今回は「最期をどこで迎えたいか?」ということについて考えてみたいと思います。
厚生労働省の統計を調べると、
昭和30年は、自宅で亡くなった方 76.9% 病院はわずか12.3%でした。
それが、少し古い統計ですが、平成21年になると、自宅で亡くなった方 12.4% 病院が78.4%と完全に逆転現象が起きております。
一方で、ご自分の最期をどこで迎えたいかという全国規模の調査によりますと、
58.8%の方が自宅、病院・診療所のような医療施設と回答された方が39.9%という結果が出ております。
最期を自宅で迎えたいという方が最も多いという結果となっております。
ただ、現実にはご自宅で最期を迎えられる方は1割強しかいらっしゃらないわけですから、かなりのギャップがあるわけです。
ご自宅で亡くなる、よく「畳の上で死にたい」というセリフをドラマの中で耳にしたりします。病院の空間で死を迎えるより、自分が暮らししていた我が家で最期を迎えるということを希望する方が多いのはわかるような気がします。
ただご自宅で看取られるというのはそれほど簡単なことではありません。
つまり「ご自宅で亡くなり看取られ、そのまま葬儀の日までご自宅に安置してもらう」形が理想だと考えます。
その形は以下の3つの条件を満たしていないと難しいのが現実です。
1.もしもの時に気が付いてくれる家族が同居している
2.在宅医療制度を利用するか、かかりつけのお医者様が近くにいてすぐ連絡が取れる
3.自宅に安置できるスペースがあり、出棺が可能なこと
順番に解説していきます。
まず、1の「もしもの時に気が付いてくれる家族が同居している」ですが、おひとりで暮らしているとすぐ発見されない可能性があります。亡くなって時間が経ってしまうと警察署に搬送され検視されることになります。
そして警察で死亡診断書の代わりに死体検案書という書類を作成してもらうことになるのです。
配偶者やお子様などのご家族と同居していない場合はなかなか難しいと言えるでしょう。
次に2の「在宅医療制度を利用するか、かかりつけのお医者様が近くにいてすぐ連絡が取れる」です。
これは医師にすぐ連絡が取れて、死亡診断書を書いてもらわなければいけないからです。
同居している家族がいてもすぐに来てくれる医師がいないと救急車で病院に搬送されるか、1と同様警察署での検視になります。特に持病が無くお元気な方の突然死の場合は医師にすぐ来てもらうことは困難です。
最後に、3の「自宅に安置できるスペースがあり、出棺が可能なこと」です。上記1,2の条件を満たしても建物の構造上、納棺したご遺体を自宅から運び出すことが困難な場合はご自宅での安置はできません。
以上のように、ご自宅で看取られることはハードルが高いと言えるのです。
ただ、ご自宅で看取られなくてもご家族がしっかりお送りすることはもちろん可能です。そのために我々葬儀社の存在があります。打ち合わせの際にご希望をよくお聞きしてご提案をさせていただきます。
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