもなくすぐに連絡がついて手間がかかりません。

 

5「葬儀社との打ち合わせの時間が短くて済む」は参列者が少ないですから、その分決めなくてはいけないことも少なく時間短縮できます。

 

以上、家族葬が選ばれる理由を考察しましたが、そのあと決めなければいけないことが2つあります。

 

1.葬儀社の選定

2.葬儀形式(プラン)の決定

 

以上の2つです。

まず、葬儀社の選定です。

家族葬でやると決めて葬儀社を選ぶときに大事なのは、その葬儀社がどういう葬儀を得意にしているかという点だと思います。社葬や大規模な一般葬を得意にしている葬儀社は施設も立派で人員もそろっていますので安心ですが、やはり価格は安くは済まない可能性があります。社葬や大規模な一般葬に比べればお安いと思いますがそれなりの費用がかかるはずです。

また、比較的多人数の葬儀を得意としている葬儀社にとって家族葬は物足りない、担当者も張り合いがないかもしれません。

そうであれば、家族葬は小規模な葬儀社でも細かいところまで気を配れる、担当者が途中で変わらない葬儀社をお勧めいたします。

次に葬儀プランの決定です。

火葬のみ、告別式のみの一日葬、お通夜まで行う二日葬のどれを選ぶかですが、これは亡くなられた方にどこまでしてあげたいかというお気持ちを第一に決めていただければと思います。

 

私の個人的な考えといたしましては、葬儀は大切な方を亡くされたご家族のためのものであり、家族葬というスタイルが最もふさわしいと考えております。

お金をどこまでかけるどうかではなく、どこまでしてあげたいかが重要で金額はあくまで結果だと思います。

そして、今日ご説明した内容をしっかり決めるにはやはり事前のご相談が必須であると思います。

葬儀の料金体系のお話

今回は葬儀の料金体系について考えてみたいと思います。

私が葬儀社を立ち上げてまだやっと3年目ですが、葬儀業界最大の良くない評判は「不透明な料金」であるということはすぐわかりました。

お客様にとって最も重要で関心の高い「葬儀費用の金額」がわかりにくく不透明であるというのは、業界として大きな問題ではないかと思います。

 

さて、本題に戻りますが、今葬儀費用の料金体系は以下の2つの体系に分類できます。

1.積み上げ方式

2.定額方式

 

まず、積み上げ方式ですが、これは昔ながらの料金体系で必要なものすべて個別に金額を積み上げていく方法です。この方法は一見漏れがなく良さそうな感じがしますが、葬儀をやるのが初めてのお客様にとっては細かい項目を提示されても理解できないものがほとんどだと思います

さすがに最近はすべての項目を積み上げる方式をとっている葬儀社は少なくなり、基本料金があってそこから積み上げるスタイルが多いです。

 

基本プラン料金 + 搬送費用(寝台車)・ドライアイス代・安置施設使用料など

これが積み上げ方式の料金体系です。

この方式は、チラシやネットに出る金額はお安くなっている場合が多いです。後から追加していく方式ですので当然最初の価格は安くなります。ただし、最終的な金額がいくらになるかがポイントです。

その数字をしっかり出してもらい説明をしてもらうことが重要だと思います。

 

次に定額方式ですが、基本的にもうこれ以上費用は掛かりません、という金額が初めから提示されている方式です。この場合、どこまでその金額に入っているかがポイントです。そこをはじめにしっかり説明してもらうことが重要です。

 

ここでそれぞれの方式で要注意な葬儀屋さんを見分けるポイントをお伝えしておきます。

・積み上げ方式

基本料金の中に、葬儀をするために必ず必要なものが入っていないということがないかどうかです。例えば、遺影写真やドライアイスの処置代が1日分も含まれてないという場合は「要注意」です。

必ず使用するものが入っていないのは、そこには「最初の金額は安く見せて気を惹きたい」という魂胆ではないかと思ってしまいます。

・定額方式

これ以上かかりませんという事なので安心ですが、内容の変更ができないということがあるかもしれません。例えば、棺や骨壺は変更不可とかの制約があると要注意です。その場合、ご希望している葬儀をするのが難しくなってしまう可能性もあります。

 

いずれの方式を選ぶかは、やはりしっかり各葬儀社の説明を受けなければ判断が出来ないものです。そうなりますと、また「事前相談」が必要になるという話になりますね。

ご希望の満足いただける葬儀をするためには「事前相談」は必要かつ十分な条件にならざるを得ないのです。

 

当社は現在積み上げ方式の料金体系を採用しております。お見積りに関しましてしっかり丁寧にご説明をさせていただいておりますので費用面でお客様にご迷惑をおかけしたことはありません。

ただ、2022年から料金体系を定額方式に変更する予定にしております。

その理由といたしまして、より分かりやすくシンプルな料金体系にすることで、少なくとも費用面での不安が解消されるのではないかと考えたからです。

具体的な金額は、ホームページ上の「葬儀プラン」にて掲載いたします。

よろしくお願いいたします。

お布施のお話

今回は「お布施」について考えてみたいと思います。

お布施とは、一般的にはお葬式の際に来ていただいたお坊さんにお支払いする謝礼のことです。

葬儀の際の読経や戒名をつけていただくことに対して支払われます。

お客様からの質問で比較的多いのがお布施の金額についてです。

当社がお坊さんをご紹介する場合は、明確に金額がわかるのですが、菩提寺が有る場合がかえってわからないケースが多いかもしれません。

因みに菩提寺とはお墓を持ち、先祖代々にわたって檀家となっているお寺のことです。

 

お布施にははっきりとした相場があるわけではありません。お寺によって金額にも違いがありますので

直接お寺に「皆さんどのくらいされていますか?」とお聞きになっていただくのが良いと思います。そこで金額を教えていただければ問題がないのですが、結構多いのが、「お布施はお気持ちでいいですよ。」と言われてしまう場合です。

実はこれが一番難しいです。

 

葬儀の際にお坊さんにしていただくのは以下のことです。

・お通夜、告別式で読経していただく

(一般的には告別式のみの時も同じ金額です)

・式終了後に火葬の時に炉前での読経していただく

・戒名をつけていただく

ここまでしていただいて、関東エリア、特に茨城県南の菩提寺のお坊さんにお支払いするお布施の平均的なお布施の金額は25万円~35万円程度です。加えてお車代が1万円程度、御膳代も同程度というところでしょうか。御膳代は会食ができない場合やお弁当がご用意できない場合に準備します。

ただお布施の金額は戒名のランクによって異なります。

 

上記の金額は、いわゆる普通戒名をつけていただいた時の金額です。

ここで簡単に戒名のランクをご説明いたします。

 

・普通戒名  男性 「信士」  女性「信女」

・上位戒名  男性 「居士」  女性「大姉」

さらに、男性 「院号居士」  女性「院号大姉」というお寺やその地域に貢献した方に贈られる戒名もあります。先ほどのお布施の平均的な金額は、普通戒名の場合です。上位戒名以上になると金額はさらに上がります。

各宗派によって違いがあったり、名称が異なっていたりいたしますが以上の種類が一般的な戒名です。

因みに、浄土真宗では戒名と言わず「法名(ほうみょう)」、日蓮宗では「法号(ほうごう)」と言います。

 

お布施というものは読経や戒名への対価として僧侶にお支払いするものと思っている方が多いですが実はそうではないのです。

お布施はお釈迦様(ご本尊)に亡き人の成仏を願ってお供えするものなのです。

「布施」という漢字は、ご本尊に広く施すという意味があり、お坊さんにお布施をお渡しするのはご本尊に供えるお金をお坊さんお預かりすることなのです。

そしてご本尊にお布施をお供えした後にお下がりをお寺のために活用していくということになります。

 

お布施をお渡しするタイミングですが、葬儀が始まる前にお坊さんにご挨拶をする際にお渡しになるとよろしいと思います。その際、切手盆と言われる小さなお盆に載せてお渡しするのが一般的です。

当社で葬儀を施行する場合はご用意してありますのでご安心ください。

 

喪主となって葬儀を行なう当事者になることなど人生でほとんどありません。また葬儀は独特の儀礼やマナーがありますのでわからないことはご遠慮せずお気軽にご質問をすることをお勧めいたします。

 

 

終活は何から始めたらいいの?

今回は「終活は何から始めたらいいの?」というテーマを考えてみたいと思います。

終活を始めましょう、と言われてもやることが多く、何から始めたらいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。

 

まず、今回のテーマに関連してあるエピソードを書かせていただきます。

先日、ある終活関連会社の女性社長さんとお話をする機会をいただきました。そこで私はある気づきをいただいたのです。

その社長は、「終活をもう少し楽しくできたら、もう少し明るい気持ちで出来たらと思っている。」というニュアンスのことをおっしゃっていました。

私の中に終活というと、ともすれば、生真面目に義務感をもって行う、というイメージがありました。でも言われてみれば確かに眉間にしわを寄せてやるものではなくもっと肩の力を抜いてもいいんだと気づかされたのです。

また、社長自身が生前整理を始められて、

 ・昔のことは意外に忘れていることが多い

 ・思い出の品物や写真を見て楽しかったことや反対に嫌だったことなどを思い出す

 ・その時、「自分は今までこうして生きてきたんだ」という思いが生まれ、これからもしっかり生きようという活力のようなものが生まれた

以上のようなことをおっしゃられていました。

「生前整理をしながら元気になる」この気持ちは私の知らないもので新鮮で大きな気づきとなりました。

 

さて、今回のテーマ「終活は何から始めたらいいの?」に戻ります。

終活の入り口はまず比較的進めやすい、生前整理から始めることをお勧めいたします。

順番としても要らないものを徐々に整理していくことが始めやすいですし、もし生前整理をしながら元気になり、これから先の人生を生きていくうえで良い作用があるとしたら尚更です。

 

生前整理は、方法に決まりがあるわけではありませんが、まず要るものと要らないものに分類することから始めてみてください。

これがスムーズにできれば、要らないものを順番に処分していくことになります。

ただ実際には判断に迷ってしまったりして分類することがなかなかできないことが多いです。

 

当社では葬儀以外に、不用品の買取の仕事もしております。買取を依頼されてお客様のお宅に伺いますとご希望の品物の査定をするのですが、その際に、「買取できるもの」「買取できないもの」に分類されるわけです。ここで「買取できないもの」=「要らないもの」となるので分類する時間が短縮できたりします。もし分類に困っていらっしゃったら買取の査定をしてもらうのも一つの方法かもしれません。

また買取りをしますとお客様もご存じなかったいわゆる「お宝」のような品物が出てきたりしますので

ちょっとしたお小遣いになったりすることもあります。

 

要らないものの処分もまた大変です。市町村によってごみの処分は違いますので事前に市町村の役所に確認をする必要があります。私も買取でお伺いした際にお客様の家で市役所や処分業者に連絡をしてその場でお調べすることが良くあります。

無料の場合とお金の掛かる場合がありますのでその辺もしっかり確認をしておく必要があります。

 

どうしても簡単に処分できないものに「思い出の品物」があります。そういう品物につきましてはご家族とよくご相談をされてどうするかを決めておくことが大事です。

それでも、ご家族のどなたも引き取りを希望されない場合は、それがお買取りできるものでしたら当社でもお役に立てるかもしれません。

「モノ」自体は人に譲ったり、売ったりして整理しても「思い出」は残しておきたい、そんな方もいらっしゃいます。そんな方の思いを形にしてらっしゃるのが、本日エピソードとしてご紹介した終活関連会社です。

ご興味のある方は、ホームページのURLをお知らせいたしますのでご覧になってください。

 

思い出編集室  株式会社小瑠璃舎

http://omoide-office.com/index.php

家族葬 どこまで声をかければいい?

今回は、以前当ブログでも取り上げた家族葬につきましてあらためて、お声をかけるのはどこまでか?ということについて考えてみたいと思います。

 

家族葬の定義は、以前当ブログで以下のように書きました。

家族葬とは、ご家族や近親者のみが参列し、一般の方などの参列をお断りする葬儀のことを指します。

ご家族葬とは

1.参加される方がご家族、近親者

2.友人、知人、職場の方やご近所の方は参加しない

3.通夜・告別式を行なう二日葬、告別式のみの一日葬かは問わない

 

確かに定義としては正しいと思うのですが、やはりご家族ごとに人間関係は様々です。隣の家の奥様とご家族以上のお付き合いをされていたり、ご主人がお勤めの会社の方で大変親しくされている上司の方がいたりなど葬儀にお呼びしないといけないご家族以外の方がいらっしゃる場合もあります。

 

当社は「家族葬専門」で施行をしていて、お客様からのお問い合わせをいただくこともありますので

もう一度詳細に定義をしてみたいと思います。

 

ご家族葬とは、

1.参列される方が、

・同居している家族

・比較的近距離に住んでいる家族、親戚

・参列するための遠距離移動が負担にならない親戚

・ご近所の方で普段から行き来が頻繁な方 ※向こう三軒両隣りという言葉があります。

・故人の勤務先の方で特に親しいまたはお世話になった方

・故人やご家族の友人で特に親しい方

以上に当てはまる方で、合計人数が20名前後まで

2.上記1に当てはまらない人には葬儀については連絡をしない

3.通夜・告別式を行なう二日葬、告別式のみの一日葬かは問わない

以上があらためて定義した家族葬です。

 

もちろん例外的なことがあると思いますので上記に当てはまらなくてもOKの場合もあります。

ご心配な方はご相談ください。

 

以前も書いたと思うのですが、昔の葬儀は一般の家庭の葬儀でも大勢の方が参列されていました。私の父親の葬儀でも50名近くの方が会葬されました。しかし、大勢の方のうち、ほとんど存じ上げない方も結構おいでになっていました。

自分自身が葬儀社をしているのにこんなことを感じるのは少しおかしいかもしれませんが、葬儀に人がたくさん来て嬉しいのは葬儀屋さんだけ、ご家族、特に喪主の方は気を使って疲れるだけではないかと思ってしまいます。

そうなりますとその葬儀の印象や思い出が、「なんか忙しくて、気を使って疲れた」になってしまうことになります。葬儀とは元来そういうものだと言われそうですが、私はそうは思わないのです。

やはり、亡くなられた方の人生最後の大事な儀式です。本当に故人をよく知る方々が静かにゆっくりお送りする、こういうお葬式が良いと思っています。

ただお客様のご要望で家族葬だが呼びたい人が多く20名を超えてしまうなどと言うこともあると思います。もちろんそういう場合でもしっかり対応させていただきます。

 

コロナという非常に厄介な病が大流行し、社会の在り方自体に変化が起きている中で「家族」ということについて考える機会が増えたように思います。

葬儀もまたその流れに逆らうことはできません。

当社は、「やって良かった」と言われる葬儀を一件でも多く施行するため毎日が勉強のつもりで仕事をしております。よろしくお願いいたします。

 

ご自宅で亡くなられたときの対応の仕方

今回はもし大切な方がご自宅で亡くなられたときどう対応したら良いかについて考えてみたいと思います。

ご自宅で逝去されるケースには以下の2つケースがあります。

 

1.医師の死亡診断書が直ぐ受け取れる場合

・元々ご自宅で療養されている

・訪問医療の医師が定期的に来ている

このようなケースは前回のブログでご紹介いたしましたように、医師に連絡をして診ていただき死亡診断書を書いていただくことができます。その後の流れも同じです。

 

2.かかりつけの医師がいない場合、または連絡が取れない場合

・自然死であっても医師がすぐ来ることができない

・持病がなく急にお亡くなりになった

このようなケースは、警察による検視が必要になります。何が原因なのか、事件性の有無を含めて調べる必要があるためです。

検視は法律で定められている捜査の一つで拒否することはできません。

 

この場合は、まず最寄りの警察にご連絡をしていただきます。ご遺体には触れずそのままの状態にしておく必要があります。

警察は亡くなられたときの状況について事情聴取をします。

その後ご遺体は警察署に安置され、検視官による検視と監察医などによる検案があります。死因に不審な点がなく、犯罪の疑いがないと判断されたら、死体検案書の交付を受けられます。

死体検案書は死亡診断書の代わりにすることができます。

 

最近増加している孤独死の場合は、亡くなられた状況にかかわらず、身元確認も必要になりますのでさらに時間と手間がかかってしまいます。

 

健康だった方が突然死などで急に亡くなった場合などは上記の「検視」を受け、一旦警察に安置されるケースが多いです。警察ではご遺体を納体袋に納めて安置をします。検視の為衣類はすべて脱いだ状態、全裸の状態です。もちろん警察ではエンゼルケアなども行なわれないため、口や目が開いたままになってしまうこともあります。

その状態のまま葬儀を行なうのは、やはり少しお気の毒で、当社ではいったん警察からご遺体をご自宅や当社に搬送し、納棺の儀を行ない葬儀に臨むことをお勧めしております。

言うまでもなく葬儀は人生最後の大切な儀式です。どんな事情があるにせよやはり、ご遺体のケアとお見送りするご家族のお気持ちに配慮するのが我々葬儀社の努めだと考えております。

 

終活をしていく中でご自身の健康管理も非常に大切です。ご年配の方で「PPK」という言葉を使う方がいらっしゃいます。「ピンピンコロリ」の略なのですが、元気でぴんぴんしていたのが急にぽっくり死ぬといった意味です。これは入院してつらい治療を受けたり、考えたくないですが認知症になってしまったり、そういうことなしで逝きたいという願望を表しています。

しかし、「元気でぴんぴんしていたのが急にぽっくり死ぬ」という状況はまさに警察による検視をするケースになってしまう可能性が高いと考えられます。

ご自身で健康管理をしていただくことはもちろんですが、ご自身に合った主治医を探していただきその医師に看取っていただくための準備をしておくと安心かもしれません。今現在看取りをしてくれる訪問医療の医師はまだ数が少ないです。終活というものはそこまで考えることが必要なのかもしれません。

 

亡くなられた後7日以内にしなければいけないこと

今回はもし大切な方が亡くなられた場合、7日以内にしなければいけないことをご説明いたします。

葬儀の喪主になることが初めての方が多いわけですから、当然関連する手続きもまた初めてになります。もしもの時に慌てずに済むように必要な手続きを事前に把握しておくことは大切だと思います。

 

死亡から7日以内にしなければならない手続きのうち主なものは以下の4つになります。

 

1.死亡診断書の受け取り

2.葬儀社との打ち合わせ

3.死亡届の提出

4.火葬許可申請書の提出

 

それでは順番にご説明していきたいと思います。

 

まず、死亡診断書の受け取りです。病院など医師がいる場所でお亡くなりになった場合は、担当の医師が死亡診断書を記入します。通常同じ用紙に死亡届が一体になっております。

ご自宅で急に亡くなった場合や事故死などの場合は警察の検視という手続きが必要になります。

書類としても死亡診断書ではなく「死体検案書」になります。医師の診断なく亡くなられた場合につきましては次回以降別途ブログに書かせていただきます。

死亡届はご家族の代表の方や喪主になる方がご記入いただきます。

初めてお書きになる場合が多いのでご記入方法が良くわからない時は葬儀社との打ち合わせの際にお聞きください。

 

2つ目は葬儀社との打ち合わせです。

菩提寺がある場合はお寺へのご連絡などをしていただき葬儀の日程を決定します。

近親者等へのご連絡を済ませ、葬儀の内容や詳細の打ち合わせをします。

 

3つ目は死亡届の提出です。

死亡届は、亡くなられてから7日以内に死亡者の本籍地・届出人の所在地(住所地)・死亡地のいずれかの市町村役場に提出するのが原則です。

ただ実際には葬儀の関係がありますので1~2日で提出することが多いです。

死亡届が出せる届出人は、原則として親族や同居者ですが、代理人が出しても問題がありませんので

葬儀社が代行して出すのが一般的です。委任状も必要ありません。

死亡届が提出されますと、火葬許可申請書が発行されます。

死亡診断書(死体検案書)・死亡届は提出してしまうと戻ってきませんので死亡後の手続き用に複数枚コピーを取っておくと良いと思います。葬儀社が必要枚数プラスアルファコピーを取っておくのが一般的です

 

4つ目は火葬許可申請書の提出です。

葬儀の際火葬場の受付に提出します。そして火葬が終了した後に火葬済みの印が押され埋葬証明書として返却されます。この書類はのちに納骨の際に必要になります。

 

最後に葬儀、告別式を迎えます。

以上が亡くなられた後7日以内にしなければいけないことです。

 

死亡診断書(死体検案書)・死亡届を受け取られた後は、

・死亡届の記入の仕方のご説明

・死亡診断書(死体検案書)・死亡届のコピー

・死亡届の提出

・火葬許可申請書の提出

以上のすべてを当社で行いますのでご安心ください。

葬儀前後の必要手続きはかかせないものです。喪主になる方は一連の流れをご理解されておりますと安心できると思います。

 

 

意外に知られていない亡くなられた後のこと

今回は「意外に知られていない亡くなられた後のこと」というテーマについて考えてみたいと思います。
人生でご自身が喪主など当事者になることは何回もあることではありませんので、知らないことはあっても不思議ではありません。
次の3つのことにつきましては間違って伝わっていたり、ごく最近法律が変わったりしたのでこの機会に正しく覚えていただくとよろしいと思います。

1.預金者が亡くなり、死亡届が役所に届けられた時点で口座が凍結される
2.亡くなった方をご家族が自宅まで運ぶのは法律違反である
3.亡くなられた方の不動産名義は変える必要がない

以上3つのことはすべて誤りです。

それでは順番に解説していきます。
1.は結構誤って伝わっております。
「口座にまだ預金が残っているので、死亡届の提出を1日待って欲しい。」というお話をご遺族から頼まれることがあるのですが死亡届を出したらすぐ口座が凍結されるわけではありません。
市町村の役所から民間の銀行にわざわざ「〇〇様が亡くなりました。」といった連絡はすることはありません。一般的には、遺族が銀行に「亡くなった」と連絡を入れることにより、銀行は口座名義人の死亡を知ることになります。 口座預金は、名義人が亡くなると相続財産となるので銀行は相続人が決まるまで、口座を凍結するのです。
口座が凍結されると遺産分割協議書を作成して手続きを行わないと口座の預金は下ろすことはできません。

2.は実際にはこれをやろうと考える方はほとんどいないと思うのですが特に法律で禁止されてはいません。
ただし、ご遺体を寝かせて安定的な移動はやはり専門の車がないと御遺体の損傷のリスクがあります。
ご家族が自宅まで運べば寝台車による搬送費用はかかりませんがお勧めはいたしません。やめておかれた方が良いと思います。
過去に1件だけ息子さんご兄弟がお母様のご遺体をご自宅に運ばれていたことがありました。そしてお母さんのご遺体があまりにも無造作安置されていましたので二重に驚いた記憶があります。
ここは葬儀社にお任せいただくべきところだと思います。

3.につきましては、今年(2021年)相続登記に関する法改正がありました。
例えばお父様が亡くなられてお父様所有の土地建物が息子さんに相続された場合、3年以内に移転登記の申請をすることが義務付けされました。また遺産分割の場合も同様で遺産分割協議がまとまってから3年以内の登記申請が必要です。まだ法律の施行までは3年ほどありますが、正当な理由なく登記を申請していない場合は5万円以下の過料(罰金のようなものです)を払わなければなりません。
これは所有者不明の土地が全国にかなりあり深刻な問題になりつつあることが背景にあるようです。

上記1と3につきましてはご家族のどなたかが自ら手続することはもちろん可能です。
ただ、いずれもそれほど簡単に済まない手続きです。
1は亡くなられた方の出生時からの戸籍を取得したり、相続人が遠距離にお住いだったりすると結構大変な手間と作業です。また3は手続き上専門的な内容が多く初めてですと時間もかかります。
当社では、相続専門の司法書士と緊密な提携をしております。相続の専門ですので費用もリーズナブルです。上記の依頼は非常に多くの実績がありますのでご相談いただければお役に立てると思います。
よろしくお願いいたします。

家族葬とは何か?

今回は家族葬とは何か?というテーマについて考えてみたいと思います。

時代の流れで葬儀の小規模化が進んでおります。コロナ禍の影響も大きく、その流れに拍車をかけています。

今、「家族葬」が葬儀の主流になっております。ご家族とご親戚などが参列される葬儀です。ただし、若干その定義が曖昧なので少し整理をしてみたいと思います。

 

家族葬とは、ご家族や近親者のみが参列し、一般の方などの参列をお断りする葬儀のことを指します。

ご家族葬とは

1.参加される方がご家族、近親者

2.友人、知人、職場の方やご近所の方は参加しない

3.通夜・告別式を行なう二日葬、告別式のみの一日葬かは問わない

以上が定義になると思います。

 

見積りの依頼をお受けする際に、上記の定義があいまいなことが多いのでご説明をさせていただいたうえでお見積りの作成をしております。

ご家族の人数が多く、ご親戚もたくさんいらっしゃる場合は別ですが、ご家族葬の場合参列者は、20名以内のことが多く、ほとんどが10名位前後です。

コロナ禍でさらにその傾向が強まったと言えるでしょう。

 

ただ、本来葬儀とは、亡くなられた方のご家族がそれを悼みお弔いすることです。

ですから、最近の傾向は本来の葬儀の姿に近づいていると考えられるのではないでしょうか?

