今回は「葬儀費用の全国平均」というアンケートについて」考えてみたいと思います。
これは日本消費者協会という一般社団法人が3~4年に一度実施している、「葬儀についてのアンケート調査」のことです。
2017年に実施されたこの調査結果によりますと、
全国平均
・葬儀費用の総額 195万7千円
・飲食接待費 30万6千円
・お布施(寺院への支払い) 47万3千円
・葬儀費用 121万4千円
となっております。これらの金額は非常に高額な印象を受けます。
2017年に実施したと言っても葬儀本体の費用の平均が120万円を超えることは中々無いのではないでしょうか?
結論から言いますと、この結果はまるであてになりません。
その理由として、
1.そもそもアンケートの母数(回答した人の数)が極めて少ない
全国でたったの491人です。しかも都道府県でばらつきもあるようです。
2.葬儀の種類に関することが反映されていない
直葬、一般葬の区別が無く、その比率もありません。
3.回答者は実際に葬儀費用を支払った人だけではない
何と費用の支払いをしていない参列した人からの回答も含まれているというのです。葬儀に参列した人に喪主が費用を教えたりすることは通常ありません。ということは「想像の数字」が含まれている可能性が極めて高いのです。
以上のように全く信憑性に欠ける結果だと言わざるを得ません。
そして、この結果を全国のマスコミを通じてテレビや新聞で報道しているのです。この結果をマスコミが報道するということは、結果に信憑性を与えてしまいます。上記3つの内容も併せて発表しないと無責任だと言わざるを得ません。
葬儀費用は高額であるとの印象にマスコミがお墨付きを与えてしまう結果になってしまうと考えられます。
さらにこのデータを使って「印象操作」をしているサイトがあるから事態は深刻です。
「〇さなお葬式」「より〇うお葬式」というネットで集客して、契約している全国の葬儀社に顧客を紹介するネットブローカー会社はこのアンケート結果を悪用しています。
全く信憑性のない高額な葬儀費用と自社サイト上の葬儀プランの金額を単純に比較して「安い!」と謳っているのです。当然このアンケートの内容を知った上での印象操作としか思えません。
このように業界について、葬儀について全く知識のない方がある意味「騙されてしまう」ような情報がネット上にはあふれているのです。
ご逝去後にわずかな時間であわてて葬儀社を探すことのリスクは本当に大きいと思います。
色々な意味で難しい事もあるとは思いますが、やはり事前に葬儀社選びをすることが非常に重要であると考えます。
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