今回も前回に続きましてお墓のお話です。
自然葬という言葉お聞きになったことがあるでしょうか。この埋葬方法もまた最近注目されています。
この方法は、墓や納骨堂に遺骨を納めず、山林や海などの自然の中に遺灰や遺骨を撒くというスタイルです。
遺骨や遺灰は、お墓や納骨堂の中でそのまま残りますが、自然葬という形で自然に遺灰を撒くことにより、自然の中に溶け込み、土の肥育や生物の生育に貢献することができると言われています。
そのため、自然回帰を望む方の多くは、この自然葬を選択される傾向があります。
自然葬の種類には、樹木葬、海洋葬などがあります。
1.樹木葬
樹木葬は、墓石の代わりに樹木をシンボルツリーにして、その周りに散骨・または納骨を行う形式です。
樹木の根元に粉砕した骨を撒く方法や、墓地として許可を受けたエリアに、共同墓地としてスペースを設け不特定多数の納骨を引き受けるというような方法もあります。
石で造られた墓碑ではなく、樹木を墓碑に見立てることで「樹木葬」と位置づけています。
また、樹木ではなく草花や芝生で彩られたガーデン風のものなどもあります。
・メリット
①永代供養と同様に、墓地が用意できない・自分の墓地を世話してくれる人がいない場合でも安心できる葬送法になる
②自分自身が好きな花や木々の根元を安らぎの場所にできる
③墓石を購入する一般の墓地よりも安価である
④遺骨が自然に還りやすく、生物の生育の一端を担うことができる
・デメリット
①遺骨や遺灰は粉状にすりつぶした状態(粉骨)にしないと散骨できない
②「埋葬(遺骨を埋める行為)」は埋葬許可を受けた墓地に限られるので違反すると処罰対象となる
③公園などのパブリックスペースや、山など所有権が明確化された土地に」散骨するとトラブルのもとになるので避けた方が良い
2.海洋葬(かいようそう)
海洋葬は、粉状に粉砕した遺骨や遺灰を海に撒き、故人を弔うスタイルです。
海が好きな人、地球レベルで自然回帰を希望している方の多くが死後の葬送に選ぶ方法です。
・メリット
①山への散骨や樹木葬と比べて、海には壮大なイメージがある。
②墓地や墓石を購入する・寺院へ管理費を支払う必要がなくなる
③遺骨が自然に還りやすく、生物の生育の一端を担うことができる
・デメリット
①明確な条例や法律はないが、漁業関係者や遊泳場所への配慮から、海洋葬は船を使って外洋へ出る必要がある
②そのため、船舶代などの費用がかかる
③墓標がないため、「海に故人がいる」という抽象的なイメージしか残らない
④海洋汚染につながるため、遺骨や花以外のものを撒くことができない
亡くなられた方のご希望で自然葬を実現させても、ご遺族にとっては「遺骨が残らない」、「墓石や遺骨がないため、心のよりどころがない」のような虚無感や寂しさが残ってしまうこともあるかもしれません。
また、取り扱う業者によっては、合同葬といった形で預かったすべての遺灰または遺骨を混ぜた形で散骨・もしくは埋葬することがあります。それはご遺族にとって抵抗を感じることになるかもしれません。
亡くなられた方の希望を尊重すると同時に、遺骨の一部をご遺族のために分骨し、墓地に納骨するといったことも一つの方法かもしれません。
お墓をどうするかということも終活の重要な問題の一つです。ご家族とよく相談をされてお亡くなりになった後ご家族間でのトラブルにならないようにすることが終活において大事なことだと思います
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