故人の会社関係やご近所の方々がたくさん参加される葬儀は、喪主を含めたご家族の負担が多く

大変なことが多いものです。

もちろん現役で活躍されていらっしゃる方が亡くなられた場合は、社会的に責任のある立場ですのでどうしても関係各所からの参加者が多くなるのは致し方ないと思います。

私が以前勤めていた会社で大変お世話になった方が、その会社の現役の支店長の時に急死されたときには数百人を超える方が参列しておりました。

 

もしコロナが落ち着き、平常に戻ったとしても葬儀の縮小化は続くと思われます。

一昔前のような多額のお金をかける葬儀のやり方はその必要性を失って行くでしょう。

私はコロナ禍で世間的に葬儀はご家族が中心となり、故人をお見送りする形があるべき姿だと認知されているような気がしております。

 

ご家族で納棺の儀を行なう姿を拝見する機会がある度に、葬儀はご家族だけで行うのが自然で、その方がご家族のご満足は得られるのだという思いを強くしております。

 

葬儀社の中には、ご家族葬専門で施行する会社もあり、そこの会社の社長さんは、「社葬」のような規模の大きな葬儀は、ていねいにお断りして、別な葬儀社をご紹介されているそうです。

 

いわゆる核家族化で少人数で暮らし、菩提寺も無く、お墓もお持ちでないお客様の場合、規模の大きな葬儀を行なう必要性がないのです。

もし社交的でお付き合いの広い方は、葬儀後にご自宅にご友人やお仲間を招いて故人を弔っていただく形が良いのかもしれません。

先日ご主人を亡くされたお客様は複数のサークルに参加されていらっしゃる方で、葬儀のあとご自宅に延べ20数人の方が来られたそうです。そのために返礼品を準備させていただきました。

 

繰り返しになりますが、時代や社会情勢で葬儀も変わっていき、本来の姿に戻っているのだと感じております。

幸いなことに当社はまだ歴史も浅く、異業種から転身した時にはすでに葬儀は縮小化しておりましたので何の影響もございません。これからもお客様のご要望にお応えしご満足いただける葬儀を施行するために日々精進していきたいと思います。

 

火葬式(直葬)でも心の通うお葬式ができるか?

今回は火葬式でも心の通うお葬式ができるか?ということについて考えて見たいと思います。

最近はコロナ禍の影響もあり、中々人が集まることが難しい状況で火葬のみの葬儀を選択する方が多くなっております。ただ、コロナ禍でなければ告別式までやって送りたかったという方も少なくないです。

 

火葬式とは、通夜、告別式を行わず直接火葬場に行き荼毘に付す葬儀のことです。

式を行わないので費用は最も低価格の形式です。

昔は利益が少ないので火葬のみの葬儀は断る葬儀社もいたらしいのですが、もちろん現在はそんなことはありません。

 

火葬式のマイナスポイントとしては、

・ゆっくりお時間をかけてのお別れができない。

・葬儀社によっては、安置している際に面会ができない。

などが考えられます。

つくば市の公営斎場、つくばメモリアルホールでは「告別室」という部屋でお別れが可能ですが、やはり10分足らずの時間しかありません。

 

・コロナ禍でなければ、少し遠方の親戚にも来てほしかった

・入院時の面会も出来ず、お顔も見ることができないままお別れしなくてはいけなかった

このようなお声もよく耳にします。

 

そこで当社では、火葬式を選ばれたお客様とはよくお話をして

火葬式のメリットデメリットをお伝えし、お客様のご事情もヒアリングをさせていただいております。

もし、少し費用をプラスしてもゆっくりお別れをしたいというご要望がある場合には、お客様に合わせてご提案をしております。

 

例えば、このブログでも書かせていただきました納棺師さんによる納棺の儀です。火葬式でも前日に納棺の儀を行う事は出来ますのでお勧めをしております。

当社の小さなホールですので人数は限定されますが、加えて納棺のあとに「お別れの会」をやることも可能です。故人のお好きだった曲などを流しながら自由に語り合ったいただく場にするのです。また故人の描かれた絵や撮られた写真などを飾り、お集まりいただいたご家族で写真を撮っていただくこともできます。

 

全ての葬儀社をリサーチしたわけではありませんのでわかりませんが、火葬式のみの場合、利幅も少ないのであまり手間をかけたくない、というのが葬儀社の本音のようです。

利益に限って考えれば、通夜・告別式までしっかり行うお客様が「良い顧客」、火葬のみのお客様は、「あまり良くない顧客」かもしれません。

しかし、それは葬儀社側の都合であってお客様にはお客様の事情があります。

どんなメニューであれ自社が掲げた業務であるならお客様にご満足いただくよう施行するのは当然ではないでしょうか?

葬儀社のそういう意識は必ずお客様に伝わります。大切な方をお送りするときに施行してくれる会社や担当者がそんな印象を与えてしまうとしたら、それはプロとしての仕事とは言えません。

 

葬儀の形式を問わず、お客様にご満足していただくためには、お話をよくお聞きし、こちらからもご提案して決めていく作業が必要になります。これはサービス業、小売業などすべての業種で当たり前のことです。

このビジネスとしての原理原則ともいえるお客様とのコミュニケーションをしっかり行いながら一人でも多くのお客様にご満足していただく葬儀を施行することを目指していきたいと思います。

葬儀の流れについて

今回は大切な方が亡くなられて葬儀をするまでの流れにつきまして考えてみたいと思います。

ほとんどの方が初めてのことで何をしたらよいのかわからないというのが正直なお気持ちだと思います。

 

病院や施設、また療養中にご自宅で大切な方が亡くなられた場合、すぐに葬儀の準備をしなければなりません。

このブログで何度も書かせていただきましたように、事前に葬儀社と打ち合わせをされていらっしゃればあまり慌てることはありません。

しかし、そうでない場合ここからは大げさに言うと時間との戦いをしなければなりません。

何とか葬儀社を決めていただいた後の流れを順番に書くと以下のようになります。

 

1.ご逝去  

葬儀社にご連絡をしていただきます。

2.お迎え  

寝台車で病院などにお迎えに来てもらいます。病院や亡くなられたお時間によってお迎え迄のお時間は変わります。

3.ご安置

   ご自宅か葬儀社などの安置施設にご遺体を安置します。事前に安置場所を決めておく必要があります。

4.打ち合わせ

   この段階で葬儀社の担当者と詳細について打ち合わせをいたします。

  ①葬儀の方法の決定 

火葬式、一日葬(告別式のみ)、一般葬(通夜・告別式)を決めていただきます。この際に、ご家族や普段からお付き合いのある近しいご親族のみで行うご家族葬かどうかを決めておかれると良いでしょう。

  ②死亡届のご記入

   通常は喪主様にご記入いただきます。記入の仕方はわかりやすくご説明しております。

  ③スケジュール

   斎場の空き状況、参列される方のご都合、菩提寺がある場合はお坊さんのご都合等々の確認を   します。菩提寺がある場合には、ご連絡はまずお客様にしていただく必要があります。来られる方の状況(年齢やお住いからの距離など)を考慮して会式の時間は決めると良いと思います。

  ④ご親類、知人、友人等へのご連絡

   何人くらいの方に来ていただくかをお決めいただきます。ご連絡の際に、家族葬でやるのでお知り合い等にお声がけはしないようにお伝えすると良いと思います。葬儀を行うお話が広まってしまうと対応が大変になることがありますのでご注意ください。

  ⑤内容の打ち合わせ

   祭壇の形式、遺影写真、お花、お料理、お香典返しの品物、棺や骨壺などを打ち合わせで決めていきます。これが大体決まりますと葬儀費用の御見積りをお出しいたします。人数で変動するものもありますのであらかじめご説明させていただきます。

 5.納棺

    当社では葬儀の前日に納棺師さんによる納棺の儀をお勧めして行うことが多いです。納棺につきましては当ブログでも詳しく書かせていただいておりますのでそちらをご参照ください。

 6.通夜・告別式

    最近は一日葬で施行する方が多いですが、お通夜をされる場合は、喪主様とご家族の皆様は会式の1時間前には会場に到着をしておいてください。他の会葬者の方より遅くならないようにすることが必要です。

   お通夜の日の夜は斎場にお泊りすることも可能ですのでご希望の方はご相談ください。

 7.ご精算

   葬儀終了後ご精算をしていただきます。

 

以上が葬儀の流れになります。この中で最も大切なことは「お打ち合わせ」です。

この時にお客様のお考えをゆっくり丁寧にお聴きいたします。わかりにくい事、不安なことなどを全てクリアにしてから葬儀に臨んでいただくことが大切です。

 

私は営業の仕事や小さな会社の採用面接などで過去に3000人以上の方と「面談」をしてまいりました。

お客様などからご要望などをしっかりお聴きすることが最も大切な業務でした。

これは葬儀の仕事でも全く変わりません。

どうぞ安心してご相談ください。

たかが返礼品、されど返礼品

今回は、返礼品について考えてみたいと思います。

厳密に言いますと葬儀に来られた方にお渡しするものには、会葬返礼品という会葬者全員にお渡しするものとお香典返しという

お香典をいただいた方にお渡しするものの2種類があります。

茨城県南エリア、特につくば市は会葬返礼品を用意することはあまりなく、お香典返しが返礼品という扱いになっております。

また葬儀が終わった後に、いただいたお香典金額に応じて、その半額から葬儀当日のお香典返しを差し引いた金額に相当する

品物を後からお送りする「半返し」が一般的に行われております。

 

ここではお香典返しについて書かせていただきます。

 

昔は「香典返しは日本茶」と相場は決まっていて他に選択肢はなかったようですが、最近の傾向として日本茶以外にも

様々なものを返礼品、お香典返しに用いています。

 

ただ、葬儀社の中には「選べる返礼品の種類が少ない」、「品物の質があまり良くない」等、返礼品自体を葬儀のおまけのように

扱っているとしか思えないケースがあります。

 

具体的には、「安い日本茶のみ」「安い日本茶 + 安い日本酒 + 安い海苔」 の3点セットなど、驚いてしまうレベルのものが

返礼品として提供されております。

悪質なケースになると、安いお茶を大量に仕入れて、返礼品として販売するときは、その安いお茶に「松・竹・梅」のような

ランクをつけて、お客様には「松」をお勧めする。単純に利幅が増えるわけです。

そんな話を聞いたことがあります。もし本当ならこれは立派な詐欺行為です。

 

もしあまり良くない品物を返礼品として渡してしまうと、受け取った側の会葬者はどう思うのでしょうか?

「こんなまずいお茶を渡してあまり好い葬儀屋さんじゃないな。」

実はもらった側はこうは思わないのです。

「〇〇さんの葬儀でもらったお茶は酷かった。」と葬儀を行った喪主の方の評判が悪くなってしまうのです。

もちろん葬儀は評判を気にしてやるものではありません。

しかし、返礼品というのも大切な葬儀のアイテムであり、喪主の方が会葬される方へのちょっとした心遣いが現れるものです。

「たかが返礼品、されど返礼品」です。

信頼できるギフト業者さんと提携し、選択肢は最近の流行や嗜好をよく考えた品ぞろえの中から選んでいただくのも葬儀社の

重要な仕事ではないでしょうか。

日本茶以外に、コーヒー、紅茶やそれぞれに合うやや日持ちのするスイーツをセットにしたものなど当社では選択肢の幅を

広げております。

 

現在、家族葬が主流となり、更にコロナ禍で葬儀当日はご家族や日頃からお付き合いのあるご親族のみが参列されるケースが

増えてまいりました。その場合は葬儀当日の返礼品は用意しないことが多いです。

ただ葬儀後に来られる方もいらっしゃいますのでやはり返礼品は必要になります。

 

先日、当社で施行した葬儀で喪主を務めた奥様が社交的な方で、普段仲良くされている方が

二十数名もお線香を上げに来たそうです。ご相談しながら選んだ返礼品は評判が良かったと喜んでいただきました。

葬儀は「究極のお客様サービスである」と教えてくれた業界の先輩がいらっしゃいました。

はじめは大げさだなと思ったものですが、最近はむしろそのくらいの気持ちで取り組むべきだと考えております。

葬儀社には、お客様に初めてお会いしてから葬儀を無事終えるまで、細かいところまで総合的にお客様のご要望にお応えする

ことが求められるべきなのではないでしょうか。

 

 

公営斎場について

今回は葬儀を行う場所についてです。

茨城県南でエリアの場合火葬場はすべて公営になっております。

告別式等を行う場所は火葬場に併設されている公営の斎場を利用するか

それぞれの葬儀社のホールを利用するかのいずれかになります。

 

ここで公営斎場を利用する場合のメリットとデメリットをそれぞれ考えてみましょう。

 

メリット

・民間の葬儀社のホールより使用料金が安い 

・火葬場に併設されているので告別式のあとの移動に手間と時間がかからない

 

デメリット

・斎場の利用規定により制限されるものがある

 例)供花の基数 斎場の飾りつけ 持ち込める物品等

・火葬場に併設されているのでバス等の公共交通機関の利用ができない場所が多い

 

公営斎場は使用料金の安さがメリットとして大きいと思います。

民間のホールに比べると10万円以上違ってくることが多いのではないでしょうか。

また民間の葬儀社のホールを利用しますと火葬場までは、それぞれのお車か

その葬儀社のチャーターしたバスで移動しなければなりません。これは結構手間がかかります。

お年寄りやお身体の不自由な方がいらっしゃるとさらに大変です。

 

現在葬儀のスタイルはほとんどが仏式ですが、それ以外の神式やキリスト式も公営斎場で施行可能です。

何か特別なことをご希望でない場合は公営斎場の利用をお勧めいたします。

 

茨城県南地区は次の5つの公営斎場(各自治体の運営)があります。

いずれも亡くなられた方または喪主の方が市内・圏域内対象の場合使用料金が安価になります。

 

1.つくばメモリアルホール  

https://www.city.tsukuba.lg.jp/kurashi/shomei/kaso/1003134.html

つくば市玉取1766番地 

 

2.うしくあみ斎場  

https://www.city.ushiku.lg.jp/page/dir000056.html

牛久市久野町2867

圏域内対象:牛久市 阿見町

3.土浦市営斎場 

https://www.city.tsuchiura.lg.jp/page/page000694.html

土浦市田中2丁目16−33

 

4.やすらぎ苑  

https://toride-yasuragien.jp/index.html

取手市市之代310

組織内対象:取手市 守谷市 つくばみらい市

 

5.龍ケ崎市営斎場 

https://www.city.ryugasaki.ibaraki.jp/kurashi/shisetsu/sonota/2013081602283.html

龍ケ崎市高砂7091

 

 

もちろん上記以外近隣のエリアでも施行可能ですのでご相談ください。

葬儀の事前準備の際にお客様ご自身のエリアの公営斎場を前もって確認されておくと安心です。

 

コロナ禍で火葬のみをご希望というお客様も多いのですが、ゆっくりお別れをする時間が取れません。

そのような時は当社のホールをご利用いただきごく簡単にお別れの会をすることが可能です。

参加できる人数はスペースが狭いので10名以下と限られてしまいますが、使用料も格安なので

当社に安置をされて火葬式のみの場合お勧めです。

故人のお好きだった曲を流しながら、お花や思い出の品物、お好きだった食べ物やお酒なども

棺に納めることもできます。

特に司会者も入れずご家族それぞれが思い出話をしていただく形で良いと思います。

納棺の儀をやっていただいた後が望ましいですが、やらなくてももちろん大丈夫です。

 

お金をかけなくても満足度の高い葬儀をすることが可能になります。

出来るだけご要望に沿う形での葬儀をやらせていただきます。

お気軽にご相談ください。

 

納棺師をお勧めする4つの理由とは?

先日、コロナ禍で家族だけでの葬儀が主流になってきた中、ご遺族が心からご満足いただく為に納棺師の存在が非常に大きいという

ことを書きました。

私は個人的にはコロナ禍以前からお勧めしてきたのですが、何故それほど納棺師を推すのか?

今回はその理由についてです。

 

私が納棺師の清拭をお勧めする理由は、4つあります。

 

1.人生の最期が「浴衣におむつ」は可哀そう

  病院で亡くなった場合、多くは入院中の寝巻として着ている浴衣と下着はおむつをはいています。

  病院によっては白装束に着替えてもらえるところもありますが、おむつははいたままです。

  旅立つ時におむつ姿というのは可哀そうだと思うのです。

  白装束が基本ですが、生前気に入っていた服を着せることも可能です。

  死後硬直はずっと続かないですし、硬直していてもほぐす方法があるので大丈夫です。

 

2.死化粧をして綺麗にする

  人は亡くなると時間と共に顔色が土気色に変化します。

  やはり最期はお顔や髪の毛も整え綺麗にしてあげることで見送るご家族もうれしいと思います。

  女性でも男性でも唇には紅を塗り、頬もほんのり紅くしてお顔色を良くします。髪の毛も整髪料を

  使用して整えます。

 

3.ご家族だけでゆっくり時間をかけてお別れができる

  葬儀をすることは、気持ち的にもスケジュールもあわただしく落ち着かないものです。

  そのあわただしさの中唯一ご家族だけでゆっくり故人との時間を過ごす場が納棺の儀だと思います。

  お別れの仕方も、故人の配偶者、お子さんがお身体を拭いて、服を着替えるのも手伝っていただく。

  棺にお納めした後、お好きだった食べ物や写真などを入れていただきます。

  お別れの時間をご家族で共有できるのが納棺の儀だと思います

 

4.小さなお子さんにも故人の印象が残る

  また小学校の低学年以下の小さなお子さんは葬儀の意味もよくわからないですし退屈で窮屈な

  印象が残ってしまうかもしれません。

  しかし、納棺の場にいてその時間を共有することでその後亡くなった方のお葬式の印象が大切な

  思い出としてはっきりと心に残ると思います。

 

いろいろな事情で納棺の儀をフルバージョンでできない場合もあると思います。されるかどうかはもちろんお客様の自由な

ご判断です。

もし経済的な理由の場合は、「お顔のお化粧とおむつを下着に変えるのみ」のバージョンもご用意しております。

1/3以下の価格でできますのでされる方も多いです。

 

当社では告別式の前日に納棺の儀を行うことが多いですが、火葬のみの場合ももちろん可能です。

安置施設から火葬場に行ってほんの10分15分の短い時間でお別れをするだけではやはり寂しいものです。

火葬式の場合も、ご自宅や当社の安置施設にて火葬の前日に行う事ができます。

大切な方を亡くされる悲しみは中々癒えるものではありませんが、ご家族がしっかり送ってあげたということがお気持ちを

ずいぶん落ち着かせてくれると確信しています。

 

葬儀というものは亡くなられた方を弔う儀式ですので厳かで神聖なものでなければならないのは当然のことです。

決して楽しいものではありません。

ただその中でそのご家族だけの空間を作り大切な思い出として残してくれる大きな営みとして納棺の儀があると考えております。

互助会について

終活の一環として葬儀費用を準備しておくことはいざという時に慌てることがないので必要な事だと思います。

葬儀費用の準備の方法の一つに互助会があります。

互助会の数は現在全国で200社以上、会員加入契約者数は、2200万人を超えていると推定されています。

 

実は当社が葬儀の仕事を始めた当初から、この互助会についてはあまり好い評判を聞いたことがありません。何故なのか?

そこで今回は互助会のメリットデメリットについて客観的に見ていきたいと思います。

 

まず、メリットです。

1.急な出費に備えられる

2.会員特典がある  例えば本来の価格よりお得にサービスが受けられるetc.

3.家族全員がサービス対象になる  

4.設備が整った会館を利用できる 互助会は大手の会社が多いのでホールなどは立派です。

それぞれの互助会によって若干異なりますが概ねこのような内容だと思われます。

 

では次にデメリットについてです。

1.お金の自由度が下がる  積立金は自由に使えません

2.積立金に金利はつかない

3.積立金のみで葬儀が行えるわけではない

4.積立金がその人の葬儀に全額使われているかどうか不透明

5.互助会自体が倒産するリスクがある

6.解約するのに手間と時間がかかる

以上です。

 

デメリットの中で最もよく聞く話は、上記デメリット6に挙げた互助会の解約についてです。

具体的には、

・「解約をしたいと伝えても、なかなか受け付けてもらえず非常に時間がかかった。」

・「解約の担当者が電話に出てくれない。居留守を使われているのではないかと思ってしまった。」

・「解約書類が届くまでに何ヵ月も待たされた。」

・「解約手数料が割高に感じた。」 等々

これらのお話は複数の方から実際にお聞きした話です。

 

中でも極めつけは、普段からお付き合いをさせていただいているSさん(88歳女性)から聞いたお話しです。

この方は大変行動的でご自分の考えをしっかり相手に伝える意思をお持ちのユニークな方です。

数年前に互助会の仕組みに疑問をお持ちになり、入会していた互助会の窓口まで出向き解約を申し出たそうです。

窓口の担当者は、「解約することのデメリット」についてあれこれ説明をしてすんなり応じてくれません。

業を煮やしたSさんは「解約は出きるとちゃんと約款に書いてあるんだから早く手続きをしなさい!」と

大きな声を出してしまったそうです。

担当者も渋々手続きに応じ何とか解約ができました。

ただ担当者が最後にSさんに言い放った言葉が信じられないものでした。

「互助会を解約なんてしたら、あなた地獄に落ちますよ!」

 

この体験談をお聞きして、正直開いた口が塞がりませんでした。ビジネスの場でお客様に対してこんな暴言を吐くということは、

一般常識から完全に逸脱している行為だと思った次第です。

 

もちろんすべての互助会が酷いということではないですし、互助会の積立金を基に何の問題もなく

葬儀をしている方もたくさんいらっしゃいます。

 

ただこれはあくまで異業種から新しく葬儀業界に入ってきた私の個人的見解ですが、葬儀費用の準備は互助会以外の方法を選んだ方

がベターかなという印象です。

現在、少額の掛け金で葬儀費用を賄える葬儀保険も各種ありますし、純粋に銀行等で積み立てをすればそのお金は自由に使えます。

選択されるのはお客様自身です。

 

最後に、もし互助会の解約でお困りの場合は提携先の司法書士が代理で解約の手続きをしてくれるサービスもございますので

是非お気軽にご相談ください。

「孤独死」について

現代の大きな社会問題の一つに老人の孤独死があります。

ある統計によりますと、老人の孤独死は全国で約2万7千人に上るといわれております。

(※2011年ニッセイ基礎研究所による調査)

これは年々増加傾向にあります。

 

当社でも孤独死のお年寄りの葬儀は何度か施行させていただきましたが、孤独死は通常の葬儀に比べて、手間、時間そしてトータルで費用もかかります。

 

通常の葬儀と異なるポイント

1.葬儀まで時間がかかる

警察による死体検案及び身元確認が必要になります。

ご自宅で急死され掛かり付け医がいない場合は必ず警察による死体検案が行われます。

孤独死の場合は身元の確認にさらに時間がかかります。

2.ほとんどが火葬のみ

ご家族も遠方にお住まいの場合も多く、特に発見まで時間がかかった場合はご遺体の状況が良く

ないとすぐに火葬する必要があります。

3.さらに事後処理が非常に大変

亡くなった方が住んでいたのが賃貸住宅の場合、必ず原状回復義務というものがあり故人の遺留品を処分する

必要が出てきます。

さらに孤独死の場合は、発見が遅れるとご遺体が腐敗してしまいその後の処理にさらに手間と

時間と費用がかかります。

 

孤独死があった住宅の原状回復は、通常の不用品処分業者では原状回復できないことが多いです。

腐敗したご遺体からの臭いと体液等の汚れを完全に取除くことができないからです。

この作業は、特殊清掃といわれる専門業者に依頼しないと原状回復ができません。

臭いの除去には「オゾン脱臭」という方法を用い、また床まで汚れてしまった場合床材のその部分を

切り取り、新しいものを取り付けることが必要になります。

 

これらはケースバイケースですが通常の不用品処分費用よりかなり高額となります。

 

お一人でお住いのお年寄りが孤独死をしても何とかすぐに対応するためにはどうしたらよいでしょうか?これはご家族がどこに住んでいるか、経済的な負担をどこまでかけられるかなど状況によっても変わってきてしまいますが一般的な例として以下の3つのことをお伝えします。

 

1.お住いの地域における孤独死対策を知る

孤独死対策をしている市町村が増えてきています。

ご自身またはご家族が各市町村に問い合わせてその地域における孤独死対策を事前に知っておくと安心です。。

市町村以外でNPO、ボランティア団体などでも対策をしているところがありますので調べてみることをお勧めします。

 

2.訪問サービスを利用する

スーパーなどで行っている日用品などの宅配サービス、訪問介護などの「自宅に訪問してくれるサービス」を利用するのも有効です。

何か体に異変が起きて家の中で動けなくなったときに、気づいてもらいやすくなると思います。

 

3.いわゆる見守り家電を利用する

「見守り家電」とは、家族と離れて住む場合、電話やメールのやり取りをせずにその電化製品を使うことによって遠隔地に住む家族が安否確認できるものです。

家電のオン・オフがわかるようになっていて、家電の使用時間や電気の使用量がわかり、規則正しい生活ができているかがわかります。もしその家電が長時間使用されないと、メール等で通知がくるようになっており、その場合ご家族から電話を掛けたり、セキュリティサービスを利用して迅速に対処することが可能です。

 

当社では孤独死された方の葬儀はもちろん、その方が住んでいた家の不用品処分、特殊清掃、あるいはご相続等に関するお手続きすべてに対応が可能です。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

