今回のテーマは、「葬儀ポータルサイト」です。
お葬式を考えていらっしゃる方で葬儀社にまったくあてのない方は、まずインターネットで検索をされる方が多いと思います。
その際によく目にするのが、「小さなお葬式」や「よりそうお葬式」などの広告です。
テレビでCMもやっているのでご存知の方も多いと思います。
ここで勘違いをされている方が多いのですが、これらは葬儀社ではないということです。
お客様を全国に提携している葬儀社に紹介する、いわゆる仲介業者なのです。
インターネットで葬儀社を探す方が非常に多い時代にこのサービスはいい仕組みだと思います。
最近はこのような葬儀社を紹介するポータルサイトは多くなってきています。
ポータルサイトには大きく分けて次の2種類あります。
1.ポータルサイトの会社が葬儀の価格を決めるシステム(定額制)
「小さなお葬式」「よりそうお葬式」「イオンのお葬式」など
2.各提携先の葬儀社が葬儀の価格を決めるシステム
「いい葬儀」「安心葬儀」など
1のシステムでは、提携先の葬儀社がポータルサイト運営会社の実質的に「下請け」ということです。
また1のポータルサイトは料金の安さが「売り」の場合が多いと思います。
2のシステムは、提携先の葬儀社が主導ですべての業務が行われます。
1のシステムを採用しているポータルサイトの中で「小さなお葬式」に関するお客様とのトラブルをよく耳にします。
具体的にはどんなトラブルなのでしょうか?
以前、「小さなお葬式」では「追加料金一切不要」とか「プラン料金がお葬式にかかるすべての費用」と謳っていました。
実際は火葬場の込み具合によって亡くなった日から葬儀までの待機日数が一日二日では済まず長くなったりすることがあります。そうするとドライアイスの費用と自宅以外の葬儀社の安置施設に安置した場合の安置費用が本来追加費用として掛かってくるはずです。
ところが広告で「追加料金一切不要」とか「プラン料金がお葬式にかかるすべての費用」と大きく出ているのでお客様は当然かからないと思ってしまいます。サイト内には追加費用に関する表示はあったのですがわかりにくくお客様に気付いてもらえない表記でした。
ここでトラブルになったのです。
・葬儀社は掛かった費用をお客様に追加請求します
・お客様は「追加費用無し」と書いてあるのでおかしいと主張します
・お互い譲らず平行線になってしまいます
・そこでお客様は葬儀社でなく「小さなお葬式」(運営会社)に連絡をします
・しかしここでも埒が明かずトラブルが解決しません
このようなトラブルが頻発し、ついに2021年7月消費者庁は「小さなお葬式」の運営会社に対して、経費表示法違反で何と1億180万円もの課徴金の支払いを命じました。
ここまでの金額になったということはトラブルがいかに多かったということだと思われます。
現在は改善されているのでそういうトラブルは多くはないと思われます。
ただ、葬儀の価格が定額制というのは誤解を生みやすいのでお客様側も注意が必要です。
最終的にはどの葬儀社を選ぶかは、100%お客様の自由です。
どういう形で選ぶにせよ、
・事前に余裕をもって選択する
・冷静な判断が出来るタイミングで選ぶ
・自分との相性が良いかどうかを考える
以上のことを行なうために事前の準備を強くお勧めいたします。
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