今回はあらためて家族葬と納棺の儀について考えて見たいと思います。
当社は小規模なご家族葬を専門に施行しております。
ご家族葬をご希望される方のほぼ100%が納棺の儀も併せてご希望されます。
そして納棺の儀が終了後、皆さん異口同音に「お願いして良かった。」とおっしゃいます。
その理由について考察してみました。
お客様が葬儀での満足とはどんなことなのでしょうか?
言うまでもなく葬儀は楽しい事ではなく、また楽しみにする事でもありません。しかし必ず行わなければならない非常に大切な儀式です。
お客様がご満足される葬儀とは、故人様のために「ここまでしてあげることができた」というお気持ちになれる葬儀ではないでしょうか?
・立派な棺や骨壺をご用意することができた
・綺麗な花の祭壇を作ってあげられた
・ありがたい読経をしてもらえた
などお客様によってさまざまな要因が満足感につながると思います。
ただ物理的なモノやお経よりもっと身近でしっかりと満足感が得られること、
それが「納棺の儀」であるのではないかと考えております。
納棺の儀のやり方も実は様々です。
「エンゼルケア」という主に病院などで行う死後処置があります。その内容は納棺とそれほど違いがありません。
しかし、大きく違うのは誰が行うのか?という点です。
エンゼルケアは病院などで行います。すべての作業が完了して安置場所に搬送されます。従ってご家族がその作業を目にすることはありません。
また、納棺師が行う納棺の儀もご家族のいる前で行わずすべての作業が完了した後で対面するやり方もあります。
当社が行う納棺の儀は上記の方法とは違っております。
それは、配偶者やお子様、中学生以上のお孫さんも納棺の儀に「参加」するという点です。
そもそも何故納棺をするのか?
死化粧をし、白装束を着せることだけが納棺ではないのです。
故人様の夫や妻、子供や孫というご家族が、実際に故人様のお身体を拭き清める「清拭」や経帷子を始めとする装束に着替えることを手伝う、死化粧も納棺師と一緒に行う、これが納棺の儀であると考えております。
人は生まれると、産湯につかり白いおくるみに包まれます。それは母親にしてもらう初めての行為です。
納棺の儀はそれと反対に、あちらの世界に旅立つ故人様を送るためにご家族が旅支度をしてあげる、そういう行為なのです。
・亡くなると体が冷たい
・体が硬く重く感じる
・お顔の色がだんだん変わってくる
こういう変化を目の当たりにしながら納棺の作業を手伝っていただくことで、
人が亡くなるということを身近に感じ、最期の準備をしっかり手伝ってあげることができたという満足感につながる
と考えております。
納棺の儀は、主に火葬の前日に行う事が多いのですが、このプロセスが葬儀そのものの印象を大きく変えることになります。
納棺の儀を行う前はご家族も硬い表情の方が多いのですが、終わった後は、故人様への思いによって違いがありますが皆さん表情に変化があります。「納棺の儀をやって良かった」という点では一致していると確信しております。
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