さまざまな葬儀のカタチ

骨葬というお葬式

今回は骨葬というお葬式について考えてみたいと思います。

骨葬という葬儀のスタイルがあります。

先に火葬を行ないご遺骨の状態で葬儀を行うというものです。

 

元々東北地方に多い葬儀の形態でした。

また以下のようなケースでは骨葬になる場合が多いです。

・故人様が遠方で亡くなった場合

葬儀を行う場所から遠く離れた場所で亡くなられた場合には、亡くなった場所で先に火葬を行い親族がお骨を持ち帰り葬儀を行うことがあります。

遠距離のご遺体の搬送には高額の費用がかかりますのでやむを得ず骨葬にする方が多いです。

・著名人が亡くなった場合

まず密葬をおこない、火葬、本葬、お別れの会の流れになるので骨葬になる場合が多いと思います。

・コロナに感染して亡くなった場合

ほとんどの公営斎場では式場での葬儀ができない為、火葬をしてご遺骨を祭壇に飾り骨葬をする方もいらっしゃいます。

 

またつい先日当社で直葬を施行したお客様が、菩提寺にて骨葬をされました。

そのお寺のご住職から伺った話によりますと、檀家さんの中にも葬儀に費用を掛けられない方が増えてきていてそういう方が骨葬を選択されるとのことでした。

・費用を掛けられないので葬儀社には火葬のみの直送をお願いする

・それでおしまいだと故人様に申し訳ないので菩提寺でしっかり読経を上げていただく

以上のような理由だと思われます。

 

葬儀の形態は種類がありますが、

・お金を掛けたからといってご満足のいく葬儀になるとは限らない

・一番大事なのは故人様を想うお気持ちとしっかり送ることができたと言う満足感

・そのためには葬儀の形態ではなくどうお送りするかが大事

当社としましては以上のことを踏まえてお客様と打ち合わせをしております。

 

そういう観点から言うと、骨葬であっても火葬までにお別れする時間をしっかり取ることができれば決してあっけなく終わってしまったという感情にはならないと考えます。

どうしても葬儀社目線といいますか、ビジネスの側面を考え、骨葬では利益が出ないという葬儀社の都合が先に立つと良い葬儀にはならないです。

お金は後からついてくるものです。我々葬儀社はまずお客様のお気持ちを優先させるのは当たり前のことです。やり直しの効かない大切な儀式をご用命いただいているのですからまず感謝の心で仕事をするべきなのです。そこを履き違えてしまうのは本末転倒だと思わざるを得ません。

一日葬で満足のいくお別れをするために

今回は一日葬で満足のいくお別れをするためにということについて考えてみたいと思います。

お葬式と言えば、お通夜をして、翌日に葬儀・告別式、火葬という流れで行われるのが通例でした。

しかし、葬儀の縮小化やコロナ禍の影響、また地域的な特性などもあり今では一日葬というスタイルがむしろ一般的になってきております。

 

一日葬については、「あわただしい」「ゆっくりお別れができない」などのデメリットがあります。

しかし、一日葬であっても十分にご満足のいくお別れをすることはできると考えております。

その方法とは、

 

・故人様は可能であればご自宅にご安置する

・葬儀の日まで毎日一緒に過ごす

・葬儀に参列できないご親族にもご自宅に来ていただく

・葬儀の前日はご家族で納棺師さんと共に清拭をして旅支度をしてあげる(納棺の儀)

・納棺の儀ではなく、葬儀の前にご家族だけで「お別れの会」をしてあげる

 

以上のような形をとることによって一日葬であっても故人様を心からお送りできると考えております。

 

住宅や他のご事情でご自宅安置が難しい場合もあります。

その際は、当社にてご安置し、途中お線香を上げに来ていただいたり、納棺の儀を行う事も可能です。

お客様がご満足いただけるようしっかりお気持ちやご希望を傾聴しできる限りのお手伝いをさせていただきます。

 

ご満足のいくお別れをするためには、お葬式の形態でなくお送りされるご家族の方のお気持ちが大切です。式場でお通夜を行う事ももちろん意味のあることです。

しかし一日葬であっても、ご遺族様がしっかりお別れをすることはできるのです。

 

時代は変化していくものです。それと共に葬儀の在り方も変化して当然です。しかし、変わってはいけないのは

お客様がご満足いただけるかです。それが無ければ葬儀社としての存在意義は希薄になってしまいます。どんな時代になっても葬儀という仕事は必ず必要な仕事です。そうであるなら、その時代に変化に自らも柔軟に対応しお客様の満足度を上げていただくための創意工夫と精進が必要だと思います。

散骨というスタイル

今回は散骨について考えてみたいと思います。

近年、散骨を望む方が増えております。

その理由として、

・子供や孫にお墓の負担をさせたくない

・亡くなったら自然に返してほしい

・お金を掛けたくない

などがあります。

 

散骨という葬送の方法自体は法律に触れるものではありません。

、にこれを禁止する規定はなく、一部地域の条例を除いて法規制の対象外とされています。

ただ、散骨という方法はそれほど簡単でなく実際には様々な制限がありますので解説していきたいと思います。

散骨は、いわゆる自然葬というカテゴリーになると思います。

 

散骨する場所として想定されるのは、

・海

・山

・川、湖

以上のような場所です。

 

これらのうち、

川や湖には散骨はできません。その水が飲み水として利用されているのというのがその理由です。

また山につきましても許可があれば可能ですが、国有地がほとんどですので事実上できないと思います。ご自身が所有する山であれば、手順と方法をしっかり踏まえたうえで行えば可能です。

自分の家の庭はどうでしょうか?

粉骨という方法で遺骨をパウダー状にして庭に撒くというスタイルであれば可能です。ただ撒いた場所に墓標と認識されるような石や木などを置いたり植えたりすると法律に触れる可能性がありますのでご注意ください。

 

現在の日本では、現実的には海での散骨、海洋散骨しか選択肢がないと思います。

そして海洋散骨にもいくつかの条件があります。

 

・場所の選定は? 

漁場や海水浴場、観光地、マリンスポーツなどの利用者が集まるエリアなどはやめましょう。

・誰に頼む?

専門業者に依頼する方法が安心だと思います。

・方法は?

一艘貸し切りか、他のご家族と合同、あるいは業者に委託して参加しない、のいずれかになります。

・骨の状態でできる?

骨のまま散骨するには墓地埋葬法上、自治体の許可が必要です。これを知らずに海洋散骨を個人で行ってしまうと、場合によっては刑法190条の死体損壊となってしまう可能性があります。

 

今まで解説してきましたように、散骨という葬送方法は意外にハードルが高いのです。

また海洋散骨は、お墓というものが存在しませんので、その後の供養の仕方も考えておいた方が良いでしょう・

海洋散骨にしたいというご希望がありましたら、ご家族でよくご相談されてから決めることをお勧めいたします。

デジタル終活について

今回のテーマはデジタル終活について考えてみたいと思います。

今や60代の方でも約75%の方がインターネットを利用し、二人に一人はスマホを持つ時代になりました。

もしものことがあった時、パソコンやスマートフォンのデータはどうなるのでしょう。

デジタル分野の終活のことを「デジタル終活」といいます。

いま家族の亡くなった後、デジタルデータに関するトラブルに備える必要があるのは、デジタル分野に不慣れな高齢者ではなく、日常的にデジタル機器を使う40~50代です。

まず手を付けるべき「生前整理」がデジタル終活です。

 

デジタルデータを遺族が整理する際、次の3つが重要です。

1.パソコンやスマホを開くためのパスワード

2.重要なデータの保存場所

3.本人が希望するデジタルデータの処理の方法

 

 

まずは1のパスワードです。通常は人に教えないものですが、自分が急死した場合を想定し、重要なものをリストアップしておくことが必要になります。パソコンが開かない状態ではそこから先に進めません。

パソコンやスマホは最悪ハードディスクなどを破壊して処分できます。厄介なのは有料のWEBサービスです。

退会をしないと自分の死後も請求されてしまいます。家族が解約できるようしておく事をおすすめいたします。

 

次に2のデータの保存場所です。パソコンは開くことができたがどこに何が保存されているかわからないことがあると思います。まず自分が残したいものとそうでないものとに分類をしておくことが必要です。ただし、データのすべてを分類するのは非常に手間がかかりますので、最低でも有料サービスと個人情報を公開しているサービスだけピックアップしてわかるようにしておきましょう。

もしネット上での金融商品を所有している場合、損失が出る場合もあります。金融商品の情報も同様に分類しておくべきです。

 

最後の3ですが、例えば本人の希望を、

・パソコン上の必要なデータの保存が出来たら、残りはすべて廃棄する。

・廃棄方法はハードディスクの破壊。

以上のように明確にしておくことが大切です。

 

そして3つの項目については、エンディングノートなどに記入してご家族と共有をしておくことをお勧めいたします。

デジタル終活のポイントは、なるべく早めに手を付けておくことです。現役世代の方は自分はまだ早いと思うかもしれませんが、いつ必要な時が来るかは誰にもわかりません。準備しておくことが安心と家族への思いやりになります。

「献体」という選択肢について

今回のテーマは、献体についてです。

献体という言葉はあまりなじみのない方も多いと思います。

 

献体とは、亡くなった方の遺体を、医学の研究や発展のために提供することです。

献体者となるには、亡くなる前から管理する団体に登手続きをする必要があります。

さらに献体実施時には、遺族や関係者の同意が必要です。

献体は、死後に遺体を大学や研究機関の解剖教室などに提供し、医学の研究などに活かすことにつながります。提供された遺体は、医学生や医師の研修などに役立てられ、医学の発展や医師の育成に貢献します。

 

以前は献体を選ぶ方は少なく、大学が実習に必要とする遺体が集まらずに苦労をした時代が長く続きました。

行き倒れのご遺体を献体として使用することも多かったということです。

1975年時点の篤志献体比率(本人の意思にもとづいた献体の割合)は25.1%に過ぎないというデータもあります。こうした実情に問題意識を持った一般市民や解剖学者、献体希望者らの手によって起こされたのが、「献体運動」でした。最近はその効果もあって増加傾向をたどっています。

2017年の統計ですが、献体登録者は全国で約28万人と30年前の4倍近くに上っています。

 

これは単純に「亡くなった後に何か役に立てれば」と考える方が増えたこともあると思いますが、そのほかにも理由があります。

献体希望者の増加の大きな原因として、孤独死や身寄りのない方の増加があります。

献体されたご遺体は多くの場合、解剖を経て大学の負担で火葬を行います。引き取り手がいない場合は、大学の納骨堂に安置することもあります。

近年では火葬や納骨の手間や出費が少なくなるからと献体を希望される人も増えており、一部の大学では納骨堂がいっぱいになってしまっている状態と聞きます。

ただし、負担してくれる費用は、あくまでも大学までの遺体の運搬費用と、火葬の費用のみということになりますのでご注意ください。

 

遺骨の返還はすぐには行われません。これには以下の3つの理由があります。

 

1.解剖には準備期間が必要

防腐処理などを施すための期間だけで、半年ほど見ておく必要があります。

2.実習期間が長い

実習は段階的に行われるため、解剖は長期間にわたります。

3.すぐに解剖が行われない可能性がある

解剖はカリキュラムで管理されているため、年度中の実習に間に合わなければ来年度に持ち越されます。

これには、献体として保管されている遺体の数も大きく関係します。

 

これらの理由から、遺骨の返還は早くて1年~2年、長ければ3年以上かかってしまうこともあります。

そのため、献体として遺体を提供する前にお葬式を執り行い、お別れの時間をとることをおすすめします。

 

大学によっては、ドナー登録をしている方の献体の登録を受け付けていないこともあります。

臓器提供をすると、献体を行うことができないからです。

つまり両方に登録している場合、遺族がどちらかを選択することになります。

意志を反映するためには、このことも生前に遺族としっかり話し合っておくことが大切です。

 

また、事故などで遺体の損傷が激しい場合も断られてしまうことがあります。

実習などに使うには、身体や臓器が完全な状態である方が望ましいのでしょう。

ただし、病気や障害を持っているといった場合は、受け入れ先によって対応が変わってきます。

他の遺体と比較するなど、役立てられる場合もあるからです。

大学によって受け入れの基準は異なりますので、事前に確認した方がよいでしょう。

 

献体を希望する場合、生前から周囲の人たちに自分の考えを伝え、献体として遺体を提供することに十分理解を得ておくことが必要なのです。

 

生前葬について

今回は生前葬を取り上げてみたいと思います。

生前葬とは文字通り、まだご本人が生きているうちに行うお葬式のことです。

芸能人などの生前葬はニュースで取り上げられていますが、一般の方にはまだあまり認知されていないものと言えるでしょう。

 

もし生前葬を行うとして、そのメリットデメリットを考えてみましょう。

 

メリット

1.自由に楽しくできる

どこで行うか? 何をするか?誰を呼ぶか?などすべてを自分が自由に決めることができます。

決まったスタイルがないので、通常の葬儀のように段取りや作法にとらわれることがありません。

さらに、本人が生きているうちに行うので暗い雰囲気になりません。

自ら参列者に対し直接、今までの感謝を自分の言葉で伝えることができるのもメリットと言えるでしょう。

 

2.時間的制約がない

通常の葬儀の場合、遺体の安置や死亡届の提出など諸手続きに期限がありますので、準備や打ち合わせにあまり時間がかけられません。しかし、生前葬なら時間的な制約がないので、準備や打ち合わせを納得がいくまですることができます。

 

3.家族の負担を軽減できる

一般的な葬儀の場合は、ご自身は亡くなられているので、ご家族が葬儀社と打ち合わせをしたり、斎場やお花、料理、返礼品などの手配をします。

しかし生前葬の場合は、打ち合わせも手配も全て自分自身で行うことができます。

また、生前葬をしておけば、実際の葬儀は、例えばごく身近な方だけの家族葬にすることで時間的・金銭的負担を減らすことが可能です。

 

デメリット

1.周囲に理解をしてもらえない!?

今現在、まだ一般の方で生前葬を行うのはかなりの少数派だと思います。

生前葬そのものを知らない人も多いのではないでしょうか。

また認知していても、「不謹慎だ」といった批判的な意見を持つ人もいるかもしれません。

ご本人に生前葬をやりたいという意思があっても実現するには、ご家族などのご理解を得るのに時間と労力が必要になる可能性があります。

 

2.もう一度葬儀!?

実際に亡くなられると、ご遺体の火葬はしなければなりません。生前葬をしていてもどんな形にせよ葬儀をすることが必要になります。もしかしたらご親戚などのご意向で簡単な葬儀では済まなくなる場合も考えられます。

そうなると、家族の時間的・金銭的負担は減らせない可能性もあるでしょう。

 

以上生前葬のメリットデメリットを見てきましたが、まだ生前葬を一般の方がやるというのはややハードルが高いような気がいたします。

私の個人的な意見ですが、生前葬をやるよりも、お世話になった人たちに実際に今までの感謝の気持ちをお伝えする方法を考えられた方が良いのではないかと考えます。

コロナ禍のなか実際にお会いできないこともありますので、お手紙にしたりしてお伝えする。なにも生前葬にしなくてもお気持ちを伝えする方法はあると思うのです。

感謝するということは非常に大切なことですが、形にして伝えるのは難しいものです。

そこで、例えばエンディングノートに感謝を伝えたい人を書いてどう伝えるか、いつ伝えるか等を考えてみることも終活の一環でやる価値はあると思います。

 

当社ではご希望の方にエンディングノートを無料進呈しております。ご希望の方はお気軽にご連絡いただきましたら幸いです。

無宗教葬というスタイル

今回は無宗教の葬儀について考えてみたいと思います。

無宗教葬とは、文字通り宗教者を呼ばずに行う葬儀のことです。

(※宗教者とは、仏式は僧侶、神式は神主、キリスト教式は牧師・神父)

よって宗教的な儀式や葬儀の習わしなどにとらわれず、自由な形式で行われるスタイルになります。

最近、無宗教葬を選ぶお客様も一定の割合で増加しています。

 

無宗教葬の特徴は、宗教や慣習にとらわれないことです。決められた儀礼などに縛られず、自由に葬儀を行えますので、仏式などの葬儀よりも「故人らしい」送り方ができます。

もし明るく送りたいのであれば、お別れ会のような形式にすることも可能です。

 

以下、無宗教葬の一般的な流れの例です。

1.入場:参列者が入場します。

2.開式の言葉:司会者が開式を告げます。

3.黙祷:全員で黙祷を行います。

4.献奏:故人の好きだった曲を流したり、生演奏をしたりします。

5.経歴紹介:故人の経歴を紹介します。

6.スライド上映:スライドを観て、故人との思い出を振り返ります。

7.弔電の紹介:届いた弔電を読み上げます。

8.感謝の言葉:遺族代表が参列者に向けて感謝の言葉を述べます。

9.献花:遺族、親族、参列者の順で、一人ずつ花を供えていきます。

10.お別れ:全員で故人とのお別れを行います。

11.閉式の言葉:司会者が閉式を告げ、葬儀を終えます。

12.出棺:葬儀後は出棺し、火葬場へと向かいます。

13.会食:火葬の間会食をします。

 

次に、無宗教葬のメリット・デメリットを考えてみます。

メリット

1.葬儀の内容を自由に決めることができる

亡くなられた方の思いやその人らしさを出すお葬式をすることが可能になります。

2.宗教者に対する謝礼(仏式であればお布施)が必要ない

宗教的な儀式になりませんので謝礼は必要ありません。

デメリット

1.自由に決められる反面、決めるのが大変

自由だからこそ内容を決めるのはかえって難しくなることもあるでしょう。

内容をよく詰めておきませんと、やることが無く間延びした式になってしまう可能性もあります。

2.葬儀後の供養をどうするかを自分で考えなければならない

宗教者に供養を依頼しないので、仏式でいう一周忌や三回忌のようにご家族などが集まって供養する場がありません。あらかじめ葬儀をやる前から供養の方法を考えておかれるのが良いと思います。

3.ご家族間、親戚などと揉める可能性がある

前もってご家族や親せきに無宗教葬で行う事を伝えて理解を得ておくようにした方が良いでしょう。

 

無宗教葬を選ぶ方が増えてきたと言っても全体の中では少数派です。日本は地域にもよりますが、90%前後が仏式の葬儀をしています。

そこで無宗教葬を選ぶには相応の準備と、大げさに言えば覚悟のようなものが必要だと思います。

また、お布施などが不要なので安上がりになるかというと、意外に費用は掛かる場合がありますので

葬儀社との打合せも重要です。特に式の内容や進め方に関しては綿密な打ち合わせをした方が良いでしょう。

 

当社でもご要望があれば無宗教葬をお請けすることができます。

打ち合わせの手間と時間を惜しまずに計画すれば、必ずいいお葬式にすることができますので、お気軽にお問い合わせください。

 

はじめての葬儀

初めての喪主 何をすればいい? ご逝去から葬儀打ち合わせまで

今回は葬儀の際に初めて喪主になる方がしなければならないことについて解説いたします。

自分が喪主となって葬儀を行なうことは人生で一度あるかないかだと思います。

ですからそんな大事な役割について事前に知っておくと安心して葬儀に臨むことができると思います。

 

この段階で喪主の役割は、結構沢山ありますが、主なものは次の8つです。

 

1.葬儀社を決める

2.ご安置する場所を決める

3.宗教者の確認をする

4.死亡届の記入をする

5.葬儀日程、開催場所を決める

6.葬儀社と葬儀の打合せをする

7.遺影写真の準備

8.お花、料理、返礼品のとりまとめ

 

それでは順番に解説していきます。

まず、葬儀社を決めることが必要です。できることであれば事前に決めておくことをお勧めいたします。

亡くなってから探すことは想像される以上に大変なことなのです。短時間の中必ずしもご自分たちに合う葬儀社に決めることができるとは限らないからです。

 

次に安置場所の決定です。ご自宅以外で亡くなられますと、ご遺体を搬送しなければなりません。ご自宅に安置がするか、葬儀社の安置施設にするかを決めていただくことになります。

ご自宅安置の場合、お身体を運ぶことが可能か、お棺に納めてからはどうかを確認する必要もあります。このことも事前に確認をしておくと安心です。

 

次は宗教者の確認です。ほとんどの方が仏式で葬儀をされますが、神式やキリスト式の場合もそれぞれ宗教者を手配する必要があります。

仏式の場合、菩提寺があるかどうかが非常に重要になります。先祖代々のお墓が在って供養していただいているお寺がある場合、そのご住職にお願いをする必要があるからです。菩提寺がある場合は、喪主様から不法の連絡を入れていただきご住職の予定を確認していただく必要があります。菩提寺があるのに、相談をすることなく火葬のみの直葬にしてしまったり、菩提寺が遠いということで連絡もしない、そういうことは避けるのが賢明です。

後で菩提寺とトラブルになる可能性が高いです。

仏式をご希望で菩提寺が無い場合は、お寺さんの手配は葬儀社ですることができます。その際に仏教の宗派がわかれば教えていただきます。わからない場合調べる方法がありますのでご相談ください。

 

次は4.5です。喪主様に死亡届をご記入いただきます。死亡届はお医者様に書いていただく死亡診断書と同じA3用紙の左側になります。皆さん初めてですので書き方でわからないことは葬儀社の担当者に聞きながらご記入ください。故人様のお名前、生年月日、死亡日時、ご住所、そして喪主様のお名前、ご住所が斎場の予約に必要になります。宗教者のスケジュールと調整をして予約を取ります。

 

そして6の葬儀社との打ち合わせです。この打合せが葬儀を進めて行くうえで最も大事なことの一つです。

葬儀の種類、通夜まで行うか一日葬にするか、直葬なのか、参列者のおおよその人数などです。参列者がご家族を中心に近しい親戚に限られる場合は家族葬、故人様やお子様の関係の方が多く参列される場合は一般葬になります。参列者の人数によって葬儀費用の総額は違ってまいりますのでご注意ください。

 

7は遺影写真です。直葬以外の場合は、祭壇に飾る遺影写真があった方がよろしいと思いますので故人様の写真をご準備ください。スナップ写真でもスマホで撮られたデータでも大丈夫です。

最後8はオプションの項目です。これらも希望するイメージや好みがあると思いますし、総額を把握するためにも大事です。

 

以上が喪主の仕事になります。やることが多岐にわたりますので大変です。ここまでは葬儀社の担当者にサポートをしていただきながら進めて行くことになります。

つくば市 葬儀 四十九日を少し詳しく説明します

今回は四十九日につきまして少し詳しく説明してみたいと思います。

四十九日といいますと、

・ご逝去された日を含めて49日目にお坊さんに来ていただいて法要してもらう

・白木のご位牌から木製の本位牌に替えて魂入れをしていただく

・お墓をお持ちの場合は併せて納骨も行なう

以上のようなことは一般的に知られております。

今でこそ簡易的になりましたが本来は7日ごとに法要をして49日目には7回目の最後の法要を行っていました。現在は葬儀の後繰り上げて初七日法要という1回目の法要を済ませてしまうことが多いです。

 

ではこの四十九日は仏教的にそもそもどんな意味があり何をするためのものなのでしょうか?

仏教では亡くなった方が輪廻転生を繰り返しながら極楽浄土を目指すものとされています。

そして亡くなられて49日目に次の行き先が決まると信じられています。

行き先が決まるまでに7日ごとに7回の裁判を受けることになります。そこで残されたご家族が追善供養として

初七日から七七日まで故人様の裁判が有利になることを願って法要をするという事なのです。

つまり仏教的には人は亡くなった後誰でも極楽浄土に行けるわけではないのです。

 

それでは、7回の裁判について簡単にご説明をしていきます。

・初七日

最初の裁判は、故人様が三途の川に着くタイミングです。

不動明王によって生前の殺生について調べられます。

・二七日

2回目は、故人様が三途の川を渡った頃になります。

釈迦如来によって生前の盗みについて取り調べがあります。

・三七日

3回目は、文殊菩薩によって生前の不貞について調べられます。

・四七日

4回目の裁判は、普賢菩薩に生前嘘をついたかどうかの取り調べがあります。

・五七日

5回目は、地蔵菩薩、閻魔大王の登場です。ここで前の四王から引き継がれ続けてきた閻魔帳の中身や生前の行いを平等に裁いて、六道ろくどうのうちどこに輪廻転生するかが決まります。

・六七日

5回目の裁判で生まれ変わる世界が決定したので、今度は弥勒菩薩生まれ変わる条件が決められます。

・七七日

いよいよ49日目、薬師如来が最終判決を下します。この時、生まれ変わる時に男女どちらになるか、また寿命も決定されます。

 

以上が7回の裁判の大まかな内容です。

次に行き先である6つの世界ですが、

天道・人間道・修羅道の三善趣(三善道)、畜生道・餓鬼道・地獄道の三悪趣(三悪道)に分かれます。

そして輪廻転生によっていずれかの世界に行ってまた生まれ変わるというサイクルを繰り返すことになるのです。

 

以上が四十九日についての簡単な説明になります。参考にしていただけましたら幸いです。

 

「思い出綴り」について

今回は当社のお客様サービスの一つである「思い出綴り」についてお話いたします。

思い出綴りとは、葬儀をご用命いただいたお客様に、故人様のことにつきましてご記入いただくシートのことです。

このシートの記入をお願いしてからお客様からご好評をいただいております。

その内容についてご説明をしていきます。

 

A4サイズの用紙に以下の項目について、ご家族に記入をしていただきます。ご家族で協力してご記入いただくことで生前の故人様の思い出を共有し、再認識することができると考えております。

 

ご記入いただくのは、以下の9つの項目です。

1.故人様のお人柄や性格について

2.ご家族構成

3.ご家族との関わりや家庭での生活について

4.趣味、特技などについて

5.仕事の経歴について

6.特別な思い出、エピソードなどについて

7.闘病について

8.故人様へ最後にお伝えしたいお言葉など

9.故人様のお好きだったもの

 ・曲、歌手

 ・本や雑誌、タバコの銘柄など

 ・花

 ・色

 ・食べ物

 ・飲物(お酒の銘柄など)

 

全部埋めるのには結構時間がかかりますが、ほとんどのお客様が丁寧にご記入をいただいております。

ご記入いただいたシートは式当日の司会進行をする担当者と共有し、故人様のご紹介の際などに参考にさせていただいております。

 

当社でほとんどの方がご利用される納棺師さんによる納棺の儀と共に、この思い出綴りはお客様の満足度を上げる効果があると感じております。

葬儀というのは言うまでもなく正常な精神状態ではない状況で行われます。ともすれば、葬儀社の言われるがまま一連の打合せなどが進行してしまい、あっけなく葬儀が終わってしまったという印象しか残らない可能性があります。

そういう中で、この思い出綴りや納棺の儀のようにご家族も参加し体験することにより、記憶に残るご満足いただける葬儀につながるのだろうと考えております。

 

当社では、これからもお客様のご満足につながるサービスなどを企画しご提案していこうと考えております。

よろしくお願いいたします。

遺品整理 「二度とやりたくない」

今回は遺品整理について考えてみたいと思います。

遺品とは、故人様が所有されていた「動産」のことを言います。

これは以下のように多岐にわたります。

 

・いわゆる財産 現金 有価証券 貴金属 銀行通帳・印鑑 保険証券など

・故人の趣味や思い出の品 

・家具、家電

・衣類、布団

・日用品

・食料品 などなど

 

以上のような品物を必要なものと不要なものに仕分けをし、不要なものを処分したり、売却する作業を遺品整理と呼ぶのです。

上記の財産や家具や新しい家電などについては、ご家族で形見分けをします。

問題は不要なものの処分です。

遺品整理の作業は経験した人や、今まさに作業中の方の声を聴くことがありますが、非常に大変でこんな事もう二度とやりたくないと異口同音におっしゃいます。

 

ご家族だけで遺品整理をする場合、

1.時間が非常にかかる

2.肉体的な負担が大きい

3.精神的にも非常につらい

以上のような問題があります。

 

物理的な作業に要する時間を考えてみると、

例えば2LDKのアパートで、約1か月 一戸建ての住宅で約3か月はかかります。

さらに、故人様の死後の事務手続きを並行してやらなければいけません。

更に、亡くなられた悲しみのグリーフケアにも時間がかかります。となると長期化してしまう可能性が高いのです。

 

賃貸住宅で時間的に急がなくてはならない、人手が無くご家族ではできない等の場合は、遺品整理の業者にご依頼されることも検討してはいかがでしょうか。

 

遺品整理業者に依頼した場合のメリットデメリットですが、

1.メリット 

・時間的に非常に早く完了する

2.デメリット 

・費用がかかる 

・思い出の品物を捨てられてしまうリスクがある

・遺品を雑に扱われる可能性がある

以上のようになります。

 

終活の中で遺品整理は葬儀と並んで非常に大変なことなのです。

お元気なうちから生前整理を徐々にして、要るもの要らないものをしっかり選別しご家族に引き継げるようにして

おくことが理想です。

たとえ高齢の方のおひとり暮らしだったとしても、長年暮らしているとたくさんのものが家の中にあるのです。遺品整理は非常に大変だということをご家族の方が良く認識されておくことが重要だと思います。

 

葬儀の供花について

今回は葬儀の供花について考えてみたいと思います。

儀式を伴う葬儀の場合、祭壇の両脇にお花を出します。これを供花と呼びます。

公営斎場の場合は、出せるお花の数に制限がありますが、最低でも両脇に1基ずつ2基以上出すお客様がほとんどです。

 

供花とは、「供える花」と書きます。この意味は、亡くなられた故人様を偲び、生前中の感謝の思いを込めて出すものです。

この供花ですが、どんな花でもOKではありません。

以下のような注意点があります。

1.花の色

2.花の種類

 

1の花の色ですが、基本は白、紫、白の3色です。この3色に赤とピンクを加えた5色になります。

 

2の花の種類としては、次のような花は出してはいけません。

・棘(とげ)のある花 バラ、あざみ、ブーケンビリアなど

・毒を持った花   チューリップ、シャクナゲ、彼岸花など

・香の強い花 カサブランカなど

・つる性の花 朝顔、ジャスミンなど

 

生花としてよく使われるのは、菊、カーネーションが多いです。

基本は葬儀の供花を扱う生花店にお任せしていただければ大きな間違いはないと思います。

 

最近家族葬が主流になり、香典を辞退するということも良くあります。香典はご当家の経済的な負担の軽減を目的にするという側面もありご当家の判断で決めていただいたよろしいと考えます。

ただ同様に供花も辞退するというご家族もいらっしゃいます。私は個人的には供花は受けとられた方が良いのではないかと思います。

先に述べましたように、供花は故人様の生前中の感謝を表すものです。そして供花に対する返礼については特に決まりがあるわけではありませんので送られる方のご意思を尊重するのが望ましいのではないかと思うのです。

 

いずれにしましても供花については、料理や返礼品と同様にご当家の皆様とよく打ち合わせをさせていただいて決めていくことが必要です。

家族葬で喪主挨拶は必要ですか?

今回は家族葬で喪主挨拶は必要かについて考えてみたいと思います。

 

当社は家族葬の施行がメインでお手伝いをさせていただいておりますので、当家の喪主様から

「喪主挨拶って必要でしょうか?」とよく質問されます。

結論から言うと、「喪主挨拶はやってもやらなくてもいい」ということだと思います。喪主様の意思で決めていただければ問題ありません。特に参列者がご家族のみでご親戚が居ない場合はごあいさつしないケースも多いと思います。

 

ただし、ここからは私の個人的な意見ですが、できれば家族葬であっても喪主挨拶をする方が望ましいと考えております

その理由は以下の3つです。

 

1.挨拶をすることで葬儀全体が締まる

やはり故人の人生最後の大切な儀式ですから、当事者である喪主様がご挨拶をすることで葬儀がしっかり終了するということで意味があると考えております。

2.故人様に成り代わって参列者へごあいさつするという事

本来自分の葬儀に来てくださってありがとうと言いたいのは故人様だと思います。ですから故人様に成り代わってごあいさつするということは儀礼的にもやはり必要なことであると言えるでしょう。

3.特に遠方や行き来の少ない親戚が参列する場合は必要

参列者が、直系の親族(配偶者、親、孫)以外にもいらっしゃる場合です。

・いわゆる傍系の親族(兄弟姉妹・甥姪・従妹など)

・本当に親交の深かった友人、知人など

これらの方は、位置づけとして「ゲスト」になります。ゲストとしてご自分の意思で参列され方にはやはりご挨拶をすることは大切なことです。

 

ただ、なかなか喪主挨拶はハードルが低くありません

・人前での挨拶など今までした事がない

・何を話したらいいか見当もつかない

・初めて喪主になり緊張して自信がない

等の理由で喪主挨拶をどうしようかと悩んでしまうケースもあるでしょう。

 

そんな場合に備えて、私なりに喪主挨拶のコツをご紹介します。

・上手にやろうとしない

挨拶の途中に噛んでしまっても、間違えてしまっても大丈夫です。お気持ちが伝われば良いと思います。

・普段使わない難しい言葉は必要ない

できるだけ平易な言葉を使っていただいて大丈夫です。

・あらかじめ紙に書いたものを読むこともOK

頭が真っ白になって何も言えなくならないように紙に書いておいたものを読んでも全く失礼には当たりませんのでご安心下さい。

 

当社では喪主挨拶の文言についての具体的なアドバイスもさせていただいておりまので、お気軽にご相談ください。

凍結された銀行口座からお金を引き出す方法

今回は「凍結された銀行口座からお金を引き出す方法」について考えて見たいと思います。

亡くなられた方の銀行口座は、銀行が亡くなられた事実を知ることになると凍結され、お金を下ろすことが出来なくなります。

 

死亡届を役所に提出するとすぐに凍結されてしまうという情報がありますがこれは間違いです。

役所が銀行に連絡することはありません。

亡くなった事実を銀行がご遺族から直接聞いたり、新聞のお悔やみ欄で知り、遺族に確認することで口座の凍結をするのです。

 

何故、銀行は口座の凍結をするのでしょうか?理由は以下の2つです。

1.故人の相続財産を確定し保護するため

2.預金を引き出すことで起きる可能性のある相続人同志のトラブルを避けるため

 

銀行のATMなら暗証番号が分かれば本人確認無しで誰でも簡単に引き出すことが可能です。例えばご家族が故人の預金を他の相続人には知らせることなく引き出してしまった場合、相続人同士のトラブルになる可能性もあります。銀行としては、安易に故人の預貯金が引き出されてしまうと、他の相続人から抗議を受けることがあり、相続争いに巻き込まれないため故人の口座を凍結することになるのです。

 

では凍結された口座からお金を引き出す方法について見ていきましょう。

方法は2つあります。

1.相続手続きに則って解除する

2.仮払いの手続きをする(2019年7月の民法改正で可能に)

 

1の手続きには以下の書類が必要です。

・通帳、キャッシュカード、届出印

・故人の戸籍謄本(改製原戸籍)出生から死亡まで連続したもの

・故人の死亡診断書のコピー

・遺産分割協議書(相続人の実印を押印)

・相続人全員の戸籍謄本

・相続人全員の印鑑証明書

 

以前は1の手続きしか方法がなかったのですが、民法改正により2019年7月から限度額の範囲内であれば「仮払い」が認められるようになりました。

2の仮払いに必要書類は以下の通りです。

・通帳、キャッシュカード、届出印

・故人の戸籍謄本(改製原戸籍)出生から死亡まで連続したもの

・故人の死亡診断書のコピー

・相続人全員の戸籍謄本

・預金を引き出す方の印鑑証明書、本人確認書類

・葬儀の見積書または請求書

 

仮払いの限度額は以下の計算になります。

 

 預金残高 × 1/3 × 1/相続人の数

 上限は1口座当たり、150万円迄

 

仮払いとはいえ、正規の相続手続きとあまり変わらない書類の数と手間がかかります。

 

相続人の数が少なく(3人くらいまで)お近くに住んでいたり頻繁に行き来されている場合は、1の正規の相続手続きを取った方が良いかもしれません。

また2の手続きを取った場合や銀行に口座を凍結されないうちに預金の引き出しを何回かに分けてATMでした場合は注意が必要です。

口座の預金を引き出した段階で「単純相続」を選択したとみなされ、もし故人様に隠れた多額の借金が見つかり相続の放棄を希望してももうそれはできないことになるからです。

 

いずれにしましても、お元気なうちからエンディングノートをご活用いただきご家族間で財産に関することもできるだけ共有されておく事をおすすめいたします。

なぜ小さな葬儀社でもお客様にご満足いただけるのか?

今回のテーマは、「なぜ小さな葬儀社でもお客様にご満足いただけるのか?」です。

当社は設立4年目の小さな葬儀社です。しかも全くの異業種からの参入組です。普通に考えたらそんな歴史の浅い、経験の少ない葬儀社に頼むお客様はいないと考えるかもしれません。

しかし、小さいからこそのメリットもたくさんあります。

おかげさまで、当社で施行させていただいたお客様からもご好評いただいております。

 

では、その理由についてご説明いたします。理由は次の5つです。

 

1.チームで良い仕事をする

葬儀社の人間は自分一人ですが、

・車両(寝台車、霊柩車)

・司会、斎場スタッフ(受付、誘導など)

・供花

・料理

・返礼品

以上の業務はそれぞれの業界でプロフェッショナルな業者さんたちと「チーム」を組んでお客様の葬儀を施行します。チーム力で大きな葬儀社には負けない質の高い仕事をしております。

施行が完了すると一旦チームは次の葬儀まで解散します。

いつも一緒に仕事をしてくれる業者さんを単なる取引業者ではなくチームの一員と考え、接しています。

 

2.余分なコストがかからない

当社は自社の式場は持たず、公営斎場での葬儀をしております。

葬儀の業務がない時は、経費は最低限しかかかりません。ですから葬儀料金も高い設定にはしておりませんし、

ドライアイスや当社にご安置する際の安置料金も追加請求をしておりません。

規模の大きな葬儀社は、人件費、建物・車両維持費等が経費として必要になりますので、料金は高めにならざるを得ません。

 

3.葬儀はお客様との打ち合わせが8割

葬儀がお客様のご満足いただけるものになるためには、お客様との打ち合わせが最も重要です。

打ち合わせがしっかりできれば、80%は完了したといっても過言ではありません。

現在のところ事前相談をされていらっしゃらないお客様がほとんどです。ですから葬儀当日まで時間が無い中で如何にお客様のご要望をしっかりお聴きし、不安な点やご質問にも迅速に対応することを心がけております。

私自身が他の業界ですが営業職の経験が長いのでそれを十分に活かしております。

打ち合わせの時に肝心なのは単にヒアリングするのではなく、「傾聴」することなのです。

 

4.担当者が最後まで代わらない

規模の大きな葬儀社では、担当者は固定されず何人も代わるのが普通です。

お客様から頼まれたことや変更事項がしっかり引き継ぎがされれば大きな問題はありません。しかしよく耳にするのは、「人が代わってしまい何度も同じことを言わなくちゃいけない!」という苦情です。

また、しっかり引き継ぎがされて葬儀が施行されても、一人一人の印象が薄く後々名前も顔も覚えていないということが多いとも聞きます。

当社は、代表の私しかおりませんので必然的にずっと最後まで担当いたします。

そして、チェックリストを使い漏れがないかを必ず何度も確認しております。

5.ホスピタリティを忘れない

故人様の人生最後の大切な儀式をお任せいただくわけですから、そのご当家の皆様が故人様を想うお気持ちを一番に考えております。そこにはホスピタリティが必須です。

故人様の人となりにつきまして「思い出綴り」という生前の故人様の人柄や趣味、お好きだった音楽、色、食べ物などをご記入いただくものをご用意いたします。

ご用命いただいてから葬儀当日までの短い間ですが、ご満足いただける葬儀にするためにできることはすべて行っております。

 

これからもご縁をいただいたお客様が、当社を選んでよかったと思っていただける葬儀を施行するために日々研鑽をしていきたいと考えております。

おひとりさま 亡くなった後のこと

今回のテーマは、「おひとりさま 亡くなった後のこと」です。

このブログでもおひとりさまに関するテーマはいくつか取り上げてまいりましたが、本当に身寄りがなく、そして死後必要と思われることを何もせず亡くなってしまった場合、どういうことになるかについて見ていきたいと思います。

 

高齢者で一人暮らしをされている方は年々増加しています。

2020年の国勢調査によると、65歳以上の人口に占める一人暮らしの人の割合は、1980年に男性4.3%、女性11.2%。男女合わせた総数は88万1千人でした。

それが2020年には男性が15.0%、女性が22.1%,総数は671万7千人に増加、65歳以上の約5人に1人が一人暮らしとなっています。今後も増え続けると予想され、2040年には総数が896万3千人になると推計されています。

 

そしてその中で単に一人で暮らしているだけでなく、本当の「おひとりさま」の割合も増えていると考えられます。

今現在一人暮らしで、自分の死後に関する諸手続きを頼める親族がいない場合、司法書士などにその手続きを委任する「死後事務委任契約」を結ぶことが必要です。これは以前に当ブログでも書かせていただきました。

ただ、いろいろなご事情で手続きを何もしないまま亡くなられてしまう方もたくさんいらっしゃいます。

 

もし、死後の手続きに関する準備を何もしないまま「おひとりさま」が亡くなられた場合どういうことになるかについて解説したいと思います。

 

1.身元調査

おひとりさまが亡くなった場合、警察や病院から自治体に連絡が入り自治体により身元調査が行われます。

まず身寄りがないかどうかを戸籍調査等で調べます。故人の親族関係を調べて、もし親族が見つかった場合は

ご遺体の引き取りをしてくれるかどうか打診をすることになります。

しかし、もし親族が見つかったとしても引き取ってもらえないことも多いようです。実際、何十年も会っていなかった親戚の方が亡くなられて、葬儀代だけでなく、賃貸住宅の原状回復の費用も負担しなくてはならないようなケースは中々難しいと思います。

 

2.ご遺体はどこに?

身元がすぐに判別しない場合多くは警察署の専用の保管庫に保管されます。場合によって葬儀社の保安施設に保管されることもあります。

身元調査に時間がかかりますと、季節と保安施設の状況によりご遺体の腐敗が進んでしまうことになります。

 

3.遺産について

おひとりさまの保有する不動産や預貯金などの遺産はどうなるのでしょうか?ご遺体の引き取り手がないということは法定相続人がいない、またはいても相続を放棄された場合、遺産は国庫に帰属することになります。つまり国が相続するということです。この金額は年間でなんと約400億円に上ります。この金額は10年前に比べて約2.5倍となっているということです。

「死んだ後人に迷惑を掛けたくない。」と思って預金を残していてもこれでは一円も使われることなく国の資産になってしまうことになるのです。

 

以上のことを踏まえ、おひとりさまの場合は特に終活をしっかり考え実行をされることをお勧めしたいと思います。「死後事務委任契約」を締結し自分が亡くなられた後のことをお任せできる状態にしておくことは最優先にやっておく必要があると思います。

お清め塩のお話

今回のテーマは、お清め塩についてです。

通夜や葬儀の後の習慣として「お清めの塩」をいただきます。

古来死は穢れ(けがれ)と考えられていました。

そのため、葬儀に参列した際には穢れを自宅に持ち込まないように、自宅に入る前に葬儀場で手渡された塩を振りかけるといった慣習があります。

これには塩を身体にかけて身を清めるという意味があります。

因みにお店の入り口で見かける三角の形をした「盛り塩」も清め塩と同じ理由で置くようになったと言われています。

 

元々神道では死を穢れたものと捉えています。そのため、神道では家族が亡くなった際には一定の期間家にこもり、穢れが浄化されるのを待つ必要がありました。

また、葬儀に出席して、故人の死に触れた者も穢れているとみなされてきました。

そこで他の人に穢れが伝染らないように、葬儀の参列者の体を清めるために利用されたのが塩です。

 

一方、仏教では死を穢れの対象とは捉えていません。

死は身近にあるもので、しっかりと向き合い、生きていくために活かすという教えがあります。

そのため、仏式の葬儀では体を清める塩を用意しないケースも見受けられます。

特に浄土真宗の葬儀では、清めの塩を用いません。

人は亡くなったときに、浄土に生まれ変わる「往生即成仏」の教えがあるためです。

 

ただ近年はお葬式で小さな袋に入った清めの塩が会葬礼状と一緒に渡されることが一般的です。

また、身内であるご家族や近しい親族の葬式の場合には、お清めの塩を振らなくても良いとされています。

 

清め塩の使い方はは次の3つの手順になります。

1.清め塩をひとつかみ手に取り、胸→背中→足元の順に振りかけます。これは血の流れと同じ順番で邪気がその流れに乗らないようにするためです。

2.衣服についた塩をよく払い落とします。邪気のついた塩を家の中に入れないためです。

3.最後に払い落とした塩を踏んで邪気を断ち切ります。

 

もし、清め塩が残ってしまったらどうすればよいでしょう?

食用ではありませんのでお料理に使ったりせずごみ収集に出してください。捨てることに抵抗を感じる場合は「庭に撒く」「キッチン・トイレに流す」などの方法で処分してください。

 

ここまで清め塩に関することをご説明してきましたが実際に清め塩を使うかどうかはそれぞれの判断になります。

もしご使用になる場合は参考にしていただけましたら幸いです。

もしご家族が余命宣告を受けてしまったら・・・

今回のテーマは、「もしご家族が余命宣告を受けてしまったら・・・」についてです。

医師から余命宣告を受けるということは非常にショックなことであり、本人はもちろんご家族も絶望して茫然自失となり、どうすればいいのかわからないということもあるでしょう。

 

余命宣告とは、医師が患者に対して、その人があとどのくらい生きられるかという余命を伝えることです。

ただ実際に宣告された方が実際にどのくらいまで生きるのかは誰にもわかりません。

 

余命を計算する際によく使われる数値は、「生存期間中央値」です。

「余命1年」と言った場合、それは、生存期間の中央値が1年ということです。中央値というのは、同じ程度に進行した肺がんなら肺がんの患者の集団において、「50%の患者が亡くなるまで」の期間のことです。つまり、同じ肺がん患者が100人いた場合、50人目が亡くなった時点が肺がんの余命と考えられています。 

 

実際に余命宣告を受けた場合、しっかり現実を受け止めこの先どうしていくのがご本人やご家族にとって良いのかを冷静に考えることが大事であると考えます

 

もしご家族が余命宣告を受けてしまった場合何をすればいいのか、どのような心構えで過ごせばいいのかを考えてみましょう。

 

1.今後の方針を決める

その方の病気や事情によって異なると思いますが、

・完治を目指す

・延命治療を行う

・緩和ケアを行う

以上3つの方針のうちどれを選ぶのか?についてご本人のご意思を尊重しつつ決めていくことが必要になります。

 

2.残された時間でできること、やりたいことをやらせてあげる

いずれの方針であったとしてもご本人の人生最後にやりたいことをさせてあげるのが良いと思います。

もちろん身体に障ることはできませんができる限り望みをかなえてあげましょう。

 

3.生命保険等の確認をする

もし保険に加入している場合は、保険会社に連絡をして契約内容などを確認しておきましょう。

 

4.もしもの時にどうするかを聞いておく

まず誰に連絡をしたら良いかを聞いておきましょう。友人・知人などご家族が知らない方がいると亡くなってしまった後です調べるのが大変です。

また銀行の預金などについても確認をしておきましょう。

 

5.もし一定以上財産がある場合は相続の準備をする

相続トラブルを防ぐため、可能であれば財産を確認し、誰に何を相続させるのか遺言書に書いてもらうことをお勧めいたします。公正証書遺言か、自筆証書遺言で法務局での保管が良いと思います。

エンディングノートに書くこともできますが法的拘束力がありません。財産に関しては遺言書が安心です。できれば法律の専門家に依頼されるのがよろしいでしょう。

 

6.葬儀の準備をしておく

できたらどういう葬儀を希望するのかをご本人とも相談しておくのが良いと思います。

その上で葬儀社の選定を始めてください。

葬儀の形式、予算、規模をあらかじめ想定しておくといざという時安心です。

亡くなってしまってから探すのは時間的に余裕がなく後悔をすることになる可能性があります。

 

あまり考えたくないことだと思いますが、「もしも」の時を想定しておくこと、それが大切なご家族の余生のために必要なことであると思います。

亡くなられた後14日内にしなければいけない事

今回のテーマは、「亡くなられた後14日内にしなければいけない事」についてです。

亡くなられて7日以内にしなければいけない手続きは主に葬儀(火葬)に関することがメインでした。

14日以内にしなければいけないことは主に以下の4つになります。

 

1.年金の受給停止手続き

2.国民健康保険の資格喪失届の提出

3.介護保険の資格喪失届の提出

4.世帯主の変更届の提出

 

順番に見ていきましょう。

まず、1の年金の受給停止手続きですが、

厚生年金はさらに期限が早く10日以内の手続きが必要です。国民年金は14日以内です。

いずれも、

・亡くなられた方の年金証書と

・死亡届、死亡診断書のコピー

を年金事務所などに提出します。

手続きが遅れると年金が支払われてしまい、後日返還請求されることになり手続きが煩雑になりますので早めに手続きすることをお勧めいたします。

この際、未支給年金の請求を一緒にしておきましょう。年金は亡くなった月の分まで請求ができます。

 

次に2国民健康保険の資格喪失届の提出です。

亡くなられた後14日内に、市役所・町役場に

・亡くなられた方の保険証

・死亡届のコピー

と一緒に提出をします。その際、窓口で手続きする方の本人確認書類(運転免許証など)と認印が必要になります。

 

次に3の介護保険の資格喪失届の提出です。

亡くなられた後14日内に、市役所・町役場に

・亡くなられた方の介護保険証

と一緒に提出をします。

 

最後に4の世帯主の変更届の提出です。

この手続きは世帯主が変更になる時に必要になりますが、例外もあります。

世帯主となる人物が明瞭である場合や、世帯主にふさわしい人物がいない場合は、届出がいらない場合もあります。

例えば夫婦2人で1世帯を形成していた場合、夫が亡くなった際は妻が世帯主になることが明確なので、

届出は必要ありません。

また15歳未満の子どもは、世帯主になることはできません。

そのため夫婦に15歳以下の子ども1人の家族だった場合も、届出は必要ないです。

 

手続きとして、

世帯主が亡くなられた後14日以内に、市役所・町役場に

・世帯員、委任状を持った代理人

・本人確認書類・印鑑・委任状

を住民異動届を記入して一緒に提出します。

 

世帯主変更届は、住民基本台帳法という法律で14日以内に提出が必要だと定められています。

正当な理由なく提出をしなかった場合、5万円以下の罰金を課されるので期限内提出しましょう。

 

以上が亡くなられた後14日内にしなければいけない事です。

葬儀後あわただしい中結構やることが多いです。大変ですが、忘れずに確実に手続きをしましょう。

 

自分が死んだら愛するペットはどうなる?

今回は高齢者のペットと終活について考えて見たいと思います。

 

高齢者の暮らしを豊かにしてくれる犬や猫などのペットですが、飼い主が高齢になるとトラブルも増加します。動物の世話をするのは肉体的にも負担がありますし、犬の場合ですと、えさや予防接種、トリミングなどしなければならないことも多く簡単ではありません。万が一のことがあったらペットが取り残されてしまうことになります。

 

飼い主の高齢化で起こるトラブルとして次の2つが挙げられます。

1.高齢化で世話ができなくなる

2.急な入院などでペットを預けることができない

 

まず、「高齢化で世話ができなくなる」についてです。

散歩をしたり、毎日の暮らしを共にしたりする中で、高齢者の生活がペットによって楽しく張り合いのあるものになるのは間違いありません。ただしペットの世話は決して楽なものではありません。

体力の衰えに伴ってペットの世話がつらくなってきたり、ペットを飼ってから世話の大変さに気がついたりする場合も見られます。

このような理由からペットを保健所や保護団体に引き渡してしまう高齢者も年々増えています。

やむを得ずということかもしれませんが、これは人間の身勝手ということになります。

 

次に「急な入院などでペットを預けることができない」です。

終活とペットの問題は、飼い主の急な入院や、亡くなってしまった場合にも影響が出ます。

ご親戚やご近所に預けられる場合は良いですが、誰しもそのような相手を持っている訳ではありません。

もちろんペットを一時的に預かってくれる「ペットホテル」がありますが、長期の入院となりますとその間の宿泊費は高額になってしまいます。

ペットを飼っていらっしゃる方の終活を考える上では、ご自身に“万が一の事”が起こった時愛するペットをどうするかを想定しておくことは大事なことだと思います。

 

それでは、上記の2つのトラブルを防ぐためにはどうしたらよいでしょうか?

ペット愛好家にとって犬や猫たちは家族同然の存在ですが、今の日本の法律では当然ながら人間ではありませんので、ペットは相続を受けられるものとして認められておりません。

しかし、間接的にペットに遺産をのこすことができる方法があります。

 

それは遺言書を使った「負担付き相続」です。

遺産を受け取る相続人に「ペットを世話する」という条件を付ける方法です。

そして「遺言執行人」を選定し、相続した人がきちんとペットの世話をしているかしっかりチェックをしてもらうことが可能です。この方法であれば飼い主が亡くなった後も愛犬・愛猫の暮らしを保証することができます。ペットの世話を怠っているようであれば遺産を返納していただくことになります。

※遺言執行人は、故人が指定した人が担うことになります。弁護士など外部に依頼することも可能です。

 

注意点として、遺産を受け取る=ペットの世話をする相続人は、この相続を放棄する権利も持っているということを覚えておきましょう。

自分亡き後のペットの世話は、信頼できる人にお願いするべきことに変わ

事前相談の時にどんな打ち合わせをするの?

今回、またまた事前相談のお話しです。なぜ何度も事前相談が出てくるのか?それはやっぱり重要なことだからです。

事前相談ってそもそもどんなことを相談するのか?それは主に以下の項目です。これらは葬儀社から

お客様に質問されるだろう項目でもあります。

 

1.現在のお住い(住民票のあるご住所)

2.葬儀の形式(仏式・神式・キリスト教式・無宗教etc)

3.何人ぐらいの参列になるか

4.葬儀の形態(火葬式・一日葬・二日葬)

5.どういうお葬式にしたいか

 

それでは順番に解説をしていきましょう。

まず現在のお住いについてです。当社の場合基本的には公営の斎場で葬儀を行ないますのでどの斎場になるのかを確認する必要があります。

因みに、当社の施行エリアで主な公営斎場は、以下の5つです。

・つくばメモリアルホール(つくば市)

・うしくあみ斎場(牛久市・阿見町)

・土浦市営斎場(土浦市)

・やすらぎ苑(取手市、守谷市、つくばみらい市)

・龍ヶ崎市営斎場(龍ヶ崎市)

ご家族又は葬儀の対象の方のどちらかの住民票がこれらの市や町にあれば公営斎場を安価で利用できます。

 

次に葬儀の形式です。仏式の場合は、菩提寺があるかどうか、無い場合はお坊さんの手配をどうするかなどを確認します。神式やキリスト教式も神主さんや牧師さんの手配をどうするかの打合せが必要です。また、無宗教葬の場合は、式の内容を一から決める必要があります。

 

そして、参列される人数についてです。ご家族とごく近しい親戚の方だけになるのか、住まいの離れたご兄弟やご友人までお声をかけるのかそのあたりを確認します。

人数によって斎場の収容人数によって式場の選定が変わる場合がありますし、お香典返しや料理などの数も変わってきます。

 

次に葬儀の形態についてです。ごく簡単に火葬のみにするのか、通夜をしない一日葬にするのか、しっかり通夜・告別式まで行うのかを決めておかなければなりません。

ご家族は一日葬でやろうと思っていたが亡くなられた方のご兄弟から何故通夜をやらないのか、などとクレームがきたりする場合もあります。ですから、万が一のことを考えて「プランB」として二つの案を両方打ち合わせしておくのもいいかもしれません。

 

最後に、どういうお葬式にしたいのか?です。

これはお金を掛けず最低限の費用で行うのか?できたらお花をたくさん飾ったり(生花祭壇をすることも可能な公営斎場もあります)して少し華やかにお送りしたいのかなど、亡くなられた方の思いやお送りするご家族のお気持ちをしっかり確認させていただく必要があるのです。

 

これらのお打ち合わせ内容は事前相談を行うからこそある程度時間をかけてご検討することが可能になります。ここまで打ち合わせをして、費用についても確認をしておけば決して葬儀のあと後悔するようなことはありません。

「葬儀の事前相談なんて不謹慎だ」という声もあることは事実です。しかし事前に打ち合わせをせずモヤモヤした不満の残るお葬式になってしまうことを避けるためにも是非事前相談をご検討いただけたらと思います。

終活は何から始めたらいいの?

今回は「終活は何から始めたらいいの?」というテーマを考えてみたいと思います。

終活を始めましょう、と言われてもやることが多く、何から始めたらいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。

 

まず、今回のテーマに関連してあるエピソードを書かせていただきます。

先日、ある終活関連会社の女性社長さんとお話をする機会をいただきました。そこで私はある気づきをいただいたのです。

その社長は、「終活をもう少し楽しくできたら、もう少し明るい気持ちで出来たらと思っている。」というニュアンスのことをおっしゃっていました。

私の中に終活というと、ともすれば、生真面目に義務感をもって行う、というイメージがありました。でも言われてみれば確かに眉間にしわを寄せてやるものではなくもっと肩の力を抜いてもいいんだと気づかされたのです。

また、社長自身が生前整理を始められて、

 ・昔のことは意外に忘れていることが多い

 ・思い出の品物や写真を見て楽しかったことや反対に嫌だったことなどを思い出す

 ・その時、「自分は今までこうして生きてきたんだ」という思いが生まれ、これからもしっかり生きようという活力のようなものが生まれた

以上のようなことをおっしゃられていました。

「生前整理をしながら元気になる」この気持ちは私の知らないもので新鮮で大きな気づきとなりました。

 

さて、今回のテーマ「終活は何から始めたらいいの?」に戻ります。

終活の入り口はまず比較的進めやすい、生前整理から始めることをお勧めいたします。

順番としても要らないものを徐々に整理していくことが始めやすいですし、もし生前整理をしながら元気になり、これから先の人生を生きていくうえで良い作用があるとしたら尚更です。

 

生前整理は、方法に決まりがあるわけではありませんが、まず要るものと要らないものに分類することから始めてみてください。

これがスムーズにできれば、要らないものを順番に処分していくことになります。

ただ実際には判断に迷ってしまったりして分類することがなかなかできないことが多いです。

 

当社では葬儀以外に、不用品の買取の仕事もしております。買取を依頼されてお客様のお宅に伺いますとご希望の品物の査定をするのですが、その際に、「買取できるもの」「買取できないもの」に分類されるわけです。ここで「買取できないもの」=「要らないもの」となるので分類する時間が短縮できたりします。もし分類に困っていらっしゃったら買取の査定をしてもらうのも一つの方法かもしれません。

また買取りをしますとお客様もご存じなかったいわゆる「お宝」のような品物が出てきたりしますので

ちょっとしたお小遣いになったりすることもあります。

 

要らないものの処分もまた大変です。市町村によってごみの処分は違いますので事前に市町村の役所に確認をする必要があります。私も買取でお伺いした際にお客様の家で市役所や処分業者に連絡をしてその場でお調べすることが良くあります。

無料の場合とお金の掛かる場合がありますのでその辺もしっかり確認をしておく必要があります。

 

どうしても簡単に処分できないものに「思い出の品物」があります。そういう品物につきましてはご家族とよくご相談をされてどうするかを決めておくことが大事です。

それでも、ご家族のどなたも引き取りを希望されない場合は、それがお買取りできるものでしたら当社でもお役に立てるかもしれません。

「モノ」自体は人に譲ったり、売ったりして整理しても「思い出」は残しておきたい、そんな方もいらっしゃいます。そんな方の思いを形にしてらっしゃるのが、本日エピソードとしてご紹介した終活関連会社です。

ご興味のある方は、ホームページのURLをお知らせいたしますのでご覧になってください。

 

思い出編集室  株式会社小瑠璃舎

http://omoide-office.com/index.php

葬儀の事前準備はなぜ必要なのか?

今回は葬儀の事前準備の重要性、必要性について考えてみたいと思います。

 

先日当社で施行させていただいたお客様で喪主をされた70代の女性から、

「事前にお話を聞いていて本当に良かった。もし何も準備をしていなかったら大変だった。」ということをお聞きしました。

 

もし事前相談等の準備をしていなかった場合のデメリットはたくさん考えられます。

・葬儀社を探す時間が全く足りない

・その葬儀社が自分たちの希望する葬儀をしてくれるかどうかわからない

・費用や葬儀の内容についての説明が疲れやストレスなどで頭に入らない 等々

 

実際に病院や施設で亡くなると、一定の時間以内にお迎えをするように催促されます。

もし事前に葬儀社を決めておかないと、わずか1~2時間で葬儀社を探さなくてはならないのです。

スマホでネット検索ができる時代ですがやはり圧倒的に時間が足りません。

 

何とか良さそうな葬儀社が決まり、ご遺体を安置するご自宅などに搬送してもらいます。

ここで葬儀の内容などについて打ち合わせをすることになります。

ほとんどの方が生まれて初め喪主となるわけですから、打ち合わせももちろん初めてです。

葬儀を行う事になりますと決めなければいけないことが非常にたくさんあるなかで、説明を受けても

今度は精神的なストレスや疲労感で中々しっかり理解ができません。

 

葬儀社の見積書の中には、専門用語が多くわかりにくいものもありますから更に混乱状態になってしまいます。

すると思考放棄となって、葬儀社に選択を任せてしまうということが起きるのです。

こうなってしまいますと思っていたのとはイメージも金額も全く違うお葬式となってしまう可能性が高くなります。

 

「皆様そうされていますよ。」何か聞いたことのあるセリフです。お客様が選択に迷った際に葬儀社側が

結果的に誘導する決め手となる言葉です。

 

このような流れでお葬式をしてもやはり心から満足できる葬儀をすることは難しいと考えられます。

従って事前にご相談をされて、

・葬儀についての予備知識をつけておく

・費用の総額を把握しておく

・どういう場所で施行するのかを確認しておく 等々

お客様が冷静な時に準備をされることをお勧めしております。

 

「終活」という言葉が一般化し、お元気なうちから人生の最期に向かう様々なことを準備することの必要性が

認識される時代になりました。

事前に葬儀について準備することは不謹慎なことではなくなったのです。

 

当社ではご希望の方にエンディングノートを進呈しております。私自身も終活アドバイザーという資格を取得して

終活についてのアドバイスも行っております。

 

当社で施行したお客様もほとんどが事前準備をしていらっしゃいませんでした。

私はお客様が本意でないかもしれないと感じた場合は、何度も意思確認をさせていただき、しっかりわかりやすく

ご説明ご対応をさせていただいたつもりです。

今後ももちろんこの姿勢は全く変わりません。

しかし、是非万一のことが起こってしまう前に事前の準備を始めていただくことを重ねてお勧めいたします。

 

悲しい事ですがいつか迎える大切な方をお送りするお葬式を、本当にこころからご満足していただくものにするためには

事前のご準備は非常に大切だと確信しているからです。

コロナ禍における葬儀の在り方~「納棺の儀」が一つの答え~

2020年の初頭からにコロナウイルスが世界中を席捲し世の中が変わってしまいました。

葬儀業界も例外ではありません。

昨今の傾向として、葬儀の縮小化は始まっておりましたがそれにコロナが拍車をかけています。

 

コロナ禍の今、本当にご満足いただける葬儀とは?

この問いに一つの答えをいただけた葬儀を何回か体験しました。

 

納棺師という存在をご存じでしょうか?

2008年に公開された映画「おくりびと」で初めて知った方も多いと思います。

 

納棺師が中心となり、ご家族、奥様またはご主人とお子様お孫さん皆さんで故人を拭き清め旅支度を整えてお見送りする一つの儀式です。

 

手順として、納棺師によって異なることもありますが、

・お顔や髪を整える

・体を拭き清める これは配偶者(夫、妻)とお子様にご一緒にしてもらう

・白装束に着替える(※生前故人が気に入っていた服でも可) 

 下着も替える ※小学生以上のお孫さんにもお手伝いしてもらう

・以上の作業を必ずご家族の面前で行う

作業は大まかに以上です。

 

人間はこの世に生まれてきたときに母親に体を拭いてもらいます。

最期に旅経つときには今度はお子様を中心に体を拭き清めていただく。

これが納棺の基本的な考え方です。

 

ある葬儀で納棺師さんをお願いしました。

お母様が亡くなりお子様は三人のご兄妹でした。

真ん中の妹さんはしばらくお母様に会えておらず、入院された後もコロナの影響で面会もできず

死に目にも会えず、本当にショックを受けておられていました。

 

当社のホールで納棺の儀が始まりました。

後からおいでになった妹さんは部屋に入るのをためらうほどの状態でした。

一番下の妹さんに促されて部屋に入っても椅子に座ったまま清拭に参加できません。

ようやく「おねえちゃん、一緒にやろう」と言われて何とか参加されました。

 

すると、その妹さんが作業に参加されながらだんだんにそのお顔や体に元気を取り戻していくのがはっきり見えたのです。

お子様だからこそご自分の親だからこそご遺体に触れて拭き清めることに抵抗を感じません。

逆に何かエネルギーの様なものを受け取られたかのようでした。

そして最後は笑顔になって「お母さん、明日(の葬儀)も来るからね」とお声をかけていらっしゃいました。

それをご覧になっていたご兄妹も少し驚かれまた喜んでいらっしゃいました。

 

翌日無事葬儀を終えて、一番下の妹さんから

「本当にいい葬儀でした。ありがとうございました。」というお言葉をいただきました。

 

コロナ禍の今、本当にご満足いただける葬儀とは?

その一つの方法が「納棺の儀」であると確信しております。

「納棺の儀」を行う事で自分の大切な方とのお別れを実感し、しっかり見送ることができたというお気持ちになる。このことが本来の葬儀の在り方ではないでしょうか?

過去に当社で「納棺の儀」をしていただいたお客様は例外なくすべての方が「やってよかった。」とおっしゃっていただいております。

ご用命いただいたお客様には必ず丁寧に「納棺の儀」のご説明をさせていただいております。

もちろんやっていただくかどうかは自由に選択していただけます。

 

「納棺の儀」はオプションとしてご説明し、以下の価格にて行っております。

・全身 5万円(税別)

・お顔、頭髪のみ 1万5千円(税別)

 

葬儀はあくまでそのご家族のためのものです。

ご家族が望まないことはするべきではありません。

ですから事前の打ち合わせが非常に重要です。そこで考えられるすべての項目についてしっかり

ご説明をさせていただきご了解をいただくことが必須であると考えております。

 

その他

つくば市 葬儀 当社が目指すもの 開かれた窓口

今回は当社が目指すものということについてお伝えしたいと思います。

葬儀社と言いますと葬儀を取り仕切るのが仕事です。

従ってどなたかが亡くならない限りご縁がないものというのが一般的な姿です。

しかし、このことが葬儀社の敷居を上げてしまう結果になっているのだと思うのです。

 

当社は、葬儀以外に終活関連の仕事も行なっております。その中にはお亡くなりになる前にすることもあります。

例えば、エンディングノートや生前整理、不用品の処分などです。

現在も終活全般のお手伝いをさせていただいているのですが、それでもまだまだ敷居は高いままだと感じております。

 

では、当社としては何を目指すべきか?

それは地域の皆様に開かれた葬儀を含む終活全般の気軽に相談ができる窓口の役割をしていきたいということです。簡単に言うと、「終活 よろず相談」とでも言えばいいでしょうか。

とにかく終活関連で不安なこと、疑問点などがあったらお気軽に相談ができる会社にしていきたいと考えております。

今現在不定期ですが、2~3か月に一度「いおり通信」というニュースレターを旧・茎崎町のニュータウンを中心にポスティングをさせていただいております。また、今月(2022年10月)から、できれば毎月勉強会を開催していく予定です。因みに今月は10月29日土曜日に開催いたします。

 

あらためて当社は、

・地域の皆様に葬儀を中心とした終活関連の気軽に無料で利用できる相談窓口となる

・ご相談は電話やメールにてご予約の上ご利用していただく

・ご相談いただいたことは当社や当社を窓口にした専門家が解決をする

・今後より地域に貢献させていただくうえで、各住宅地などの自治会様のお手伝いもさせていただく

以上です。

 

簡単にまとめていうと地域のために開かれた会社になるということを目指していきたいと考えております。

今からでも大丈夫ですので何かありましたらいつでもご連絡をしてください。喜んで対応させていただきます。

何卒よろしくお願いいたします。

つくば市 葬儀 終活関連の仕事もお任せください

今回は葬儀の枠を超えた仕事の範囲ということで当社が行っている仕事の内容についてお伝えいたします。

当社は葬儀社です。メインの業務は葬儀の施行ですが、葬儀も終活という大きなカテゴリーの一つになります。

その中で当社が主体となって行っているビジネスは、

1.葬儀

2.生前整理

3.不用品買取

4.相続

5.遺品整理

6.不動産売却

以上の6つになります。

葬儀と不用品買取は私自身が直接担当いたします。

生前整理、遺品整理は廃棄物処分業者、相続は司法書士、行政書士、不動産売却は不動産会社というそれぞれの専門家と提携しております。

業者に丸投げはせず私が窓口になりご紹介をさせていただきます。

 

終活というのは人生における最晩年に色々な準備を行なう「人生の終わりのための活動」を意味します。

自分がいなくなることを前提にする活動ですので抵抗のある方も多いと思います。

しかし、残されるご家族に負担を掛けないようにするということも終活の大きな目的の一つですのでなるべく早い時期から計画的に進めることが望ましいと考えております。

 

終活全体を仕事の範囲としているのには以下のような理由があります。

1.葬儀をご用命していただいたお客様のアフターフォロー

2.終活関連の仕事をしていない葬儀社がほとんどなのでビジネスチャンスがある

3.当社を知っていただくための間口が広がる

 

私自身が相続以外の業務は過去に実際に現場に出ていたので業務内容を把握しています。相続も不動産関係のビジネスをしている時代にかかわっておりますので内容は把握しています。

以上のような理由で単なる紹介で丸投げするようなことをせず窓口となり各専門家や取扱業者を責任をもってご紹介しております。

 

葬儀をされた方のお手伝いが最も多いですが、例えば生前整理のお客様が亡くなってご家族から葬儀をご用命いただくこともあります。どのタイミングからでもお手伝いが可能です。

是非葬儀以外のことでもお気軽にご相談ください。必ずお役に立てると思います。

葬儀の仕事は人間形成に役に立つ

今回は葬儀の仕事は人間形成に役に立つというテーマです。

人間形成というと大げさに聞こえるかもしれませんが、社会人生活30数年の自分が感じるので当たらずとも遠からずだと思います。

何故そう感じるのか?

 

・自分の人間性がお客様に直に伝わる仕事である

・立ち振る舞いも丁寧にすることが必要になる

・やり直しの効かない大事な儀式を中心になって行う事で責任感が身につく

・深い悲しみにあるご遺族にしっかり対応することで感性が研ぎ澄まされる

・準備や段取りを滞りなく行う必要があるので危機管理能力が養われる

以上のような理由です。

 

また葬儀の仕事は究極の客さまサービスともいわれます。

絶対にやり直しの効かない非常に大切な儀式をしっかり満足のいくものにしなければならないからです。

それを遂行するためには、

・ご当家との打合せを緻密に抜けの無いように行う

・斎場の予約や外注の取引先へのなどの発注を滞りなく行う

・斎場のセッティングなどの段取りをしっかり行う

・常に取引先をはじめ斎場の職員の方などへ感謝の気持ちを忘れずに仕事をする

これらが全て遂行できて初めて失敗しない葬儀になります。ただここまでですとご満足のレベルは5段階で3程度です。ご満足のレベルを上げるためにはプラスアルファが必要になってきます。

 

それは、

・お客様のお話を聞く姿勢は常に「傾聴」

・お客様からのご質問には、即答が基本。万一即答できない場合は必ず翌日ご回答する

・お客様のご要望は基本的にお受けする。どうしても難しい場合でも別な方法をご提案する

・行動は迅速に、連絡はマメに行う

・安心感を持っていただくための話し方、対応の仕方が重要

まだあると思いますがここまでやって初めて満足度のレベルを上げることが可能になると考えております。

 

私自身は営業職を長年させていただき、お客様対応での失敗も数多く、クレームもたくさんいただいてまいりました。その経験が今まさに葬儀の仕事で非常に役に立っております。

 

お客様にご満足いただける葬儀を行なうためには、毎日の生活で何を考え、どういう行動をするのかが大事だと考えております。

・仕事として割り切る

・お金を稼ぐ手段として考えている

・もしもっと効率の良いビジネスがあれば乗り換える

以上のような考えでは到底質の良いサービスはご提供のしようがありません。

基本的に自分の人間性を高めるべく日々の生活の中で自分を磨く努力を怠ってはならないと思います。そのくらいレベルの高いサービスが必要とされるのが葬儀という仕事であると考えております。

これからも精進し、お客様満足度のレベルを上げることができるよう頑張る所存です

お客様からの声が仕事の質を上げる

今回はお客様の声が非常に重要であるという事について考えてみたいと思います。

当社では葬儀を施行していただいたお客様にはアンケートにご協力をいただいております。

もちろんこれはお客様からの評価をいただいてさらにご用命が増えればいいという目論見があります。

また、一方で業務の改善にも役立てることができればいいという思いもあるのです。

 

ただ、肯定的なことは書きやすいですが、マイナス面はなかなか文字にしにくいというのがお客様の本音ではないかと思うのです。そこで、アンケートのご協力をお願いする際にほんの短い質問をさせていただいております。

それは、「ちょっとしたことでよろしいのですが、今回の葬儀で気づかれたことや気になったことはありませんか?」

この質問に対する答えこそが業務改善に非常に役立っているのです。

 

過去に、お客様の声を参考にした業務上の改善ポイントは沢山あります。

・斎場での案内誘導

・搬送の際の対応

・公営斎場での音の対策  などなど

 

本当にありがたい事です。

こういうお客様の生の声こそ今後も大切にしていきたいと考えております。

 

前提としてやり直しができない葬儀という特別なサービスをご提供するわけですから、毎回100%を目指さないといけないと考えております。

そのためには、

・今後ともお客様の声を参考にさせていただく

・特にマイナス面については、チェックリストに追加したり、スタッフとの共有をする

・同業の先輩に話をお聞きする

などをすぐ実行して次のご依頼からは改善を実施しております。

 

今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。

恐ろしい病気「熱中症」について

今回は恐ろしい熱中症について解説いたします。

多くの方が毎日のように熱中症で救急搬送されています。そしてその40%はご自宅に居て熱中症になっているとの統計もあります。

自分も最近不注意から熱中症になりかけました。

どんどん体が熱くなりもしあのままの状態がもう30分も続いたら完全に熱中症になっていたと思います。

ご高齢の方は暑さや寒さを感じにくい方もいらっしゃいます。介護施設で働く妻に訊いた話では、真夏にダウンを着ているおばあちゃんがいたり、どんなに暑くてもエアコンをつけない方も多いそうです。

 

施設に居れば職員の方が見てくれますので安心ですが、怖いのはおひとりさまのご老人です。

熱中症に気が付かずそのまま手遅れになってしまうケースも多いのです。

熱中症で亡くなられますと、体温が通常より状態になります。従って遺体の腐敗の進行が速くなるのです。

万一のことがあってかつ発見が遅れてしまいますとその後の対応が非常に大変になります。もし高齢のご家族がおひとりで済んでいらっしゃる場合安否確認の頻度を上げていただく事を強くお勧めいたします。

 

熱中症の自覚症状は次の3段階になります。

レベル1 ボーっとする フラフラする

レベル2 頭痛がする 嘔吐する

レベル3 体温が40度くらいまで上がってしまう 意識がなくなる 痙攣する

レベル2,3になると危険で緊急搬送をしなければいけないレベルです。

 

レベル1を自覚したら、すぐに体を冷やすようにしてください。エアコンの設定温度を下げ横になる。できれば濡れたタオルを冷やし、首、腋の下、脚の付け根を重点的に冷やしてください。この部位は太い動脈があるので冷やすと効果的です。

また水分補給も同時に行ってください。水分だけでなく塩分を摂ることも忘れずに。スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。もしそれらがない場合は、代用品を自作することができます。

・水 500ml

・塩 小さじ1/4杯

・砂糖 大さじ1杯

これらを混ぜれば完成です。味は決しておいしくありませんが命を守るために飲んでください。

 

現在、コロナウイルスの感染者が多い中、中々救急搬送にも時間がかかる場合があります。

上記の自覚症状がレベル1の段階までで何とか食い止め悪化させないことが重要です。

 

 

葬儀の仕事の素晴らしさ

今回は葬儀の仕事の素晴らしさについて考えてみたいと思います。

私は異業種から葬儀業界に参入しビジネスを立ち上げました。そのプロセスにおいて様々な方々に大変お世話になりました。決して私一人ではここまで来ることはできなかったと思います。この場をお借りしてあらためて感謝いたします。ありがとうございました。

 

さて、葬儀の仕事について、どういうイメージをお持ちでしょうか?

私が子供時代には、人が死なないと仕事がないってことは人が死ぬことを期待しているみたいでいやだ、などと考えて葬儀の仕事をよく思っていませんでした。

もしかしたら世間的にもそのように考えていらっしゃる方がいるかもしれません。

 

しかしながら、実際に葬儀の仕事を自分でやってみて感じたことは、非常に素晴らしい仕事であるという事でした。

 

私は多くの品物やサービスをお客様に購入していただく営業の仕事を長年やってまいりました。

営業の仕事は、お客様に関心を持っていただき最終的には契約を締結することがメインの業務です。

お客様とのコミュニケーションは好きで楽しくできていたのではないかと思います。

その経験は現在でも活かされていると思っております。

 

葬儀の仕事を立ち上げてまず感じたことは、以下の二つのことです。

 

1.葬儀はお客様にとって絶対にやり直しができない一度きりの非常に大切な儀式であるという事

2.葬儀社から直接的に営業のアプローチは一切せず基本的にお客様からのご用命をお待ちするというスタンスでいること

この2つは従来の営業という仕事とは全く異なる特別なことであると感じました。

 

まずそんな替えの効かない非常に大切なことをご用命いただくことに対して感謝の気持ちを感じます。

そして、私としてはもちろんお客様のお気持ちや状況に配慮をしながら、打ち合わせやご質問へのご回答などをさせていただき葬儀が完了します。そこで多くのお客様から感謝のお言葉をいただきます。

 

担当した人間とお客様がお互いに心から感謝をする。こういう経験は私の今までの仕事の経験ではなかったことでした。

葬儀という仕事の性質上、終わってから後悔だけはしたくないというお気持ちをどなたでもお持ちだと思います。それにお応えしてお客様に配慮しながら集中し全力で葬儀完了まで進めて行くという全体的な業務の流れも個人的にやりがいを感じております。

 

創業から4年目を迎え少しずつですが、会社の名前を知っていただく機会が増えつつあります。ちょっと今までの葬儀社とは違う雰囲気を持つ会社かもしれません。しかし、いい面も悪い面も他業種との違いを肌感覚で理解している珍しい葬儀社ですので是非お見知りおきください。

認知症にならないために必要なこと

今回は「認知症にならないために必要なこと」について考えてみたいと思います。

自分の祖母、そして母親いずれも認知症になった。母親はまだ軽度だが着実に進行している。

父親は多発性骨髄腫という病気だったがその病気の進行で認知症と同じような症状になった。

身近で認知症を見てきた自分にとって、ご家族のご苦労や辛さはよくわかります。

 

この病気は一度症状が出てしまうと治らないと言われています。一番つらいのは、肉親が自分の子供や孫を認識出来なくなってしまうことです。

できれば認知症にならずに最期を迎えたいと考えます。

 

では、認知症にならないためにはどうすればよいのでしょうか?

医学的にはアルツハイマー型認知症の発症原因となる物質は発症する20年ほど前から脳内に蓄積されていくと言われております。

ですから、中年世代のうちから予防をするための方法を実践しておく事をおすすめします。

主な方法としては次の4つになります。

1.人との会話、コミュニケーションをする機会を増やす

2.生活習慣病を予防するために食事、運動を習慣化する

3.聴力の低下に注意し対処する

4.積極的に外出する

 

順番に見ていきましょう。

まず1ですが、会話をすることは脳と口を動かすトレーニングでもあるので、誰とも会話をしないと認知機能が低下する恐れがあります。可能なら仕事やボランティア活動など社会と繋がることをできるだけ続けることをお勧めします。特に定年退職後が要注意です。

 

次に2です。生活習慣病と言われる病気、糖尿病、脂質異常症、高血圧、脳卒中などは認知症を引き起こす原因の一つだと考えられています。生活習慣病になってしまうとさらに認知症の危険性も高まるということです。

ですから、毎日の食習慣と運動、特に筋トレは習慣化することが必須です。

 

3つ目は、聴力です。耳が遠くなると会話も減ってしまいますし、脳にインプットされる情報も少なくなります。聴力の低下を自覚されたら補聴器などの対策をする事をおすすめいたします。

 

最後の4ですが、歳を取ると段々外出することが億劫になり家に閉じこもりがちになります。何か用事を作り外出をしましょう。外に出て刺激をもらう、これは脳にとっても良い事なのです。

 

認知症は、歳をとるとなってしまう病気なので仕方がない、と考えている方も多いのではないでしょうか。でも以上のように防ぐことは可能なのです。ただし、やはり毎日の積み重ねが非常に大事になります。是非、食事や運動などの生活習慣や社会とのつながりを意識して生活をするようにしてください。それらが習慣化すると、kらだはもちろん脳も健康のまま余生を送ることができることでしょう。

健康寿命を延ばすために必要なこと

今回は「健康寿命を延ばすために必要なこと」について考えてみたいと思います。

私は医学の専門家ではありません。ただ自身の体験や独学で多くのことを学んできました。

あくまで参考程度に考えていただければ幸いです。

 

日本はすでに超高齢化社会に入っていると言われています。

厚生労働省が2020年に発表した日本人の平均寿命は、

・男性 81.64歳

・女性 87.74歳

となっております。そして平均寿命は年々伸びているそうです。

ただ、この統計には入院されていて延命措置を施されている方なども含まれております。

 

やはり気になるのは健康寿命です。

健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。

やや古い、2016年の厚生労働省のデータですが、健康寿命は、

・男性72.14歳、

・女性74.79歳

となっております。平均寿命とはかなり差があります。

 

できたらこの健康寿命をできるだけ伸ばしていきたいというのが本当のところだと思います。

健康寿命を延ばすための特効薬は残念ながらありません。

日々の生活習慣の積み重ねしかないのです。そして、できるだけ早い時期、できれば40代後半から50代には生活習慣を見直していくことが必要です。

 

生活習慣では、

・毎日の食習慣

・運動

・睡眠

まだあると思いますがこれらが最も重要なポイントだと考えます。

 

以上の3つで最も簡単に始められるのは「運動」です。

運動というとジョギングやウォーキングを想像すると思います。もちろんどちらも有酸素運動で中高年でもできる運動として有効だと思います。ただ1年365日、雨や雪の悪天候で行うのは大変ですし続かなくなる可能性があります。

そこでおすすめなのは、「自重筋トレ」です。これは器具を使わず自分の体重のみを負荷にして行う筋肉トレーニングのことです。そして最初にまず鍛える体の部位は「脚」です。太ももにある大腿四頭筋は人間の体で最も大きな筋肉です。この筋肉を鍛えることが重要です。

年齢を重ねて衰えるのは筋肉なのです。特に脚が弱ると老いが急激に進行します。ご自宅で転倒し、脚を骨折、寝たきりというパターンが多いのです。

脚を鍛えるのに有効な自重筋トレのメニューは、スクワットです。

やり方を簡単に説明すると、

1.脚を肩幅に広げます

2.背筋を伸ばしてしゃがみます。この時膝がつま先より前に出ないように注意してください。

3.しゃがんで立ち上がる時、膝を完全に伸ばさないでください

4.腕は前で組む、屈伸に合わせて前後に振るなどバランスを崩さなければ自由です。

全く運動されていない方は無理をせず、一日一回から徐々に増やしていってください。

慣れてくれば20回くらいはすぐにできるようになります。

疲労がたまったと感じたら週に1~2日お休みしてもOKです。継続することが大事です。

 

筋肉は年齢に関係なく、何歳からでも鍛えれば大きくなります。あとは習慣化できるまで続けることが重要です。

スクワットが習慣化できると健康寿命が延びる可能性が間違いなくUPします。

 

以上今回は健康に関する情報でした。

 

最期をどこで迎えたいか?

今回は「最期をどこで迎えたいか?」ということについて考えてみたいと思います。

 

厚生労働省の統計を調べると、

昭和30年は、自宅で亡くなった方 76.9% 病院はわずか12.3%でした。

それが、少し古い統計ですが、平成21年になると、自宅で亡くなった方 12.4% 病院が78.4%と完全に逆転現象が起きております。

一方で、ご自分の最期をどこで迎えたいかという全国規模の調査によりますと、

58.8%の方が自宅、病院・診療所のような医療施設と回答された方が39.9%という結果が出ております。

最期を自宅で迎えたいという方が最も多いという結果となっております。

ただ、現実にはご自宅で最期を迎えられる方は1割強しかいらっしゃらないわけですから、かなりのギャップがあるわけです。

 

ご自宅で亡くなる、よく「畳の上で死にたい」というセリフをドラマの中で耳にしたりします。病院の空間で死を迎えるより、自分が暮らししていた我が家で最期を迎えるということを希望する方が多いのはわかるような気がします。

 

ただご自宅で看取られるというのはそれほど簡単なことではありません。

つまり「ご自宅で亡くなり看取られ、そのまま葬儀の日までご自宅に安置してもらう」形が理想だと考えます。

その形は以下の3つの条件を満たしていないと難しいのが現実です。

 

1.もしもの時に気が付いてくれる家族が同居している

2.在宅医療制度を利用するか、かかりつけのお医者様が近くにいてすぐ連絡が取れる

3.自宅に安置できるスペースがあり、出棺が可能なこと

 

順番に解説していきます。

まず、1の「もしもの時に気が付いてくれる家族が同居している」ですが、おひとりで暮らしているとすぐ発見されない可能性があります。亡くなって時間が経ってしまうと警察署に搬送され検視されることになります。

そして警察で死亡診断書の代わりに死体検案書という書類を作成してもらうことになるのです。

配偶者やお子様などのご家族と同居していない場合はなかなか難しいと言えるでしょう。

 

次に2の「在宅医療制度を利用するか、かかりつけのお医者様が近くにいてすぐ連絡が取れる」です。

これは医師にすぐ連絡が取れて、死亡診断書を書いてもらわなければいけないからです。

同居している家族がいてもすぐに来てくれる医師がいないと救急車で病院に搬送されるか、1と同様警察署での検視になります。特に持病が無くお元気な方の突然死の場合は医師にすぐ来てもらうことは困難です。

 

最後に、3の「自宅に安置できるスペースがあり、出棺が可能なこと」です。上記1,2の条件を満たしても建物の構造上、納棺したご遺体を自宅から運び出すことが困難な場合はご自宅での安置はできません。

 

以上のように、ご自宅で看取られることはハードルが高いと言えるのです。

ただ、ご自宅で看取られなくてもご家族がしっかりお送りすることはもちろん可能です。そのために我々葬儀社の存在があります。打ち合わせの際にご希望をよくお聞きしてご提案をさせていただきます。

お葬式はだれのためのものか?

今回は「お葬式はだれのためのものか?」ということについて考えてみたいと思います。

「それは故人様のためのものに決まっている。聞くまでもない」という声が聞こえてきそうです。もちろんそうです。

ただ私は同時に故人様のご家族様のものでもあると考えております。

 

終活をするということがある程度一般化しつつある今、エンディングノートというものを書く方も増えつつあります。

エンディングノートにどういう葬儀を希望するかを記入しておき、ご家族と共有することが大事である、という趣旨のことを終活の専門家などが言っているのを聞いたりすることがあります。

私自身も「終活相談会」などでお話したりすることもあります。

 

ただし、現実は必ずしもそうではないと考えるきっかけになったある出来事がありました。

事前相談に来たお客様とのお話の中でお聞きした話です。

そのお客様のお母様の葬儀の事前相談だったのですが、まだしっかりされていて少し先のことかもしれないが

早めに準備しておきたいというご希望でした。

ご相談者は娘さんで、エンディングノートもお母様のために準備されて今知るということでした。

お母様にどういうお葬式にしたいかをお聞きになったところ、以下のようなご返答を言われたというのです。

 

・あんたたちができる範囲でやってくれればいいよ。

・葬儀の時はもうこっちは死んでるんだから希望なんてないよ

・もうさんざんいろんな人を送ってきたんだ、好きにやってくれればいいよ

 

聞いていて少し驚きもありましたが、でもそれがお母様の本音なのかなとも思いました。確かに自分の葬儀には立ち会えないし、子供さんをはじめとするご家族が相談をしてできる範囲で送ってあげるというのはその通りだなと感じました。

 

そのご相談以降、お葬式は送るご家族のためでもあると考えるようになったのです。

 

毎年、決して少なくない数の方が誰にも見送られることなく荼毘に付されます。

それを考えるとご家族にしっかり送ってもらえることはそれだけで幸せなことかもしれません。その上どういうお葬式にしたいかを事細かく聞くことが果たして必要なことなのか、そう考えてしまいました。

 

もちろん自分の葬儀はこうして欲しいと明確にご希望のある方もいらっしゃいます。それはそれでしっかりご希望をお聞きしご家族でご相談されることが必要です。

 

お葬式は送る側と送られる側双方のものなのだと思います。

葬儀社としての姿勢について

今回は葬儀社としての姿勢ついて考えてみたいと思います。

これは異業種から葬儀の世界に入った自分が当初から感じていた違和感のことです。

最近になってその理由が何となくわかってきました。

 

どの業界でも業界をけん引するような会社やその地域で著名な会社は、

1.会社としてのビジョンや理念が明確にある

2.必ず社会貢献の意識を持っている

3.何よりお客様第一の姿勢が社員に行き届いている

少なくともこの3つくらいはあるのが普通です。

 

ところが葬儀業界にはそれが感じられない。

そもそもそういう発信をしている会社自体が非常に少ないのが実態です。

なぜでしょうか?

これはもちろん私の個人的な印象や考えですので正解かどうかはわかりません。しかし、当たらずとも遠からずではないでしょうか?

 

・上記3つのことよりもお金儲けの意識が強い

・お客様に対する感謝の意識が薄い

・会社のトップはともかく、現場の社員にはお客様第一の姿勢が行き届いていない

以上のような理由ではないかと思います。

 

そしてこのことは葬儀社でなく葬儀社と日常的に取引のある方からも同様のご意見をお聞きしたことがあるので

間違いではないと思います。

その方曰く、「葬儀をしっかりとしたビジネスとして意識している葬儀屋さんはあまり見たことがない」

 

このことは決していい事ではなく、業界として問題意識を持って仕事をしていかないといつまでたっても良い業界に代わることができません。

 

当社は業界全体に影響を与えるような力はもちろんありませんし、それが今の役目だとは思っておりません。しかし、少なくとも冒頭の3つことにはしっかり向き合い仕事をしていくつもりでおります。

 

おかげさまで目標とする葬儀社もあり、いろいろお力をお借りしながら日々精進しております。

 

当社は、葬儀だけではなく、人生の最終盤に関する業務全般を扱っております。

・生前整理

・不用品の買取

・葬儀

・遺品整理

・不用品処分

・相続

不動産売却

以上のような業務を通じて、地域のお客様の人生後半のお役に立つことがビジネスの目的です。

3年後には、周囲5kmの皆様に認知をされ、「葬儀と言えば」「終活と言えば」と思い出していただく存在に必ずなっています。そしてそのためにはお客様からの直接のヒアリングを通じて常に仕事を改善し、質の向上をしていきます。

私自身葬儀をはじめとする終活のビジネスはやりがいのある素晴らしい仕事であると確信し、毎日多くのことをインプットし、こうしてブログやYouTubeでアウトプットする毎日です。

「楽しく」などと言うと不謹慎かもしれませんが、仕事に興味を持って時間を忘れてしまうこともしばしばあります。

是非是非セレモニーいおりをお見知りおきください。必ずお役に立ちます。

 

 

 

 

葬儀の仕事は「想像力」が大事

今回は葬儀の仕事で最も大切なことついて考えてみたいと思います。

私は営業という仕事を長くやってまいりました。

営業は、

・商品知識

・お客様との信頼関係を築く

・クロージングして契約をしていただく

この3つは絶対に必要なものです。

 

葬儀の仕事はどうでしょうか?

知識、お客様との信頼関係はもちろん大事ですが、

基本的にクロージングはしません。

なぜならタイミングとして発注が前提での打ち合わせが通常だからです。

これは事前相談の際も同じだと考えております。

 

クロージングではなく、

・お客様の状況、気持ちを考える

・お客様の要望を限りなく100%お聞きし実現する

・お客様の期待を少しでも上回ることを考え実行する

・決して事務的、儀礼的にならず丁寧に、礼儀正しく接する。

・常に感謝の気持ちを忘れない

以上のことは信頼関係を築くことにも直結していますし、葬儀の仕事の性質上必須であると考えます。

 

しかし往々にして以下のような対応をしている担当者は多いと思います。

・葬儀社のペースで打ち合わせをすすめてしまう

・お客様のお気持ちやご要望をしっかり聞かない

・言葉は丁寧だがあまり心がこもっていない

・お客様に対する感謝に気持ちが足らない

以上のような対応ですとお客様の印象には残らない、場合によってはマイナス評価になることも多いでしょう。

 

つまり、通常の商取引に比べより細かい、繊細な心配りをしながら進めて行く必要があるのです。

葬儀の打合せ時には、「想像する力」が必要なのです。

・亡くなった方とご家族の関係

・生前のどういう方だったのか

・どういう亡くなり方をしたのか

まずお客様のお気持ちを想像し、言葉を選び、対応することが非常に大事です。

 

ただ今まで述べてきたようなことは、そんなに短期間ではなかなかできないかもしれません。

もっと根本的なこと、葬儀という仕事の意義をしっかり考え自分に落とし込まないと行動することは簡単ではありません。

ただ、知識として脳にインプットし、実際に行動していると自分自身で納得でき自分のものになっていくはずです。

 

ひとり一人の担当者がこのことを実行して業界全体がもっと良くなることを願って止みません。

「死後離婚」という制度について

今回は「死後離婚」について考えて見たいと思います。これは正確に言うと「姻族関係終了届」といいます。

死後離婚、あまり聞きなれない言葉だと思います。

 

どういうケースでこの手続きが利用されているかと言いますと、

例えば、ご主人を亡くされた奥様が、

・ご主人の親族ともう関わりたくない

・ご主人の親の介護をしたくない

・ご主人のお墓、仏壇の世話をしたくない

以上のような理由で利用されています。

 

この死後離婚は、提出の際に、誰の許可も同意も必要ありません。提出される方の意思のみでいつでも提出が可能です。

手続きの方法は、婚姻関係終了届を記入の上、役所に提出するだけです。本人の印鑑が押印してれば代理の方でも提出が可能です。委任状は不要ですが、届出人の身分証明書の提示を求められます。

※本籍地で以外の役所の場合は戸籍謄本が必要になります。

 

このように簡単な手続きで死後離婚は成立します。

ただし、以下の通り注意しなければいけない点もあります。

1.一度提出すると姻族関係を復活させることはできない

一時の感情に走って提出するともう後には戻れません。提出する前にもう一度考える時間を取りましょう。

2.本人は姻族関係が終了しても子供と配偶者の親族との血縁関係は継続する

例えば配偶者の親が亡くなると、子どもは法定相続人です。財産を受け取る権利が発生しますが、死後離婚の影響によりトラブルに発展する可能性があります。

3.相続権は残るので自動的に相続放棄はできない

死後離婚と相続は別ですので、法定相続人として相続権があることは変わりません。もし配偶者に多額の借金があった場合相続放棄の手続きは必要です。

4.遺族年金は受給が可能

死後離婚の手続きをしても遺族年金の受給には何ら影響がありませんので今まで通り受給ができます。

 

以上死後離婚について見てきました。

死後離婚は、手続きが非常に簡単にできて経済的なデメリットは全くありません。

従って、もし配偶者の親族から不遇な扱いを長年受けてこられた方は、今までのリベンジをするいい機会になるかもしれません。

ただ、縁あって長い間夫婦として一緒に生活してきた相手の親族です。死後離婚のような手続きをしなくて済むような関係を作っておくことが望ましいと言えるでしょう。

生前整理のおすすめ 片付けることで得られるメリットとは?

今回のテーマは、「片付けることで得られるメリットとは?」です。

皆さんのお部屋は片付けがされているでしょうか?

やろうと思っているのだが、

・時間が無くてできない

・どこから手を付ければいいかわからない

・昔から片付けが苦手 etc.

 

こんな理由で実行できていない方も少なくないと思います。

家を片付け整理することは年代に関係なく非常に大事なことだと考えております。

そして特に終活をする場合、まずやらなければいけないのが「生前整理」としての片付けです。

 

片付けをすることで得られるメリットは次の3つです。

1.時間的な効果がある

モノを探すときにあちこち探す必要が無く、時短になります。ちょっとした時間ですが積み重なると膨大な時間になります。

2.経済的な効果がある

必要なものはすぐ探せるので無駄な買い物をしなくなります。本当に必要なモノ、気に入ったモノしか買わなくなるのです。

3.精神的な効果がある

このメリットが最も大きいメリットです。

気になっていて片付けられない場所がきれいになりますと、本当に気持ちがすっきりします。これは実際にやってみないとわからないと思いますが、私の体験でも間違いありません。

また、部屋などがきれいに片付くと達成感が得られます。さらにモチベーションが上がり、集中力が増すのです。

大げさに言えば「生きることへの活力」が出てくるのです。

 

以上のようなメリットが間違いなくありますので是非実行していただく事をおすすめいたします。

 

では、片付けを行なう基本的な手順についてご説明いたします。

1.まず要らないものを捨てましょう

一度に家全部は難しいので順番を決めて計画的にやっていきましょう。

やると決めた部屋につきましては収納や家具等のものを全部出してやらないとNGです。すべて例外なしに片付けることがポイントです。

捨てるか残すか迷ってしまうことがありますが、この場合ご自分の基準を作り判断しましょう。

例えば、迷っている洋服などがリサイクルショップに売っていたら買うかどうか?を基準にした場合、もし買わないと思ったら捨てるという判断になるわけです。

どうしても判断がつかないものは、ダンボール箱などで「期限付き保管箱」を作りその中に一旦入れておきます。

期限が来るまで一度も使わなかったものは捨てていきましょう。

 

2.次に残ったものを整理しましょう

要らないモノを捨てて残ったということは、必要なモノ、お気に入りのモノだけ残っているということになります。

あとは自分が気に入った配置をするなどの工夫をして整理をしていきます。

特にクローゼットや収納の中は大事です。普段外から見えない場所こそしっかり整理されていると気持ちがいいものです。

3.最後に「元の状態」に戻らないように片付けを習慣化しましょう

一度徹底的に片づけをしているので普段の生活で片付けることはそれほど大変ではありません。

しかし、必ずモノは増える傾向になります。そこでお勧めしたいのは、モノを買う時に古くなったモノは同時に捨てるということです。例えば、洗濯機を買う時は以前使っていた洗濯機を残す人はいません。これを他のモノでも適用していけばモノが増えて困るということはありません。

片付けと不要なものを捨てるこれを習慣化していきましょう。

 

モノがあふれて散らかっている状態は非常に良くない状態です。結局要らないものやあまり気に入っていないものに囲まれているわけです。一説よれば散らかった状態のモノからはマイナスの波動が出てそれが人間の精神に影響すると言われています。

是非生前整理の一環で片付けを始めましょう。きっとその後の人生に良い変化が生まれることでしょう。

 

お墓参りしてますか?

今回のテーマは、お墓参りについてです。

私は必ず春秋のお彼岸、お盆など年に3回はお墓参りをしています。

私の菩提寺は東京の葛飾区にあります。非常に歴史のあるお寺で開創されたのは西暦1300年とのことです。

 

現在お墓参りをしない方が増えているようです。

2016年に行われたアンケート調査によりますと、お墓参りに行かない理由として

・お墓が遠方でいけない

・お墓参りの習慣がない

・行くのが面倒

などがお墓参りに行かない主な理由となっております。

諸事情があると思いますが、やはりお墓参りは非常に大切なことであると考えます。

 

では何故お墓参りをすることが大切なのでしょうか?

お墓参りはお盆やお彼岸に行くことが多いですが、

主な理由は以下の3つです。

1.亡くなった故人を偲(しの)ぶため

2.故人やご先祖様に対して感謝の心を伝えるため

3.お墓を手入れするため

 

順番に解説していきましょう。

まず1.については、お墓参りをすることで亡くなった個人を思い出し安らぎや安心感を得ることができるということです。ご先祖様を敬うことで「私たち」が救われるのです。

 

次に2.です。

私たちは両親がいたから存在しています。そして両親にも両親がいてその先のご先祖様から脈々と生が受け継がれているわけです。そのことを墓参りを行うことによって再確認し、ご先祖様のことを大切に思って感謝の気持ちを伝える機会になります。

 

最後の3は、お墓も建造物の一つですので、きれいに掃除をして維持管理をする必要があります。普段は忙しくてお墓の手入れをする機会がない人でも、年に数回お墓を訪れて汚れを取り除き手入れをすることで末永く使えるように維持することができます。お墓参りはお墓の手入れのきっかけになる役割も持ち合わせているのです。

 

お墓参りをする理由について述べていきましたが、お墓参りに行きたくても遠方にお住いだったり、時間的、金銭的事情でどうしてもいけないという方もいるでしょう。そんな時はどうすれば良いのでしょうか。

ご先祖様に敬意を示す具体的な方法としては次のような方法があります。

 

・故人の写真を部屋に飾る

・お盆やお彼岸にお墓の方向に向かって手を合わせる

・目を閉じて故人様に思いを巡らせる

 

お墓参りに行かないということ自体が先祖を敬っていないということにつながるわけではありません。形はどうあれご先祖さまを想う気持ちを表現してあげることが大切だと考えます。

 

是非今年のお盆からでもお墓参りに行きましょう。

ご先祖に感謝するということは非常に大切なことです。習慣の一つに「お墓参り」を加えることをお勧めいたします。

「おひとりさま」の終活 その2

今回のテーマも引き続き「おひとりさま」の終活について考えて見たいと思います。

相続だけでなく、ご自身の死後には数多くの手続きをする必要があります。残された人に迷惑をかけないようにするために以下の6つに関して今のうちからしっかり準備をしていくことをお勧めいたします。

 

  1. 死亡届など役所への提出
  2. 葬儀の準備・施行
  3. 納骨・埋葬
  4. 電気・ガス・水道・電話、クレジットカードなどの精算・解約、デジタル遺品の処分
  5. 遺品整理
  6. 遺産の承継

以下順番に見ていきましょう。

 

1.死亡届など役所への提出

死亡届の提出や、戸籍関係の手続き、健康保険や年金の資格抹消申請など、これら役所への事務手続きは自分ではできない手続きです。誰に依頼をするのか今から決めておきましょう。

 

2.葬儀の準備・施行

火葬の手配や、どのような葬儀にしてほしいかなどの希望もエンディングノートにできるだけ具体的に書き残しておくことが大切です。予算はどの程度にするのか、誰に参列してほしいのか等詳しく書いておきましょう。

 

3.納骨・埋葬

どのように埋葬してほしいのかなど、葬儀のことと同様にエンディングノートに自分の意思を書いておくことで、遺された人の負担を軽くすることができます。

 

4.電気・ガス・水道・電話、クレジットカードなどの精算・解約、デジタル遺品の処分

単なる事務的な処理と考えがちですが、種類が多く、精算をめぐってお金の問題も出てきますので、誰にどのように対応してもらうのかを決めておきましょう。またSNSについても、死後に削除作業を代行してもらえる人を確保しておくと安心です。

 

5.遺品整理

これは想像以上に大変な作業で時間がかかります。まずは元気なうちに自分自身で「生前整理」を進めておくことが大事です。

ご自身が亡くなられた後、誰にどのような形で頼むのかを明確にしておきましょう。

 

6.遺産の承継・処分

複数の法定相続人が存在する場合は、遺産の規模を問わず、法的に認められる正式な遺言書を作成しておくのが理想的でしょう。

遺言書が全面的に認められるとは限りませんが、自分の意思を明らかにしておくことで、のこされた人も無駄な争いをせずに済むかもしれません。

さらに、ペットを飼っている人は、自分の死後、誰に引き取ってもらうのかについて、あらかじめ決めておくことが重要です。

もし、生前からペットの引き渡しを行ない安心してお世話をお願いできる環境にしておくことも大事です。

 

自分の身の回りの死後手続きは、できるだけ気心の知れた人に託したいと思うのが自然な感情でしょう。しかし、うかつに家族や友人を代行者に選んでしまうと、大きな負担をかけてしまうことにもなりかねません。

大切な家族や友人だからこそ、迷惑をかけず円滑に手続きを進めたいと考えるなら、中立的な第三者に依頼し、生前にきちんと「死後事務委任契約」を結んでおくのが賢明でしょう。この契約は、委任者が亡くなった後のさまざまな手続き(死後事務)を特定の第三者(個人もしくは法人)に代行してもらうという取り決めです。

当社では提携先の司法書士が「死後事務委任契約」に基づき代行することができます。

お気軽にご相談いただけましたら幸いです

 

「おひとりさま」の終活 その1

今回のテーマは、「おひとりさま」の終活について考えて見たいと思います。

いわゆる独居老人と呼ばれる世帯は増加傾向にあります。一人暮らしだからこそ終活をしっかりすることは重要です。

 

まず一人暮らしも方が必ずしなければいけないことは、遺言の作成です。どなたもお亡くなりになれば必ず相続が発生いたします。特に配偶者や子どもがいらっしゃらないおひとり様の場合は、正式な遺言書を作成しておくのが賢明だと思います。

 

ただ、配偶者や子、親はいても何らかの事情で縁が切れていて同居していない場合などは、「遺留分」という民法で認められた最低限の相続財産の取得分があるため、遺言書の内容通り分け方認められるわけではありませんので注意が必要です。

つまり「配偶者や子、親へ相続財産は一切残さない。自分のお世話になった方々に残す」と遺言書に書いたとしても、遺留分を主張されるとそれは実現しないということになります。

後々面倒な事にならないためには、その点に配慮して遺言書を作成される事をお勧めいたします。

 

民法で決められた法定相続人が存在しない場合、遺言書で指定されている人や債権者がいないときには、内縁関係にあった妻や事実上の養子、献身的に尽くしてくれた看護師さんや介護士さんといった「特別な縁故」があった人に財産が相続されることもあります。

 

遺言書が無い場合や債権者や特別な縁故者が財産分与の申し立てをしない場合などは、最終的におひとりさまの財産は国庫に帰属することになります。

 

民法で定められた遺言書には次の3つがあります。

1.自筆証書遺言

2.公正証書遺言

3.秘密証書遺言

1の自筆証書遺言は、2020年7月より、一定の書類を準備し、署名捺印することにより法務局が保管してくれる制度が始まりました。家庭裁判所による検認の手続きも不要になりました。

これにより、2の公正証書遺言より手間も費用も掛けずに安心して遺言書を預けることが可能になりました。

因みに公正証書遺言を作成するには、

・公証人役場に行く必要がある

・その際二人以上の承認が必要になる

・被相続人が口頭で伝える内容を公証人が文書にする。

・手数料がかかる

以上が主な手続きです。

3の秘密証書遺言は公正証書遺言と同じ手続きをとる必要がありますが、あくまでも遺言者本人の遺言書であると承認するだけで、内容までは確認しないため方式不備により無効となる危険性があります。実際に秘密証書遺言を作成する方は、全体の0.1%しかおりません。無効になるリスクがあるためです。

 

さらに注意しておかなければならないことは、正式な遺言書で法的に効力を発揮するのは「財産の相続(分割)」に関する部分に限定されるということです。

つまり、亡くなられた後の終活に関する手続き(死後事務)、葬儀やお墓などのご自身の意向については、遺言書とは別に準備しておく必要があるのです。死後事務に関することはエンディングノートにできるだけ詳しく書き込んでおくことをお勧めいたします。

ただし、エンディングノートも法的に効力を発揮するものではありません。より万全を期す場合は、

「死後事務委任契約」という死後事務手続きを代行する第三者を選定する方法もあります。

終活 次は何をする? その3 相続

今回も引き続き終活についてのお話です。今回は相続についてです。

相続はその方の資産が多くても少なくても、

・相続財産を特定し、

・相続人が誰かを確定し、

・相続人全員が「遺産分割協議書」に実印を押す

以上をしないと相続手続きは完了しません。

相続も葬儀と同じように初めて経験する方がほとんどですので、大変な作業と感じると思います。

ただできるだけその流れと実際にどういう書類が必要になるかなどを調べて、エンディングノートに書いておくとご家族は大変楽になります。

 

相続人の確定をするために相続の手続きに以下の書類がすべて必要になります

・被相続人の出生時から死亡時までの戸籍、除籍、改製原戸籍謄本

・相続人全員の現在の戸籍謄本(発行後3か月以内のもの)

・被相続人の住民票除票または戸籍附票

・相続人全員及び被相続人の住民票または戸籍附票(マイナンバーの記載がないもの)

※被相続人の子や代襲者で死亡している人がいる場合は、その人の出生時から死亡時までのすべての戸籍、除籍、改製原戸籍謄本

 

この中でも最も大変な作業は、亡くなった方の戸籍を取得することです。

亡くなられた方の本籍地ですべての戸籍謄本などを取得しますが、同様にその前の本籍地での生類もすべて取得しなければなりません。このように生まれた時の本籍地まで遡ってこの作業をする必要があるのです。

できれば戸籍があった市区町村をリストアップして実際に取得してみることをお勧めします。取得した書類は実際の相続には使用できないと思いますので、相続時に再取得が必要です。二度手間になりますが現物の書類があればどの自治体に請求するかが事前に分かります。また相続人もすぐ判明するので手続きが非常に楽になります。

この手続きは2024年頃から簡略化される見込みですが、これより前に万一のことがある場合に備えておけば安心だと思います。

また同時に、簡単な家系図と親族一覧も作成しておくとさらに便利です。

 

相続財産に不動産がある場合は、相続人であるお子様などにご自身の希望やお子様などの意思を確認する機会を設けて相談しておくことが必要になります。お子様がすでに居住用の住宅をお持ちの場合などは売却をすることも選択肢の一つになります。

 

相続の際には遺言書が無いとその後の手続きが非常に煩雑で大変になります。一番確実なのは公正証書遺言ですがやや手間がかかります。

2020年7月から自分で書いた遺言書、「自筆証書遺言」の要件が変わり一定の書類と署名捺印があれば法務局で保管してくれることになりました。こうしておけば遺言書が紛失する心配もありません。

こうした制度も把握しておくことで相続について慌てず臨むことができるようになります。

 

もちろん、様々な事情でご自身やご家族で事前にそこまでの作業が困難な場合もあると思います。

当社では、相続専門の司法書士と提携をしておりますので当社が窓口になり手続きを進めて行くことが可能です。

当社は、葬儀後の諸手続きに関しましても業者丸投げでなくしっかりサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

終活 次は何する? その2 介護・終末期

今回も終活についてのお話です。生前整理、財産整理の次は、ご自身の介護、終末期の問題です。

今はお元気でも介護が必要になったら、また意思疎通ができない状態を迎えてしまったら、こういうことを想定して準備をしておくのも終活の一環です。

 

介護につきましては、どういう状況で施設を利用するのかによって種類も変わりますので、はじめはどんな施設があるのかを知っておくことが第一歩です。

大きく分類すると、

1.介護が必要になった時のための施設

2.自立してシニアライフを過ごすための施設

になります。それぞれ公的な施設と民間の施設があります。

 

まず、要介護の方向けの施設で主なものは

公的施設には、特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、介護医療院などがあります。

民間施設は、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、グループホームなどがあります。

次に、まだお元気で自立している方向けの施設として主なものは、

公的施設には、ケアハウス(軽費老人ホーム)があります。

民間施設には、サービス付き高齢者住宅(サ高住)、シニア向け分譲マンションなどがあります。

 

どの施設を選ぶかはタイミングや介護が必要かどうかなどによって変わってきます。

どんな介護をどんな場所で受けたいのか、ご家族のどなたに主に介護をお任せしたいのかなどはエンディングノートに書き残しておきましょう。ただし書いた内容について意思疎通を図ってご家族の負担が偏るようなことが無いようにしましょう。

 

また、もし認知症など意思表示が難しくなった場合に備えて、自分自身のことについてもエンディングノートを利用して書き残しておくことをお勧めいたします。

エンディングノートを使うのはもちろんご家族との意思疎通、理解を得ることが大きな目的ですが、自分自身のことについても書いておくことは大事だと考えます。

例えば、

・自分の好きな食べ物、あまり好きでない食べ物  ex.リンゴは好き、柿はあまり好きではない

・こだわりがあるもの ex.選択の柔軟剤の香り、下着など

言ってみればご自身の「トリセツ」を簡単に書いておくことでご家族やヘルパーの方がお見舞いの際にもっていくものに気を配ってくれる可能性が高くなります。

 

また、終末期を迎えてしまった場合、延命治療をどうするのかも重要な問題です。

ご自身は尊厳死を選択されていてご家族もそれを理解していたとします。でもいざそのシチュエーションを目の当たりするとどうしても延命措置を続けてほしいと考えてしまう場合もあるのです。

ご家族全員がご本人のご意思を受け入れるのが難しい可能性も考慮しておく必要があります。結論が出しやすいように、エンディングノートに、『最終判断は長男○○に任せる』と一文を残しておくと良いでしょう。

 

終活というとどうしても大変であまりやりたくないと思ってしまいがちですが、ここは少し視点を変えて取り組んでみるのはいかがでしょうか。

例えば、

・エンディングノートを書いていくうえで、「今月はこの項目について完成させよう」といった小さな目標設定をしてみると書くことで達成感が得られます。

・生前整理も過去の様々なモノを見ると自分の人生を振り返る時間になります。なかなかそういう時間は持てないので貴重な時間になります。

終活の進め方は自由で決まりがあるわけではありません。だったら義務感をもってやるより楽しんでしまう方が良いと思いませんか?

終活 次は何をする? その1 財産管理

今回は終活についてのお話です。以前に終活はまず何から始めたら良いかというテーマを取り上げましたが、終活はやらなければいけないことがたくさんあります。

急ぐ必要はありません。でも計画を立ててゆっくりでいいので確実にやっていくことをお勧めします。

 

生前整理のあとは、財産の整理です。終活をしておらずエンディングノートなどを書き残さずに亡くなられてご家族が最も困るのが財産の問題です。

 

まず初めにやることは主に次の5つです。

1.取引のある金融機関、契約のある保険会社をリストアップして一覧表にする

2.預金通帳や保険証券、年金、税金関係の書類を一か所にまとめる

3.銀行印、キャッシュカードは別な場所に保管する

4.キャッシュカードの暗証番号は書き残さない

5.土地建物等の不動産は登記簿謄本を入手して名義を確認しておく

 

順番に見ていきましょう。

まず、「1.取引のある金融機関、契約のある保険会社をリストアップ」ですが、エンディングノートがお手元にあればそこに書き残しておくのが良いでしょう。せっかく下記の残しても書いた紙自体を紛失してしまうと元も子もありません。

 

次に、「2.預金通帳や保険証券、年金、税金関係の書類を一か所にまとめる」です。

これも後から探すのに苦労する可能性がありますので、ひとまとめにしておいた方が良いでしょう。

ただ現金をタンス預金で持っている場合は、誰にも知られぬまま遺品整理時に処分されてしまうこともありますので注意が必要です。できればタイミングを見てエンディングノートのどこかに書いておいた方が良いかもしれません。

 

次に、「3.銀行印、キャッシュカードは別な場所に保管する」につきましては、盗難に備えて通帳とは別な場所に保管することをお勧めいたします。場所は口頭でご家族にお伝えしておきましょう。

 

続いて、「4.キャッシュカードの暗証番号は書き残さない」も盗難防止のためです。

 

最後「5.土地建物等の不動産は登記簿謄本を入手して名義を確認しておく」です。これは、名義が自分の親の名義であれば通常の相続手続きで名義変更すれば問題ありません。ただ、名義が親でなく祖父母の名義になったままというケースがあります。そうなるとまず祖父母から親の相続から始める必要があります。祖父母が亡くなっているとその子供や孫が代襲相続人の場合がありさらに手続きが大変です。まず現在の権利関係を確認して、手続きに必要なことを準備しておくことをお勧めいたします。

 

財産以外に現在受給されている年金など収入がどのくらいあるか、年金の種類や他に不動産収入などがある場合は、それぞれの収入金額も一覧表にしておいた方が良いでしょう。

もし、介護施設に入所するような場合、年金などの収入だけでは足りず、所有財産を取り崩して支払わなければいけない場合もあります。こういうケースは、お子様などご家族が親である自分の資産から支払いができるように準備しておくことも必要になります。

定期預金などはすぐにATMでおろすことができませんので、あらかじめ普通預金に移しておくといいと思います。

いずれにしても、財産の整理は、体も意識もしっかりしている段階で準備をしませんと中々前に進みません。是非、エンディングノートなどを活用して早めに着手されることをお勧めいたします。

 

何故葬儀社を立ち上げたのか?

今回は私が何故、異業種から葬儀の業界に入って会社を立ち上げたのかについてお伝えしたいと思います。

 

突然ですが、皆さんは葬儀の仕事に対してどんなイメージをお持ちでしょうか?

正直自分が葬儀屋さんになろうと考えている方は、元々葬儀社に入社してそこから独立する方や葬儀業の周辺のビジネスをされている方などくらいしかいないのではないでしょうか?

葬儀と言いますと、当然ご遺体を目の当たりにしますし、寝台車での搬送やドライアイスの処置など直接ご遺体を取り扱う仕事です。できたらやりたくないと思う方の方が多いのではないでしょうか?

少なくとも業務エリアである茨城県南で私のような経歴の葬儀屋さんはおそらく一人もいないはずです。

 

では私が全く違う業種から葬儀の世界に入った理由を述べていきたいと思います。

理由は5つあります。以下、順番にご説明いたします。

 

1.自分がしていたビジネスとの関連性があった

当時私は古物商という許可を取って、お客様のお宅に訪問して不用品を買取するビジネスをしていました。その際、度々耳にしたのが「遺品整理」という言葉でした。ご家族が亡くなられてその遺品を処分するということですが、葬儀の後に遺品整理の一環で買取の機会があるということです。

買取と葬儀は「遺品整理」というものでつながっていました。

 

2.今後の市場性を考えた

65歳以上の高齢者の割合が「人口の21%」を超えた社会を超高齢化社会と言うそうです。日本は2010年にすでに超高齢化社会に突入しています。それに伴って葬儀や買取の仕事は今後も市場が拡大するだろうと考えました。

 

3.無くなることのない仕事

AI技術の進歩により将来無くなってしまう職業があると言われておりますが、葬儀の仕事はAIがどんなに進化しても無くなることはないだろうと考えました。また、結婚は「入籍はしたが式はしない」ということがあります。しかし、葬儀の場合は少なくとも火葬はしなければなりませんので「葬儀をしない」ということはない、したがって仕事がなくなることもないだろうとも思いました。

 

4.年を取っても可能な仕事

葬儀は肉体的に大変な仕事ではありません。搬送時や納棺の際、また出棺の時などにはある程度の力は要りますが、一人でやることではありませんので何とかなります。

むしろある程度の年齢の方がお客様も安心感があるのではないかと考えました。

 

5.今までの営業経験は役に立つ

社会に出てからほぼすべてを何らかの営業の仕事をしてきました。その経験は葬儀の仕事をやるうえで必ずプラスになるだろうと思いました.

実際に葬儀の仕事を始めてみて、お客様とのコミュニケーションの仕方で葬儀の質は決まると言ってもいいと思いました。

 

以上私が葬儀社を立ち上げた主な理由を書かせていただきました。

以前このブログで何度か書かせていただいておりますように、葬儀という仕事は究極のお客様サービスであると思います。大切な方が亡くなられて、本当につらく悲しい気持ちを抱えながら葬儀の主催をしなければならない。そのご家族を全面的にサポートし、滞りなくしっかり葬儀を完了させる。そして、いい葬儀ができてよかったと思っていただけるように、ご要望にお応えする。

お客様のお気持ちを察知しながら、葬儀後にはなるべく早くお気持ちを切り替えることができるように配慮する。これは本当にお客様サービスとしては究極のものだと確信しています。

 

立ち上げてまだやっと3年目ではありますが、今後ともお客様目線を忘れずに一つでも多くのいい葬儀を施行していきたいと考えております。

お墓のお話 ~自然葬~

今回も前回に続きましてお墓のお話です。

自然葬という言葉お聞きになったことがあるでしょうか。この埋葬方法もまた最近注目されています。

この方法は、墓や納骨堂に遺骨を納めず、山林や海などの自然の中に遺灰や遺骨を撒くというスタイルです。

遺骨や遺灰は、お墓や納骨堂の中でそのまま残りますが、自然葬という形で自然に遺灰を撒くことにより、自然の中に溶け込み、土の肥育や生物の生育に貢献することができると言われています。

そのため、自然回帰を望む方の多くは、この自然葬を選択される傾向があります。

 

自然葬の種類には、樹木葬、海洋葬などがあります。

 

1.樹木葬

樹木葬は、墓石の代わりに樹木をシンボルツリーにして、その周りに散骨・または納骨を行う形式です。

樹木の根元に粉砕した骨を撒く方法や、墓地として許可を受けたエリアに、共同墓地としてスペースを設け不特定多数の納骨を引き受けるというような方法もあります。

石で造られた墓碑ではなく、樹木を墓碑に見立てることで「樹木葬」と位置づけています。

また、樹木ではなく草花や芝生で彩られたガーデン風のものなどもあります。

・メリット

①永代供養と同様に、墓地が用意できない・自分の墓地を世話してくれる人がいない場合でも安心できる葬送法になる

②自分自身が好きな花や木々の根元を安らぎの場所にできる

③墓石を購入する一般の墓地よりも安価である

④遺骨が自然に還りやすく、生物の生育の一端を担うことができる

 

・デメリット

①遺骨や遺灰は粉状にすりつぶした状態(粉骨)にしないと散骨できない

②「埋葬(遺骨を埋める行為)」は埋葬許可を受けた墓地に限られるので違反すると処罰対象となる

③公園などのパブリックスペースや、山など所有権が明確化された土地に」散骨するとトラブルのもとになるので避けた方が良い

 

2.海洋葬(かいようそう)

海洋葬は、粉状に粉砕した遺骨や遺灰を海に撒き、故人を弔うスタイルです。

海が好きな人、地球レベルで自然回帰を希望している方の多くが死後の葬送に選ぶ方法です。

 

・メリット

①山への散骨や樹木葬と比べて、海には壮大なイメージがある。

②墓地や墓石を購入する・寺院へ管理費を支払う必要がなくなる

③遺骨が自然に還りやすく、生物の生育の一端を担うことができる

 

・デメリット

①明確な条例や法律はないが、漁業関係者や遊泳場所への配慮から、海洋葬は船を使って外洋へ出る必要がある

②そのため、船舶代などの費用がかかる

③墓標がないため、「海に故人がいる」という抽象的なイメージしか残らない

④海洋汚染につながるため、遺骨や花以外のものを撒くことができない

 

亡くなられた方のご希望で自然葬を実現させても、ご遺族にとっては「遺骨が残らない」、「墓石や遺骨がないため、心のよりどころがない」のような虚無感や寂しさが残ってしまうこともあるかもしれません。

また、取り扱う業者によっては、合同葬といった形で預かったすべての遺灰または遺骨を混ぜた形で散骨・もしくは埋葬することがあります。それはご遺族にとって抵抗を感じることになるかもしれません。

亡くなられた方の希望を尊重すると同時に、遺骨の一部をご遺族のために分骨し、墓地に納骨するといったことも一つの方法かもしれません。

 

お墓をどうするかということも終活の重要な問題の一つです。ご家族とよく相談をされてお亡くなりになった後ご家族間でのトラブルにならないようにすることが終活において大事なことだと思います

 

お墓のお話 ~永代供養~

今回はお墓のお話。最近ご利用になる方が増えている永代供養について考えてみたいと思います。

当社で葬儀を施行させていただいたお客様でも、菩提寺がなくお墓もお持ちでないという方は多いです。

霊園で新たに墓石から購入するのは費用がかりますし、全く供養をしないわけにはいかない。

そんな方にはこの永代供養はご検討する価値はあるのではないでしょうか。

 

永代供養(えいたいくよう)とは、いろいろな理由でお墓参りに行けないご遺族に代わって、霊園や寺院がご遺骨を管理・供養してくれる埋葬方法の事をいいます。

ですから永代供養をすると、お墓は霊園や寺院が永代に渡って全て管理してくれるので、子孫がお墓を継承する必要はありません。

そのため、お子さんのいらっしゃらない方やいらっしゃっても遠方に離れてお住いの方、お子さんやお孫さんに墓守りをさせたくない、そういう方々が永代供養を利用することが多いです。

また、永代供養墓は墓地用の土地と墓石の準備がいらないため、お墓の費用が比較的安価ですし、

ご契約時に費用を支払えばその後費用は発生いたしません。その点でも利用する方が増えています。

 

では何故永代供養は費用がお安く済むのでしょうか?

永代供養墓では契約時に費用を支払えば、あとの費用は一切かかりません。

後々の金銭的負担がないことが、永代供養墓を利用する大きなメリットでもあります。

それは一般のお墓と永代供養ではお墓の建て方が異なるからです。

 

※一般のお墓

一つのお墓に対して、専用の墓地と墓石をそれぞれお客様個人が用意する必要があります。

※永代供養墓

一つの大きなお墓を建立し、その中の区画をそれぞれのお客様が利用します。

専用の土地を用意する必要がなく、新しく墓石を建てる必要もありません。

最初から他の方のご遺骨と一緒に埋葬する方法や、ご遺骨を一定期間安置した後、他の方のご遺骨と一緒に埋葬したり、永代にわたって個別の区画にご遺骨を埋葬する方法もあります。

 

最後に永代供養のメリット、デメリットについてご説明いたします。

主なメリットは以下の6つになります。

1.霊園や寺院に遺骨の管理と供養をすべてまかせられる

2.墓守りがいなくなっても大丈夫

3.お墓を建てるより費用が安い

4.管理費等もいらない

5.宗旨、宗派を問わない

6.生前に購入できる

 

一方永代供養には以下の4つのデメリットもあります。

1.合祀にすると遺骨を取り出すことができない

2.親族の理解を得にくい

3.永代供養墓は増設できない

4.好きな場所に納骨できない

それぞれのメリットデメリットをよくご検討することをお勧めいたします。

 

私は葬儀業を始める以前から、お墓参りを欠かしたことはありません。

住まいからやや離れておりますが、菩提寺がありお盆やお彼岸には必ず出かけます。

ご先祖様のおかげで自分や自分の子供が今生きているということですので、個人的にはやはり感謝する意味でもお墓参りをしてご先祖を供養するということは大事なことだと考えております。

ただ、だからと言って供養ができるのは一般的なお墓を建てることに限られるわけではありません。

様々なご事情や考え方で別な供養の方法を選択されるのは当然のことだと思います。

最近、永代供養という供養の方法を選択される方が増えているということには納得がいきます。

先祖様のご供養の方法には、いろいろな選択肢があっていいのではないでしょうか?

 

 

 

「接客」と「接遇」の違いとは?

今回は「接客」と「接遇」の違いとは?ということについて考えてみたいと思います。

接客はわかるけど接遇って何のこと?という声が聞こえてきそうです。日常生活で耳にする言葉ではないですね。一流ホテルのホテルマンや飛行機のCAさんなどがお客様に取る態度といえばイメージできるかもしれません。

接客と接遇の違いは、一言で表すと、

 

『接客はお客様に接して、必要なサービスを提供すること、接遇とはさらにプラスアルファを加え、「お客様は特別です」と態度を示すこと』

ということです。

 

例えば、喫茶店で飲物を注文したとします。

接客は、「お待たせしました。ホットコーヒーです。」と、お客様がオーダーしたドリンクを、テーブルまで迅速に運ぶだけです。

接遇は、さらに加えてお客様と目を合わせ、笑顔で「ごゆっくりお楽しみください」と一声おかけする。

このプラスアルファが接遇です。

接遇は、お客様に「もっとこのお店にいたい」「これからも通いたい」「誰かに教えたい」と思っていただき、

ご満足いただくためのものです。

 

接遇をすべての接客業に取り入れるのは実際には難しいです。しかし、ある一定以上のレベルのサービスを供給する企業では社内で研修をして接遇を標準化しようとしています。

 

私が、異業種から葬儀業界に入って感じていた違和感の大きな理由は、葬儀社でお客様を「接遇」している会社も社員も極めて少ないということだということに気が付きました。

数十万から規模によっては桁が一つ増える金額の仕事であるにもかかわらず、業界で接遇研修を取り入れているということはほとんど耳にしたことがありません。

接遇は個人の資質に頼っていては社内で標準化しません。専門家に研修をしてもらい身につくものなのだと思います。

 

もちろん葬儀というのは、お客様がゆっくりくつろいだり、空間を楽しむようなものではありません。

しかし、お客様をリスペクトして「接遇する」ことは必要なのではないでしょうか?

当社は開業してわずか3年目の葬儀社です。こんな私どもが業界全体を語るなどというのはおこがましいのですが、葬儀業界も変わっていかないといけないのではないかと心から思います。

このままですと、お客様からほとんど期待されず、関連業界からも「接遇」ができない時代遅れの業界というありがたくないレッテルを貼られてしまうと思います。

時代と共に変化が訪れ、その変化についていけない業界は取り残されてしまうと思うのです。

少なくとも当社は「接遇」を常に念頭に置いたお客様対応をしていくつもりです。

 

完璧に「接遇」するのは難しいですが、ちょっとした心遣いをすることで、「接遇」に近づけるのではないかと思います。

・葬儀の詳細打ち合わせの場面

・病院などでのお迎えの場面

・納棺の場面

・出棺の場面

こういうシチュエーションでどういう心遣いをしたら良いか?残念ながら当社もまだその答えを持っておりません。しかし、「接遇」という視点をもって仕事をする中で必ずその答えは見つけることができると確信しております。

 

 

 

 

 

 

 

葬儀社ビジネスを始めて感じたこと

今回は私が他業種からこの葬儀業界でビジネスを立ち上げてずっと感じている違和感のようなものについてお伝えしたいと思います。

私はこのホームページのプロフィールにも書きましたように、長年にわたって多くの業界で一般のお客様に対して営業をする仕事をしてまいりました。葬儀業界は私が経験した、どの業界とも異質な独特のものを持っていると今でも思っております。

その違和感とは具体的に何か?主なものは以下の4つです。

 

1.常に葬儀社主導で打ち合わせなどが進みお客様はそれに従う形が多い

2.雰囲気としてお客様に対するリスペクトを感じないことがある

3.「お金儲け」という側面が目立つ

4.お客様からのクレームが表沙汰になりにくい

 

最初にお断りしておきますが、これはあくまで私個人の感想であり、上記5つに当てはまらない葬儀社も当然あると思いますので悪しからず。

 

それでは順番にご説明をしていきたいと思います。

まず、1です。

これは業界の責任ではなく、どうしても緊急性がありお客様の準備や知識の不足もあって葬儀社主導にならざるを得ない部分はあると思います。しかし、私が感じるのは葬儀社がそれを見越して対応しているのではないかということです。他業種ですとまずこのような形で打ち合わせが進むことはありません。

 

次に二つ目です。

葬儀社の担当者は営業マンの側面を持っています。私は営業マンとお客様の関係は対等、フィフティフィフティであるべきだと常々考えております。お客様はお金を支払ってサービスを受ける、一方営業マンはその対価に見合ったサービスを提供する、そういう関係です。どちらかが優位ということではないと思います。ところが葬儀業界で感じたのは、営業マンとお客様の関係という土俵にすら上がっていない、

違和感のある関係性でした。一言でいうとお客様に対するリスペクトを感じないということです。

 

3番目です。

民間の全ての会社、ビジネスは利益を上げることが大きな目的の一つです。葬儀社もその例に洩れません。しかし、かなり露骨に「お金儲け」を前面に出している葬儀社があります。最初はちょっと驚き唖然としました。具体的なエピソードを書くと長くなりますのでここでは割愛しますが、かなりの違和感、異質さを強く感じます。葬儀をお金儲けの手段として考え、お客様のいないところでそれを吹聴する。少なくとも私の経験した業界にはそのような会社、担当者はおりませんでした。

 

最後に4です。

葬儀のクレームについては当ブログでも書きましたが、クレームがマスコミで報道されることはほとんどありません。決してクレームがないわけではなく表に出ていないのです。

これは葬儀そのものがやり直しの効かないものであり、お客様も葬儀が終わってしまって今更クレームを言っても仕方がないと泣き寝入りをしている、そんなある意味業界の構造的なことが多分に影響していると思います。

 

以上、私が感じた違和感についてご説明してまいりましたが、このようなことはやはりお客様にとってはマイナスになることが多いと思っております。当社は「業界を変える!」といった大それたことを言えるような会社ではありません。しかし、少なくとも私自身がお客様の為にならないと感じたことにつきましては同じ事はせず、お客様目線、つまり、「自分がお客様で葬儀を頼んだ場合どう感じるのか?」に基づきビジネスをしていきたいと考えております。

葬儀社と通常のビジネスの大きな違いとは何か

今回は葬儀業と他のビジネスとは何が違うのか?ということにつきましてご説明していきたいと思います。

私は過去様々な業種の営業職を経験しておりますので、営業的な観点から見ていきたいと思います。

他の業界と大きく違っていると感じている事は主に次の3つです

 

1.受注までの期間、スピードが圧倒的に速い

2.打ち合わせ時間が非常に短い

3.絶対にやり直しがきかない

 

それでは順番にご説明をしていきたいと思います。

 

まず、受注までの期間、スピードについてです。もちろん購入するものやサービスの金額によってお客様が買う意思を決めるまでの時間は違うのですが、金額の大きさに比べて圧倒的に短時間で決めるのが葬儀だと感じています。

葬儀は決して楽しい事ではありませんし待ち遠しい事でもありません。よって、万が一のことがあるまで葬儀社を探さない方が多いのです。

病院で亡くなりますと、必ず

「葬儀屋さんは決まっていらっしゃいますか?お迎えは何時になりますか?」と看護師さんに聞かれます。この時点でまだ葬儀社を決めていない方が多いのです。そこから1,2時間で葬儀社を決めなければいけなくなります。

私の経験ですと数十万円以上のものを1~2時間で決める、という業種を他に知りません。

 

次に打ち合わせに要する時間ですが、これも非常に短い時間です。

物理的に時間が無くやむを得ない面もあると思うのですが、それでも短いと感じてしまいます。

ご遺体の安置後に打ち合わせをいたしますが、やはり長くても1時間程度のことが多いです。

私が営業をしていたどの業界よりも短いと思います。

時間が短い理由は物理的なものだけではありません。お客様が冷静でしっかりご判断が出来る状態でない場合が多いと思います。そこで業界の専門的な言葉で説明を受けてもよくわからないまま打ち合わせが終わってしまうこともあるかもしれません。

 

最後は、葬儀は絶対にやり直しがきかないサービスであるということです。

私は注文住宅や住宅リフォームなど工事をする業界での営業経験が長いのですが、工事完了後、打ち合わせの通りに仕上がっていない場合、その箇所について工事をやり直すことがありました。あってはいけないことですが、やはりどうしても一定の割合でそういうクレームが出ます。

しかし、葬儀はお客様が思い描いていたものと違っていたとしても、当然のことながら別の葬儀社でやり直すことはできません。

 

以上3つの点で私の経験した他の業界との違いをご説明してまいりました。

ただ、最初の2つのことにつきましては、もう少し改善の余地があると思います。

葬儀社を決めるまでの時間ですが、ご逝去された後ですとご説明したようにあまりにも時間が無さすぎると思います。ですから、大切なご家族が、例えば、ご入院された時、施設に入所っされた時、せめて医師から余命についての説明を受けた時、このようなタイミングで葬儀社を探し始めれば時間的にはかなり余裕が持てます。出来ましたら事前相談をしていただき、実際に葬儀社の担当者に説明を受けたりすると相性なども分かりますので、さらにしっかり選択ができます。

 

打ち合わせの時間についてですが、ご逝去後の打ち合わせ時間は物理的に長くとることはできません。

ですから、これも事前相談をすることが必要になってきます。事前にご相談をされますと、ある程度葬儀のイメージを持つことができると思うのです。冷静でしっかり判断ができる段階で打ち合わせをすることが大切だと思います。

 

楽しみでもなく、待ち遠しくもない葬儀ですが、必ずしなければいけない時がやってまいります。そしてやり直すことができない大切な儀式でもあります。

是非、事前にご相談をしていただき、気持ちに余裕をもってその時を迎えていただける準備をしてください。

エンディングノートのお話

今回はエンディングノートについて考えてみたいと思います。

「終活」という言葉がようやく世間的に認知をされてきたと感じております。

終活とは「人生の終わりのための活動」の略ですが、終活をする上で欠かせないものの一つがエンディングノートです。

 

エンディングノートとは?

ご自身に万が一のことがあったときにご家族にお伝えしたいことを書き残しておくノートのことです。

書き方に特に決まりがあるわけではありません。

市販のノートに自由に書いても良いですし、今は様々な企業から出版されておりますので、書店やネットショップでご自分に合ったものを探していただければいいと思います。またパソコンをよくお使いの方は無料ソフトをダウンロードしてご利用いただくことが可能です。

 

何を書いておくのか?

これもまた自由に書いて構わないのですが、以下の項目は欠かせないものになると思います。

1.もしもの時に、誰に連絡して欲しいか?

ご入院・ご危篤・ご逝去・ご葬儀のときなどに、連絡して欲しい方のお名前、連絡先、その方とのご関係を書いておきます。

2.財産について

ご自身の財産をすべて書き出します。

預貯金・不動産・株式・国債・投資信託等の金融商品・保険(生命保険、火災・家財保険など)・クレジットカード情報・その他(金、高価な絵画、宝石など)

3.ご葬儀について

・誰を喪主とするか(氏名、連絡先)

・どのくらいの費用で、どの葬儀会社で執り行いたいのか

・葬儀の内容、規模(一般葬儀、家族葬、直葬など)、宗教・宗派(仏教、キリスト教、神道など)、

・遺影に用いて欲しい写真があれば、エンディングノートと一緒に託す 等々

特に、葬儀のご希望がなく、ご親族に一任する場合は、ご親族の氏名、連絡先と一任したい旨を記入します。

4.お墓の情報・希望

・お墓がある場合 お墓と菩提寺の情報

・お墓がない場合 埋葬方法(樹木葬、散骨、納骨堂、合祀など)のご希望、場所や予算など

5.延命措置や介護について

  ・ご病気になったときに延命措置を望むか望まないか

  ・ご自身に介護が必要になった際に希望すること

以上が書いておいた方が良いと思われる情報です。

 

ここでエンディングノートの唯一といってもいい弱点をご説明します。

それは法的効力がないということです。

ですからエンディングノートは遺言書の代わりにはなりません。しっかりとした遺言書を残しておきたいとお考えでしたら、エンディングノートとは別に作成しておく必要があります。

弁護士や行政書士に依頼して作成することができますが、公証人役場に行って公正証書による遺言書を作成しておくことも可能です。一定の条件を満たす証人が2人以上必要ですがそれほど難しい手続きではありません。費用も多額の財産がある場合を除き5万円以下で済みます。

 

エンディングノートは書いておくことが重要なのですが、さらにその内容についてご家族としっかりお話をして共有することがさらに重要になります。

特にご家族と同居されていない場合は、エンディングノートをきっかけにご家族とお話をする機会を是非作っていただけたら良いのではないかと思います。

 

当社ではご希望の方にエンディングノートを無料で差し上げております。ご希望の方はお気軽にお申し付けください。

遺品整理ではなく生前整理をお勧めする理由

今回は、遺品整理ではなく生前整理をお勧めする理由ということにつきまして考えてみたいと思います。

 

遺品整理は、住んでいた方が亡くなり、その方の残した物品(遺品)を整理、処分することです。

亡くなられた方の遺品で貴金属や金品、思い出の品物などはご家族の間で形見分けされます。

それ以外の生前に使用していた生活雑貨や衣類、家具、家電製品など財産価値の低い物は処分しなければなりません。

持ち家で時間に余裕がある場合は、ご家族が遺品整理をされることもありますが、非常に時間と手間がかかります。2階建ての一戸建ての場合3か月ほどかかることが多いようです。

また借家やアパートなどの賃貸住宅にお住まいだった場合は、いつまでも放置をしておくと毎月家賃が発生しますので、最終的に遺品整理を行う業者に依頼することになります。

 

不用品というものは見た目より量があるものです。

私自身不用品処分の現場に何度も立ち会ってきましたが、部屋に置かれているときは大した量ではないと感じても実際運搬用のトラックに積み込むと意外に嵩むものなのです。

通常不用品処分の費用は「嵩」で決まります。立米(1立方メートル)単価といって不用品が何㎥あるかで金額を計算するのですが、量が多いと費用も高くなってしまいます。

 

一方でまだ身体もお元気で頭もはっきりされている段階で少しずつするのが生前整理です。

「断捨離」という言葉で表現される、「もの」を捨てたり誰かに譲ったりして「減らすこと」を徐々にしていくことです。また、介護施設等に入所する際に住んでいた家に残さなければならないものを処分することも生前整理です。この場合は急なこともあります。そういうことがあってもあらかじめ選別をしておくことで慌てずに済むのです。

また財産の分配など相続に関することをあらかじめ整理することも生前整理といえるでしょう。

 

何故遺品整理ではなく生前整理をお勧めするのか?

その理由としまして、

・亡くなってからだと、残されたご家族は何が大事なもので何が大事でないのかがわからず、結局すべて処分することになってしまう

・生前から少しずつ整理をしていくと遺品として残るものは少なくて済むので時間も費用も節約できる

・整理をしていく過程で自分自身の人生の振り返るいい機会になる

・気力体力があるうちにやっておくことで安心できる

・財産の相続などでご家族間のトラブルを防ぐことができる

などが挙げられます。

 

もちろん生前整理にはいくつかのデメリットもあります。

例えば、

・整理の途中で思い出の品やコレクションなどを見つけると中々作業が進まない

・ゴミがたくさん出るので疲れてしまう

等です。

もしできればご家族にも応援を頼まれてご一緒に整理ができるといいと思います。

 

遺品整理は、葬儀と並んでその方の終活にとっては最も大きな「こと」です。

ただ、そのどちらにもご自身は立ち会うことはできないのです。

終活の一環で生前整理を進めて行くことは、ご自身の為であり、残されたご家族の為にもなると思います。

 

当社は、葬儀だけでなく終活に関する様々なサポートを行っております。

不用品処分もその一つです。

また、不用品と思っていたものに意外に価値があったというのはよくある話ですが、古物商の許可もいただいておりますので価値の高いものはお買取りもできます。お買取り品があれば処分代の軽減にもつながります。

是非お気軽にご相談ください。

コロナ禍における葬儀の在り方~「納棺の儀」が一つの答え~

2020年の初頭からにコロナウイルスが世界中を席捲し世の中が変わってしまいました。

葬儀業界も例外ではありません。

昨今の傾向として、葬儀の縮小化は始まっておりましたがそれにコロナが拍車をかけています。

 

コロナ禍の今、本当にご満足いただける葬儀とは?

この問いに一つの答えをいただけた葬儀を何回か体験しました。

 

納棺師という存在をご存じでしょうか?

2008年に公開された映画「おくりびと」で初めて知った方も多いと思います。

 

納棺師が中心となり、ご家族、奥様またはご主人とお子様お孫さん皆さんで故人を拭き清め旅支度を整えてお見送りする一つの儀式です。

 

手順として、納棺師によって異なることもありますが、

・お顔や髪を整える

・体を拭き清める これは配偶者(夫、妻)とお子様にご一緒にしてもらう

・白装束に着替える(※生前故人が気に入っていた服でも可) 

 下着も替える ※小学生以上のお孫さんにもお手伝いしてもらう

・以上の作業を必ずご家族の面前で行う

作業は大まかに以上です。

 

人間はこの世に生まれてきたときに母親に体を拭いてもらいます。

最期に旅経つときには今度はお子様を中心に体を拭き清めていただく。

これが納棺の基本的な考え方です。

 

ある葬儀で納棺師さんをお願いしました。

お母様が亡くなりお子様は三人のご兄妹でした。

真ん中の妹さんはしばらくお母様に会えておらず、入院された後もコロナの影響で面会もできず

死に目にも会えず、本当にショックを受けておられていました。

 

当社のホールで納棺の儀が始まりました。

後からおいでになった妹さんは部屋に入るのをためらうほどの状態でした。

一番下の妹さんに促されて部屋に入っても椅子に座ったまま清拭に参加できません。

ようやく「おねえちゃん、一緒にやろう」と言われて何とか参加されました。

 

すると、その妹さんが作業に参加されながらだんだんにそのお顔や体に元気を取り戻していくのがはっきり見えたのです。

お子様だからこそご自分の親だからこそご遺体に触れて拭き清めることに抵抗を感じません。

逆に何かエネルギーの様なものを受け取られたかのようでした。

そして最後は笑顔になって「お母さん、明日(の葬儀)も来るからね」とお声をかけていらっしゃいました。

それをご覧になっていたご兄妹も少し驚かれまた喜んでいらっしゃいました。

 

翌日無事葬儀を終えて、一番下の妹さんから

「本当にいい葬儀でした。ありがとうございました。」というお言葉をいただきました。

 

コロナ禍の今、本当にご満足いただける葬儀とは?

その一つの方法が「納棺の儀」であると確信しております。

「納棺の儀」を行う事で自分の大切な方とのお別れを実感し、しっかり見送ることができたというお気持ちになる。このことが本来の葬儀の在り方ではないでしょうか?

過去に当社で「納棺の儀」をしていただいたお客様は例外なくすべての方が「やってよかった。」とおっしゃっていただいております。

ご用命いただいたお客様には必ず丁寧に「納棺の儀」のご説明をさせていただいております。

もちろんやっていただくかどうかは自由に選択していただけます。

 

「納棺の儀」はオプションとしてご説明し、以下の価格にて行っております。

・全身 5万円(税別)

・お顔、頭髪のみ 1万5千円(税別)

 

葬儀はあくまでそのご家族のためのものです。

ご家族が望まないことはするべきではありません。

ですから事前の打ち合わせが非常に重要です。そこで考えられるすべての項目についてしっかり

ご説明をさせていただきご了解をいただくことが必須であると考えております。

 

コロナ感染者の方の葬儀について

今回はコロナ感染者の方の葬儀の仕方について現状と当社の取り組みについてお伝えしたいと思います。

身内の方がコロナに感染して亡くならない限り必要のない情報ですが、万一コロナに倒れて亡くなられた方がいらっしゃった場合知っておけば慌てずに対応ができると思います。

 

当社の在る茨城県南エリアの主な公営斎場におけるコロナ対応は次の通りです。

 

・つくばメモリアルホール  

火葬のみ OK  

一日葬   OK  

※ご遺体は納体袋(要消毒)に納め棺(要消毒)はテープで目張りすることが条件

・うしくあみ斎場

火葬のみ OK 

一日葬   NG ※後日骨葬は可能

・土浦市営斎場

火葬のみ OK

一日葬   NG

・龍ケ崎市営斎場

火葬のみ OK

一日葬   NG

・やすらぎ苑

火葬のみ OK

一日葬   NG  ※後日骨葬は可能

 

以上のように、つくばメモリアルホール以外は火葬のみの対応でその際もご遺族がホール内に立ち入ることはできないという厳しい制限があります。

 

せめて火葬する前にお顔だけでも見たいというのがご遺族の心情であると思います。

それはかなわぬことなのでしょうか?

 

それが可能な方法としましては、葬儀社の自社ホールで簡単なお別れや告別式を行い、公営斎場で火葬のみしていただくという形があります。

しかしながらこの方法にも大きな問題があります。

それは葬儀の費用の問題です。

 

通常であれば(※葬儀社によってかなりばらつきがあります)、

・火葬式 総額25万円~

・家族葬(一日葬)総額50万円~   ※総額 僧侶へのお布施以外全ての金額

この位の金額が相場です。

 

しかしコロナ感染者となると、いきなり

・火葬式 最低でも50万円~

・家族葬(一日葬)最低でも100万円~  何と倍以上になるというのです。

これらの数字は憶測でなく実際にお客様が葬儀社から聞いた金額をもとにしております。

これはいい方はよくないですがまさにお客様の足元をみた金額ではないでしょうか?

 

コロナで亡くなった方の葬儀はコロナ対策費が別途必要になりますので通常の葬儀よりも高くなることは理解できます。

 

ではコロナ感染対策とは、具体的にどんなことでしょうか?

1.防護服

2.納体袋

3.スタッフの増員 ※通常1名のところ2名

4.棺・納体袋等の消毒

5.棺の目張り用テープ

6.自社ホールの消毒

以上が考えられる対策だと思います。

 

これらの対策をやるとどうして葬儀費用が倍以上かかるのでしょうか?

直接葬儀社に確かめたわけではありませんのであくまで推測ですが、

「できればコロナ感染者の葬儀はやりたくない。やるならたくさん利益がとれないとやってられない。」

というのが本音なのではないでしょうか。

もしこの金額差について合理的な説明のできる葬儀社さんがいらっしゃったら是非お話をお聞きしたいものです。

 

当社ではコロナ感染者の方が亡くなった場合、ご遺族とよく相談をさせていただき、当該地域の保健所からの情報も踏まえて対応させていただきます。

 

つくば市以外のコロナ対応の葬儀のできない方の場合は、ごく少人数(5名程度)でしか行えませんが当社の狭いホールでよろしければ告別式も施行可能です。

葬儀費用につきましても、通常のお見積りにコロナ感染対策費をプラスした金額です。

コロナ感染対策費はケースバイケースですが10~12万円(税別)程度です。

 

葬儀というのはご遺族にとって大切な一度きりの儀式です。

当然ながらお客様のお気持ちやご要望を踏まえてサポートさせていただくのは葬儀社の最低限の務めだと考えております。

 

今後もお客様に有益だと思われる情報のご提供をさせていければ幸いです。